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2006・9 |
9月30日(土)「初物」 ★「違いのわかる男」でおなじみのコーヒーのコマーシャルを見ました。ツリーハウスと呼ばれている樹の上の家で、唐沢寿明さんに、「風が吹くといっしょに揺れて風と一体になれるんです」と語っている男性は、小林崇さんといって、ツリーハウス制作の第一人者だそうです。原宿の裏通りで古着屋をしていた小林さんが、出張先のボストンの本屋で見つけた一冊の本との出会い、それが、ツリーハウス製作者への扉だったようです。やはり人生には、夢と現実がかみ合って歯車が回りだす接点のようなものがあるのだなあと感じ入りました。わたしが樹の上の家で思い出すのは、小さかった娘たちといっしょに観ていたテレビアニメ「南の島のフローネ」です。船が難破してたどり着いた島で、フローネのお父さんが作ったツリーハウスを憧れながらみていました。 ★友人が「海外のおみやげにもらった」といってミニ絵本を送ってくれました。大きい方でもハガキより小さく、小さいものは、マッチ箱よりも小さいです。 さあ、たいへん。子ども向けの絵本なので知っている単語をつなげていけば、なんとかあらすじはわかるかなと思ったのですが、これまた字が小さいのです。ふだん、老眼はいらないのですが、これぐらい小さくなるとお手上げです。孫に「よんで」といわれるまえに、あらすじだけでも娘にきいておかなくっちゃ……。 ★「こわい古典話」を修正しました。「おはなしびっくリ箱」のゲラが届いたので校正をはじめます。夕方近所の仲よしのおじいさんから青森のりんごのおすそわけが、友人から和歌山の柿が届きました。りんごは年中あるようですが、収穫したばかりのものなので、どちらも初物です♪ 9月29日(金)「男前!」 ★激突! スーパーの自動ドアにつぶかって、顔面を強打しました。また……です。今回かなり痛いです。しかもムチ打ち気味です。いえ、ね、ほんの数分、建物の中から見えるとはいえ、孫を車で待たせて買い物していたので気が気ではなく、早く車に戻ろうと気が急いたからです。「ばあば、どうちたの? いたいの? おうちにかえったら、ばんどえいどはったげるね」という天使の声も、今日は効き目がありません。氷をもらったのですが、痛くて冷やせないほどです。左眉毛と唇を強打しました。鼻は……? なぜか被害なしです。鼻が、またかと、自主的によけたのかもしれません。左眉はたんこぶで1pほど盛り上がっています。二十数年前、車で正面衝突して左の眉間を40針縫ったのを皮切りに、歩いていて電柱にぶつかったり、人と鉢合わせしたり、前を歩いているひとの肘が当たったり、転んだり……、最近では車のドアにぶつけたりして顔を打つことが多いのです。が、不思議といつも左側なのです。何かの因縁でしょうか。講演までに治るでしょうか……。 ★宅配便で豆腐が届きました。昨日、童話の講座中に、「あした、家にいる?」と確認の電話があったのは、このことだったのね♪ それにしても仰天の豆腐たち! 「男前豆腐」「絹厚番町」「京都つるつる」「ジョ二男」「男前豆腐」「京都ジョニー」「がんも番長」などなどといっしょに、なんと社長が書いたという「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」という本まで添えてありました。えっ、この本、自費出版ではなく、講談社から出てるんや! 発想の転換ほどすばらしいものはありません。既成概念にとらわれず、自由に発想すれば、斜陽なんてくそくらえです。わたしもなにかしてみたい……。実はわたし、なにかを企画して立ち上げることが好きなのです。もし、童話を書くというライフワークに出あっていなかったら、きっと隙間産業を興していたとおもいます。ときどきひらめくアイディアを、友人がかかわっている会社に「企画を出してみてよ」とせっついたり、不況の渦の中にいるデザイナーの友人にも、「市場開拓」などのひらめきを伝えるのですが、友人にやる気がないので、先に進みません。男前豆腐屋店の社長さんの「発想」と「やる気」にふれ、うずうずしてきました。