等身大の子どもの本  
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  ★単行本                        

イエローカードは、ぼくらの旗印  
          京都新聞出版センター 2011・3

電動車いすサッカーにチャレンジする少年たちの中には、生まれてから一度も歩いたことがない少年もいれば、筋力が衰えて歩けなくなった少年、何万人にひとりという難病の少年もいる。スポーツは無縁だとあきらめていたところ……。

うまくなりたい。得点を入れたい。でも、思うように体が動かない。イエローカードなんか、とりたくない。自分のことで精一杯で消極的だった少年たちが、電動車いすサッカーを通じて仲間への思いやりに目覚め、翼を羽ばたかせるまでの成長物語。


七頭の盲導犬と歩んできた道
    (『日本初の女性盲導犬ユーザー戸井美智子物語』)
              学習教育出版社  2009・12

1929年生まれの戸井さんは、赤ちゃんのころ視力を失いました。今なら考えられないことですが、当時、障害者の教育はおざなりで、学校に行きたければ行ってもいいし、行かなくてもいいといういいかげんさでした。そんな時代に戸井さんはアメリカ留学をして、マスターの称号を取得しています。1964年、日本で初めての盲導犬のユーザーになるまで、なってからの戸井さんの生き方は、読者に勇気とやる気を伝えてくれると思います。

夏休み先生のすいせん図書

分福茶釜 仲良し文庫 登龍館  2009・10

昔話の再話。わたしが幼児のころ、おじいさんから聞いた話を元に、動物愛護・人助け・恩返し・分かち合う喜びなど、やさしさを伝える物語に組み立てました。倉石琢也さんの絵のほのぼの感を物語をグレードアップしてくれています。

とんがり森の魔女 青い鳥文庫 講談社  2009・9

地球の酸素の三分の一を作りだしているアマゾンの森が、開発という名のもとに、どんどん消えています。今、なんとかしなくては、地球がたいへんなことになります。魔女ダイラが、長い時間をかけて見守ってきたとんがり森の素晴らしさ、魔女の暮らしの不思議さを体験しながら、魔女からのメッセージを感じてもらえるとうれしいです。

小さな島のちっちゃな学校―野忽那島シーサイド留学物語
              汐文社 2009・1

コンビにもない、塾もない、タクシーもなければ、病院もない。ないものばかりの島にあふれているのは、自然と人々の愛。周囲わずか6キロの野忽那島にある小学校は、シーサイド留学制度でも知られていましたが、131年間という歴史を経て、2009年3月で休校になります。日本中の子どもたちをこんな学校に通わせたいと願いたくなる、子どものための学校の物語です。

スペシャル・ガールーリベリアの少女と日本の看護師の物語
             汐文社 2007・12 

内戦続きだったリベリア共和国の少女マーサちゃんの身の上にふりかかった出来事は、平和があたりまえになっている日本の子どもたちの心を大きく揺さぶることと思います。マーサちゃんの前向きに生きる姿勢は、けなげさと共に、きっと心に響くと思います。また、看護師になるまでの日本の少女の葛藤も、もう一つの読みどころです。そのふたりが、リベリアにある国境なき医師団の病院で出会って、ふたりの物語が始まりました。

長崎県テーマブック

引退犬命の物語ー命あるかぎり輝く続けた盲導犬たち
            学研 2007・11  絵 小山るみこ

盲導犬の役目を終えた引退犬について、子どもたちが知りたい項目が12もありました。その疑問のすべてに答えるつもりで書きました。人間のために尽くしてくれた盲導犬を含む介助犬たちの、豊かな老後を願ってやみません。

夏休みの先生の推薦図書

おしゃべりな毛糸玉  文研出版  2007・1
                絵・小泉るみ子

寒がりやのおばあさんが、しょぼくれた残り糸をかき集めて、かたかけを編んでいきました。どうせ、あったかくはないだろうけれど……。ところが、まあ、どうでしょう。できあがったかたかけをはおってみると、心も体もふんわりあたたか……。古い毛糸のつなぎめは、大切な人との思い出のつなぎめでもあったのです。物を大切にする心が、人を豊かにするのかな。小泉るみこさんの絵が、なんとも素敵です。

2007・読書感想画中央コンクール指定図書

シャイはどこへ行った?―ハッピーハウス命の物語 
                    汐文社 2006・12

友だちの中ちゃんが犬を飼ったんだ。シャイという名のブルなんだ。すっごくかわいい。ぼくも犬を飼いたいけれど、お父さんもお母さんも、大反「おまえには世話ができない」っていうんだ……。ハッピーハウスのボランティアにいって、世話ぐらいちゃんとできるところを見せてやる! 

