うちのペットたち 泉北ニュータウンに引っ越してきて、もう二十五年が経った。 その間、我が家に入れ替わりやってきたペットたちは犬2匹、猫10余匹になる。 犬は、それぞれ前の飼主のしつけがよかったせいだろう、ミッキ‐(生後半年でやってきて15歳で没)も、現在飼っているマック(生後一年半でやってきて現在4歳)も、ききわけがよく、かしこい。 猫たちは、どういうわけか毛並みは3パターン。 「キジトラ」、「白と茶のブチ」、それに「シャムネコもどきの灰色」に偏っている。が、性格は、それぞれ違っていて、ふてくされた子もいれば、家族の姿を見るとニャニャニャニャと短く鳴きながら子犬のように走ってくる子、箱があればすぐに入りたがる子、水が大好きな子、抱かれるのがいやな子……、みんなそれぞれにかわいい。
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ちっち(めす) 元のらちゃん。裏の物置で子猫を生んだ。赤ちゃん猫を家の中で保護したので、つられて入ってきた。ひどくびくびくしていて、二年間は逃げ回っていた。おとなしいが、けっこう悪い。障子を破るのも、棚の上の物を落とすのも、いつもちっち。羽根のように軽い。モデル猫のようにかわいい。最近はすりすりしてくる。 下の写真は、避妊手術をしたあと。子猫のそらと。 |
リスのムイニ− 下の娘がまだ小さかったとき、どうしてもほしいとお小遣いをためて、デパートで買ったのがムイニ−ちゃん。名前の由来は、その日が」6月12日だったから。かごから逃げて、つかまえるの大騒ぎ(猫がいるので)したことも、たびたび。神社の境内にしいのみをとりにいったり、りんごの種が好きで、りんごをせっせと食べたことも。世話をしきれず、知り合いにリスをたくさん飼っている人がいて、もらっていただいた。 |
ツバメ 我が家のガレージにツバメが巣をつくった。毎年五月になると、シャッターを下ろしたガレージの前で、ツバメが行ったり来たりした。シャッターをあけると、待ってましたとばかり、巣作りをはじめる。広い日本。どうして、ここがわかって、かえってくるのだろう。ヒナが巣立って、電線に並んでいる姿を見るのは、うれしかった。 下の娘がつばめの観察をして、理科展で入選したこともあった。 5年〜6年は、毎年来ていた。その間、ガレージには車を入れないようにしていた。が、ある日、とうとう巣が猫にやられてしまった……。それ以来、ツバメは、やってこなくなった。 それにしても、ツバメの記憶というのは、どうなっているのだろう。 鏡で巣の中を。ひながみえる。 |
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めめ(ミルクでうすめた紅茶のような毛並み・めす) 飼い猫一号 15年前、小学生だった上の娘が、目のつぶれた子猫を拾ってきた。使い古した台布巾のようによれよれだった。熱いお湯で目の膿を拭き取って、洗面所で体を洗ってやる。ぷーんと匂った。 「このままやったら死んでしまう」 娘の言葉にほだされて、飼うはめに。 過保護というか、飼いなれていなかったというか、子猫を家においたまま出かけるのが心配で、おしめをあてて、ポシェットに入れて、首だけだして、連れ歩いた。 成長とともに目も治り、とても美人の猫に成長してくれた。 アイコンタクトができる。人間の言葉もよく理解している。 15年経ったこの夏は、二階の吹き抜けの梁にあがったまま、頑なに下に降りてこなかった。ごはんも二階で、トイレも二階に設置した。冬になりやっと下におりてきた。 呼べば返事もするし、話しの内容も理解しているように思えることも、しばしば。えびが大好物。「えび」という言葉への反応は素早い。ここ数年、一歩も外にでなくなった。 |
ミッキ‐(雑種・おす) 二人の娘が3歳と1歳のときに、風邪をひいて外出できないときがあった。退屈していた折も折り、ミニコミ紙で、「もらってください、かわいい子犬」という通信欄を見た。近くなので衝動的にもらいにいった。 子犬は、すでに中犬になっていた。 もらってきた犬を一目見たおばあちゃんが、「グロテスクな犬。顔がでかすぎる」といった。 たしかに……。顔はでっかく、真っ黒だった。よくいえば、ミッキマウスに似ていた。つけられた名前は、ミッキ‐。 おなかの長い毛が地面につくほど、足が短かった。「ミッキ‐が聞いたら気を悪くするから」と娘たちがいうので、「短足」という言葉は、タブーだった。 無駄吠えしなかった。猫にも、人間の子どもたちにもやさしかった。 15歳。老衰だった。グルメで好き嫌いが多かったが、最後は、ぼけてしまって、ひたすら食べた。一人でトイレができなくなり下半身を持ち上げてやらなければ、ならなかった。歯の間に長い毛がからまって匂った。それをとるのが、一苦労だった。 お寺で葬儀をあげる日、次女が「身内に不幸があった」といって学校を早引けしてきた。物心ついたときから家にいて、幼稚園の送り迎えも、友達と遊ぶときもいつも一緒だったミッキ-は、確かに身内にちがいなかった。 |
九官鳥のきゅうちゃん おばあちゃんがおばさん宅からもらってきた。雨戸の開け閉めの音や、犬の鳴き方もまねた。おもしろかった。朝は、庭に出してホースで水をかけてやる。世話はもっぱらおばちゃんがしていたが、受験生のいる近所のお宅から「お宅の九官鳥もたいがいにうるさいですね」といわれ、あわてて遠縁にもらってもらうことに。 |
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