何かやりた〜い! ハイテンションなのは、自動ドアで顔面だけではなくて、頭も打っているからかもしれません。 9月28日(木)「大きくなったのよね」 ★パンジョの童話教室でした。2作品を合評しました。短編は、行間に雰囲気の感じられるいい作品でした。ぜひ書き直して、「あの公募」にチェレンジしてみてください。もう1作は、長編の書き出し部分が提出されていたのですが、今日、大半を書き上げて次回の合評作品として提出してくれました。初めて挑んだ長編です。読ませてもらうのが楽しみです。かわいいおじょうさんの見学がありました。 ★朝、「親戚から新米が届いたから」と、おすそ分けをいただきました。「去年のお米が余ってるんだけど、もしかしている?」「いる、いる♪」。ごはん、大好きです。 夕方、保育園経由で帰宅したら郵便でお茶が届いていました。「秋のお茶」と「無農薬の紅茶」に、送ってくださった方の心をしみじみと思い、たまらなくうれしいです。あわただしく夕飯の仕度をしていたら、孫がいいました。「あたち、もうおおきくなったから、おてちゅだいできるもん」。足元をみると、精いっぱい背伸びをしていました。疲れがふっとぶ瞬間です。 9月27日(水)「増刷♪」 ★梅田で、観たかった映画、「トランスアメリカ」を観ました。性同一障害の葛藤が、楽しく、ほほえましく描かれていました。バックに、人間がこの世に生を受けるのは、その人が必要だからというテーマが流れているからでしょう。男であっても女であっても、そのどちらでなくても、あるいは両方であっても、自分らしく生きることが大切なのです。ただ性同一障害の人にとって、それはなかなか難しいことにはちがいありません。NYからLAまで大陸横断の旅をする主人公のおかげで、いろいろな生き方をしている人々に出会うことができます。わたしが物語を続きを書くとしたら……。お互いに理解しあった主人公とその息子が、カーボーイハットをくれた前科のある牧場主のところに行って、お互いを尊重しつつ、新しい人生を送らせます。 ついでに、「マッチ・ポイント」を観ました。人生の成功は、なんたって「運」というのがテーマなのですが、不倫の結末は……。すべておじゃんのはずが、「運」が味方すれば、ミスまでが「運」となって味方してくれるのです。家族(一族)の平和が守られたという安堵感と、その一方で、じゃまになれば手段を厭わないという空しい結末に巻き込まれてしまう恋人と、そのとばっちりを受けた隣人の「運」って、いったなんだったのでしょうか。空しさが残ります。殺人行為を、「戦争では何の罪も無い人が死ぬではないか」と正当化するような人間に、これからも「運」は味方していくのでしょうか。 ★帰宅すると出版社からメールがあって、「命の重さはみな同じ」を増刷しますとのことでした。6月に出版されて早や3刷目。NACの全国版に選定されたそうです。写真を撮ってくださった野寺夕子さんと朗報を喜び合いました。 ★住宅内にスーパーの手押し車が放り出されていました。 よく、駅やバス停で見かけることはあっても、とうとう……と思う反面、高齢者だけの家庭が多くなり、買い物が大変なんだろうなとも思いました。今日観た映画「マッチ・ポイント」では、アパートの老婦人に、「今日はパンを焼く日でしたね」と、上の階の住人が自分の買い物のついでに声をかけるシーンがありましたが、毎日のこととなると頼む方も頼まれる方も、負担になるかもしれません。介護保険を使ってヘルパーさんに買い物のお手伝いをしてもらえるのは、要支援だと認定されないとだめなのですが、健康でも買い物はたいへんです。高齢者が自立して暮らしていくには、健康でも介護保険を使って買い物などの支援がしてもらえるように、考慮して欲しいところです。 9月26日(火)「手話案内」 ★先日、京都のデパートで開店を待っていたところ数分前になり、店内の案内が始りました。手話つきでした。(おやっ)と思いました。わたしにとっては、初めての経験でした。その時は急いでいたので、買い物をすませるとさっさと引き上げたのですが、あれからずっと気になっていたので、今日、電話で確認しました。「接客時も手話で応対してくださるのでしょうか?」。「係りと代わります」ということで少し待っていると、年配らしい男性が電話に出られました。