子どもたちのボランティア体験(ノンフィクション)とぼくと中ちゃんとシャイ(フィクション)のコラボレーション物語です。


誰よりもママを愛す  汐文社  2006・9
               遊川和彦 作  沢田俊子 構成

ぼくんちのパパとママは、ちょっとヘン? ううん、おねえちゃんもおにいちゃんも、ぼくんちの家族はみんなヘンかも。主夫をしているパパと、弁護士のママ。ヘラクレスのように強いおねえちゃんと、ナイチンゲールのようにやさしいおにいちゃん。それに年が離れて生まれたぼく。そんな家族が動けば、いろいろな問題が起こらないわけがない……のです。
TBSドラマのノベライズ。


命の重さはみな同じ ―みなしご犬たちの物語― 
             学研 2006・6  写真野寺夕子

大阪府の能勢にあるハッピーハウスは動物の孤児院です。人間に見捨てられ、ここで保護され、しつけられ、里親さんにもらわれていった動物たちは数知れません。ハッピーハウスでは、障害があっても重病でも、動物を安楽死させません。命がある限り、輝くときがあると信じているからです。がんばって生きようとする犬やねこたちのいくつものエピソードは、きっと、子どもたちに命の重さと大切さを伝えてくれることと思います。

神奈川県の推薦図書

ぼく、がんばったんだよ  汐文社 2005・12

京都のノートルダム学院小学校に通っている和馬くんは、筋ジストロフィーという難病にかかっています。幼稚園のときに病気が発覚したのですが、その時のご両親の嘆きは深く、このままいっしょに死んでしまいたいと思ったほどでした。でも、今は……。

明るくて、社交的な一家の生き方と、この夏、いろいろなことにチャレンジしてがんばった和馬くんのエピソードは、きっと、みんなを元気にしてくれることでしょう。
    

2006年冬休み北海道推薦図書

★ とらちゃん つむじ風  文研出版  2005・11
                   絵・長谷川知子

「おっさん化してる」と、お母ちゃんになげかれつつも、とらちゃんはいつもパワー全開。お父ちゃん率いる草野球チーム『スターこらさっさ』を、なんとか勝たせたいと思っているのですが、それにしても、お父ちゃんたちのやる気のないことといったら、まったくもう。気の弱いみさきちゃんを巻き込んで、日の出商店街の人気者とらちゃんが巻き起こす、ちょっとおかしな、元気のでる物語です。フレー、フレー、阪神!
   
2006年度緑陰図書
長野県推薦図書
福井県優良図書

★ 行こうぜ! サーカス  汐文社  2004・9
                   絵・ひろのみずえ

ある日、何もなかった空き地にサーカスがやってきた。テントの中は、どきどきがいっぱい! 不思議がいっぱい! 笑いがいっぱい! そして心温まるエピソードもいっぱい! さあ、みんなでサーカスに行こうよ。きっと、君もサーカスが大好きになると思うよ。

京都お話を絵にするコンクール」の選定図書

★ 盲導犬不合格物語   学研  2004・6
          
盲導犬の訓練を受けたからといって、すべての犬が盲導犬になるわけではありません。なれない犬はおバカさん? いいえ、とんでもありません。かれらは、盲導犬に向いていなかったにすぎません。「不合格になっちゃったけれど、ぼくたち輝いているよ」。10数頭の不合格犬からのメッセージは、子どもたちを元気づけ、応援してくれるだろうと信じています。


岡山県少年保護育成条例優良図書秋田県2004年冬の良書推せん・福井優良図書SLBC選定図書・全国青少全国読書感想文コンクールで4年生の少女の感想文が、内閣総理大臣賞受賞・産経児童出版文化賞受賞・緑陰図書に選定・夏休み緑陰図書・読書感想画中央コンクール課題図書
「産経児童出版文化賞」について、「大人に読んでほしい」というこんなHPも

第50回毎日新聞読書感想文コンクールで、「盲導犬不合格物語」の読書感想文が、内閣総理大臣賞を受賞しました。

「盲導犬不合格物語」が2005年度 緑陰図書(夏休みの本)に選ばれました。

「盲導犬不合格物語」が、学校図書館協議会・毎日新聞社・実施都府県学校図書館協議会主催の第17回「読書感想画中央コンクール」の課題図書に選ばれました。一年生の男児の絵が優秀賞をもらい、カレンダーになりました。

 

★ さとうきび畑の唄
           汐文社  2004・1
           作 遊川和彦   構成 沢田俊子

― いま一度、平和のことを見つめなおしてみませんか。
帯にそう書かれています。
平成15年度のドラマ部門で文化庁の芸術祭大賞を受賞した作品のノヴェライズです。
那覇の町で、平凡ながらも、明るくまじめに暮らしていた一家が戦争に巻き込まれていく過程を描いたお話です。遊川さんの素晴らしいところは、だれも責めていないのです。それでもきっと、小さな読者の心を戦争という嵐が吹き抜け、大きく揺さぶることでしょう。

   アイディア料理は風太におまかせ
                   汐文社 2002・12

もし、いきなり晩ごはんの用意をまかされることになったら、君ならどうする? 
料理なんてまったくできない風太が、「ひととおりはなんでもできる」という珠美ちゃんに料理をならったのはいいのだけれど、ハプニングの連続。でも、それがきっかけで、風太はつぎつぎアイディア料理を開発。とうとうパーティまで開くことになる。料理は青春って、ほんとかな?


 
★ おじいちゃんとぼくのがんこ合戦
                   汐文社 2001・11

がんこで口うるさい大阪のおじいちゃんが、こともあろうにぼくの家に越してきた。おじいちゃんは、ぼくのことを「あかんたれ」だとバカにして、性根をいれかえるという。そんなの大迷惑だよ。ところがおじいちゃんが入院。ぼくは、おじいちゃんの相棒の九官鳥のごんべを、いやいやあずかることになった。ごんべはおじいちゃんそっくりで、口が悪い。そのごんべが口をきかなくなった……。


新潟県課題図書・長崎県テーマブック・茨城県推奨図書・北海道冬休み推薦図書
第  回毎日新聞読書感想文コンクールで、五年生の男子がサントリー奨励賞を受賞しました。

 
★ひいばあちゃんはごきげん ぼくはふきげん
                         汐文社 2000・12

元産婆のひいばあちゃんは91歳というのに、元気もりもり、記憶力抜群。いいたいことを言って、やりたいように生きている。しかも、かなりのおせっかい。そんなひいばあちゃんのお供でデパートに行くのは、めちゃはずかしい。ひいばあちゃんが、ごきげんになればなるほど、ぼくはふきげんになっていく。
そやけど、ひいばあちゃんは、ぼくら子どもの救いの神でもあった……。

茨城県推奨図書・北海道青少年のための推薦図書・長崎県テーマブック・心にのこる子どもの本

 
★ まんざいでばんざい  学研 2000・7

おさること、大山治虫の将来の夢は、お笑い芸人になること。友達のゴジといっしょに漫才をして、心を閉ざした京子ちゃんを笑わせることができるだろうか……。笑う「校門」には、ほんとうに福がくるのだろうか?
おまけのコーナーに漫才の台本がついている。


視覚障害者拡大字本・西宮市推薦図書



★はちゃめちゃ大家族  汐文社 1999・9 

洋平にとって家族ほどやっかいなものはない。11人もいれば、しょっちゅうもめごとがおこる。そのしわよせは、気のいい洋平にくる。大家族なんて、もういややという洋平が気づくことは……。家族の少ない子どもたちにこの本を読んで、ぜひ大家族をシュミレーションしてほしい。


静岡県夏休み推薦図書・大阪府三島地区課題図書・北海道青少年のための推薦図書・福井県優良図書・茨城県推奨図書


★ 灰色バス変身大作戦  汐文社 1998・11

学校の窓の外を、のろのろ走っていく大きな灰色のバス。何やろあのバス? それが、何のバスかわかったとき、ぼくは、そのバスを空色にぬろうと決めた。心がうきうきしてくるような明るい空色に。浩平と二人でペンキを買って、こっそり塗りに行ったんや。ところがえらいことになってしもた。

 
 大阪府三島地区課題図書・北海道冬休み推薦図書



★ モモイロハートそのこリュウ  汐文社 1996・10

妹の園子はちょっとした音にもびくついて、石のようにかたまってしまう。それやのに、お兄ちゃんもママも大きな声でけんかをする。ぼくは、こっそり家族に恐竜の名前をつけた。がみがみ口うるさいママはママメンメザンス。お気らくなパパにはステテコザウルス。凶暴なお兄ちゃんはテヤンノザウルス。見て見ぬふりのおばあちゃんは、ウメボシソチョウ。殻にこもってしまう園子は、恐竜のたまご。園子は、ぼくが守るんだ


第一回恐竜文化大賞受賞・椋鳩十児童文学賞最終ノミネート・長崎県テーマブック