「手話につきましてはただいま勉強中で、まだまだ未熟ではございますが、中には、少しはできる者もおりますので、どうぞご来店の際はお申し出くださいますように」。のんびりした京言葉がなんとも心地よかったです。あせらず、ゆっくりではあっても、着実に、だれもが安心してお買い物ができるデパートを目指している姿勢を感じ取ることができて好感が持てました。 大丸さんのことどすえ ★先日打ち合わせをした絵本のラストについては、画家さんが了解してくださったもようで、ここ数日うちに編集さんが東京まで行って細かい打ち合わをしてくださるそうです。「古典のこわいはなし」の原稿にに関して、東京の編集さんから電話がかかってきました。部分的に書き直しがあるようです。出版社の企画に合わせて書き直さなければならないことは、依頼時にいわれていたことで、どんなチェックがはいったのか、それもまた楽しみです♪ 毎日新聞社の記者さんからも電話がかかってきて、打ち合わせをしました。 9月25日(月) 「朝日新聞・毎日新聞」 ★24日付けの朝日新聞の記事です。新聞で本を紹介してもらうのもうれしいですが、このように取材先が取り上げられて記事になるのは、もっとうれしいです。動物愛護週間ということもあってか、紙面の四分の一もある大きいスペースで動物の保護施設「ハッピーハウス」が取り上げられていて、学研の編集長さんも、とてもよろこんでいらっしゃいました。 夕方、ハッピーハウスのスタッフさんからはずんだ声で連絡がありました。新聞を読んだ人たちから、ひっきりなしに寄付などの申し入れの電話がかかってきているそうです。やっぱり新聞の力はすごいです♪ 小さな命がますます守られていきますように。 ★毎日新聞社の記者さんから「読み聞かせ」のシンポジュームの資料が届きました。講演並びにパネラーですが、2005年は吉本直志郎さん、2004年は富安陽子さん、2003年と2002年は野田道子さん……! 今年はわたし……。本当にいいのでしょうか、わたしで。 ★「モンスターマンチ」という、おばけの形をしたポテトスナック見つけました。かわいいんです、一枚一枚表情が違っていて♪ 「おいらたち、ドイツ生まれなんだよな」 9月24日(日)「諏訪子さん」 ★兵庫県の王子公園前の「原田の森美術館」で現代動画会の巡回展が開かれていることを、昨日知りました。今日が最終日というので、「王子動物園のパンダを見よう」と、孫連れで急に出かけることにしました。「ゾウもライオンもいるよ」といっていたせいでしょうか、会場に入ったとたん、孫が、正面に掛けてあったトラの絵に向かって、「ライオンさ〜ん」と突進しました。しかも、絵に手をのばしています。次女がつかまえて表に出しました。孫が待っているので、ゆっくりが観られなかったのが残念でしたが、たくさんの絵の中から、歩く鳥さんの岩絵の具で描かれた「かぎろひ」と、空さんの「いい湯かげん?U」を探し出しました。 表に出ると、孫は、大好きな小石を並べて遊んでいました。美術館を出て動物園に向かっていると、歩く鳥さんにばったり会いました。「今朝の朝日新聞にハッピーハウスが出ているよ。『命の重さはみな同じ』の本のことも」。そうなんだ、今日が掲載日だったんだ。先日、取材を受けていたのです。朝からどたばたしていて、新聞見ないで出てきました。 王子動物園は、「ぼく、がんばったんだよ!」の取材で来た思い出深いところです。どこを歩いても和馬くんとの思い出がいっぱいです。気になっていたのは、象の諏訪子さんです。1943年生まれの高齢なのですが今年の敬老の日、王子動物園のレッサーパンダが紹介されていたので、諏訪子さんはもしかして……。いえ取り越し苦労でした。元気そうでした。枡本先生(諏訪子さんの存在を教えてくださったノートルダム学院小学校の先生)、ご安心ください。 動物好きの孫は、うさぎをだいたり、ヤギを追っかけたり、大満足。パンダよりもうさぎ。近場のハーベストの丘でじゅうぶんかも。メリーゴーランドと子どもの自動車は、2回ずつ乗ったのですが、「じゅーっと、のってたかった」そうです。 ヤギの角には、カバーがしてあります 9月23日(土)「死亡記事」 ★古本屋で見つけたといって次女が、「私の死亡記事」(文藝春秋)を買ってきてくれました。102名の各界著名人が自分の死亡通知を書いているのです。本人が書いているのですから当たり前ですが、その人らしい自己主張のある文章で、自分の一生を褒め称えたり、さげすんだり、さまざまで面白いのです。死の原因もそれぞれ個性たっぷりに設定されていますが、多いのは自宅や路上、旅先で、「死んでいるのが発見されました」というパターンで、死の瞬間はひとりでいたいものなのかと、しみじみ思いました。また、歩いていて転んだ、食物がのどにつかえた、飛行機が落ちたなどの突然死も多かったです。ほとんどが2ページを使っていました。たぶん依頼原稿の枚数がそうだったのでしょう。中には1ページ以内に収めているケースも数人あり(意外にも田辺聖子・小沢昭一・高峰秀子さんも)、それが光って見えました。あいさつは、今際の時でも、短いにこしたことがないのかな。 たった二行に中野翠さんの思いとお人柄がこめられています カメラマンでライターの野寺夕子さんが、朝日新聞木曜日の夕刊に「遺影」を連載されていますが、遺された者に伝えたいメッセージは、だれの心にもあるものだと思います。このホームページのとんぼワールドに「とんぼのいろはかるた」がありますが、2005年度に遺書をしたためてあります。たった17文字です。 「か」 悲しまないで ママは 楽しく生きたから それに尽きます。これでじゅうぶんです(これは死亡記事ではなく遺書になるかも)。尚、古本屋に「盲導犬不合格物語」があったそうです。次女は、「古本屋に出回るようになると一人前なんだって」といってくれたのですが、うーん……、古本屋に売ったのはいらなくなったからで、いつまでも手元に置いて欲しいといいつつ、わたしも好きな作家の本を手放したことが何度もあるし……。複雑な思いです。 9月22日(金)「打ち合わせ」 ★泉ヶ丘のいつもの喫茶店で出版社の編集さんと絵本の打ち合わせをしました。ラストをどうするかで、意見が2対1に分かれていました。2は画家さんと編集さん、1がわたしです。わたしは、年のわりには頭が柔らかい方だと自負しています。決してがんこではありません。人の意見に耳を貸すことができます。書き直しも厭いません。なんとか同調できないものかと、10日あまりの間熟慮したのですが、この物語のラストに関してはこだわりがあって、どうしても譲ることができません。まずは編集さんに、わたしの想いを理解してもらわなくてはなりません。たくさんの経験の上でおっしゃることはいつも正しいだけに、説得できるかどうか自信がありませんでした。 何度も繰り返し話しているうちに少しずつわかっていただけて、来週、画家さんに会いに東京までいってくださるそうです。言いたいことばかりいったのに、帰りがけにお土産をいただきました。山口県の国産純粋100パーセントのハチミツです。おいしいのでいつもお取り寄せされているそうですが、使いやすそうな容器に入っているのもグッドです。絵本は、順調に行けば、来年1月発刊予定だそうです。 ★今の季節しか買えない和菓子があります。たねやの西木木(さいぎぼく)といって、栗を蒸し上げ、茶巾絞りにしたものです。それだけを買うために難波まででかけました。その日のうちに食べないといけないので、人に送ってあげられないのが残念です。晩御飯のあとなのに、孫はぺろりと1個食べました。ひいばあちゃんに1個持っていったあと、「これは、ばあば。これは、あば(ママの妹)」とまずそばに居る人の分を確保してから、まだ帰っていない人の分もチェック。「これじいじ、これママ」。6個入りは、わが家にぴったりです。 昨日と今日の電車の中で、宮部みゆきの「誰か」を読みました。最初はたいしたことがないように思える出来事が、話が進むに連れて深まって、からまって、どんどん人間像が浮き彫りにされていき、立体的になり、色づいていきます。携帯電話の使い方が、うまいです。小物を出すなら、こうすべきなのだと布石のうまさにうなりました。あこがれです。爪の垢、くださるのならほんとうに飲みます。今回、問題がすべてクリアーしていく醍醐味を味わうことはできましたが、後味がよくない終わり方でした。いつまでもそのことがあたまに残ります。これが作者の思う壺なのかもしれません。 ★お墓参りに行ったところ、まあ、すでにお二人の方が参ってくださっていて、塔婆が供えてありました。係累の全くない実家のお墓にお参りしてくだる方がいるのは、ほんとうにありがたいことです。 ★丸ビルの中にある京都シネマと同じフロアーに精華大学のショップ「shinーbi」があります。手作りのアクセサリーや陶器・バッグ・オリジナルTシャツ・アイディアおもちゃなど、珍しい物や楽しくなるグッズでいっぱいです。お店を訪れに度についいろいろ買ってしまいます。 shin-bi http://www.shin-bi.jp/modules/wordpress0/ CDや本のコーナーもあるので、ここにわたしの本もおいてもらえたらと思い、お願いしてみました。検討しますということだったのですが、持って行った本をすべて置いてもらえることになりました。今日、本を納品しました。「命の重さはみな同じ」「ぼくがんばったんだよ」「とらちゃんつむじ風」「盲導犬不合格物語」「行こうぜ! サーカス」の5冊です。とても感じよく応対していただきました。ここから違う世界が広がって行くような思いがして、とってもうれしいです。 ★京都シネマで2本映画を観ました。といっても上映時間のかげんで、観たい映画は観ることができませんでした。「親密すぎるうちあけ話」で使われていたライターの点火する時と、蓋を閉まる時のいい音。映画とは関係ないのですが、わたしはこの夏までライターを点けることができませんでした。オール電化にして困ったことは、香取線香の点火でした。去年まではマッチを使っていたのですが、孫とのかねあいからライターを使うことになりました。100円ライターでびくつきながらつけていたせいもあって、一回では点かず、毎日、夕方になるといやでなりませんでした。映画の中のライターのシュポッと点火するいい音と、カチッと閉る音。快感でした。 「紙屋悦子の青春」は、まるで舞台のように場面展開がありませでした。やはり、芝居の映画化でした。以前観たことがある「父と暮らせば」によく似ていると思ったら、同じ監督でした。戦時中の恋愛・結婚はあのようだったとよくわかりましたが、回想している今との間がすっとんでいるので、紙屋悦子がどのような人生を送ったのか全くわからず、波の音もとってつけたようでした。。兄嫁役の本上まなみ、将来結婚することになる見合い相手の永瀬正敏は、よかったです。 9月20日(水)「こころん」 ★「お彼岸のお花よ」といって、朝一番にお花が届きました。パインさん、いつもありがとう♪ お礼に、「誰よりもママを愛す」をもらっていただきました。 ★精神障害者通産所「こころん」のオープン記念パーテイがありました。「いっしょに行きませんか」と友人でもあるミニコミ紙の記者さんに声をかけてもらいました。貸し出し本が不足しているというので、わたしの本と、別途購入した仲間の本などを含めて20冊を持って、お祝いにかけつけました。通所者の方が順番にスピーチもをされましたが、それぞれ自分の病気をしっかり把握されていて、同じ病気で苦しんでいる人たちと話し合い、理解しあうことの大切さをわかりやすく語られました。心の病気も、体の病気と同じ、特別視しないでほしいというのがみなさんの願いです。23歳で発病、31年間病気と付き合ってきて、今は、同じ悩みを持つ人の良き相談相手になっている方もいらっしゃって、和やかな雰囲気でした。一般の人とのふれあいがいちばんのお薬だと感じました。喫茶コーナーもあります。近くの方は、ぜひお茶を飲みがてら交流をお願いします。場所などの情報は、「おめでとう掲示板」に書き込みました。 とってもおいしいお菓子、みんなスタッフの手作りです 9月19日(火)「テーマ」 ★じじ・ばば宛のはがきが届きました。孫が保育園から出してくれたのですが、1日遅れでした。 絵の具を指先につけて、ぶどうのできあがり 字や絵の書けない幼児でも、楽しくできるいい手法だと思いました。「こうちて、ぎゅっとちたの」と,ひとさし指を見せて、得意顔です。 ★挿絵が、本の内容と違うことがあります。たとえば、でっぷり太ったお母さんなのにスタイルがよく描かれていたり、着ているものが文章と違っていたり……、細かいことですが、書き手としては気になります。こういう場合、画家さんが手を加えるのではなくて、書き手が文章を直します。これは、わたしや、わたしの周りの書き手の場合の例で、著名な方はどうなのかは知りません。しかし、文に手を加えると、物語そのものが揺らぐこともあります。こういう場合、文章と絵がちぐはぐなまま本になります。どうしてこういうことが起こるのかといえば、画家さんが忙しくて、じっくり原稿を読まれていないからにすぎません。誤解があってはいけないので補足しますと、中にはていねいに読んでくださる画家さんもいらっしゃって、「セーターと書かれていますが、夏なのでサマーセーターとされた方がいいのでは」とアドバイスくださったこともありました。 絵と文が違う。これは、挿絵だから許されていることかもしれません。絵本となるとそうもいきません。どちらかに合わせなければならないでしょう。今回、わたしにもそういう問題が持ち上がっています。熟慮しましたが、結末は変えられません。テーマになる肝心なところです。ということを、今日は、担当さんと電話でやりとりしました。なんとか画家さんを説得してほしのですが。 9月18日(月)「たこめし」 ★涼風が立って、炊き込みご飯のおいしい季節になりました。大事にしまってあった「焼きたこ」(乾燥したもの)を入れて、朝ごはんは、「たこめし」にしました。「もうすぐ炊けますよ〜」と、醤油のいい香りが家中に広がっていきます。 炊飯器のふたをあけたら…… 打て返すときの湯気がしあわせ感を招いてくれます。「あ、おこげ♪」。もち米を入れたので、なんともほっこり、仕上がりました。「もう一口」、「もう一口」と、後をひくおいしさです。今日も1日、がんばろうっと。 ★仕事、おかげさまで順調です。 ★「たちゅけて〜 たちゅけて〜 だれか、たちゅけてくれる?」。わが家の姫が、ピアノの椅子の上に立ち上がって、両手を広げて叫んでいます。最後の、「だれか、たちゅけてくれる?」で、みんな、「我こそは」といっせいに、姫のために立ち上がります。……なんて、孫のことを書いている場合ではありません。今日は敬老の日だったのですが、うっかりするところでした。祝日、変えないでほしいです。ついでにいえば、銀行名が変わるのも困るんです。場所が同じなので支障はないのですが、書類に銀行名を書かなければならないときにパニクってしまいます。ひいばあちゃんには、心ばかりのお祝いをしました。 9月17日(日)「焼くだけ」 ★「カルフールメニュー」の日は、何もしなくていいので楽ちんです。次女が鉄板で、ズッキーニ・ナス・パブリカを焼いてくれました。それに塩とヴァージンオイルをかければいいだけ。これがめちゃおいしいのです。それにカルフールのガーリックチキン・ブルーチーズ・乾燥トマトとオリーブのおつまみ・パン。それに安物のワイン。980円でも、けっこういけます。食が進みます。 ★作品、一気に書き直しました。といっても、削った登場人物の名まえが残っていたり、漢字を開いたり、漢字に転換したり、転換ミスを直したり、はたまたそれに準ずる程度のことなので、全体を見直しながら、すぐに終わりました。ただ確認をとらなければならない人が何人かいるので、原稿を宅配便で送ったり、メール添付したり、そちらに時間がかかりました。あとは返事待ちです。 9月16日(土)「安堵感」 9 ★うれしいな、たくさんのカポスとぶどう♪ 感謝しつつ、おすそわけをしました。 立派なカポスは先輩作家さんから 甘いぶどうはひいばあちゃんのお友だちから ★インタホーンは電池切れでした。ピンポーンと鳴ってくれるうれしさ。パソコンも、パソコンの女神さまのおかげで直りました。数日前からたびたび洗浄途中で止まっていた食洗も、今日はどうにか動いています。壊れたからこそ感じる安堵感です。仕事部屋も片付けて、気分は爽快。でも行方不明のサイン用の筆などは出てきません。 ★「うめぼしばあばのおべんとう」を、「点字毎日」に転載するにあたって、担当記者さんから手紙が届きました。大正11年(1922年)に創刊以来、84年間にわたって視覚障害者の数少ない情報源となってきた新聞だそうです。毎日新聞の「読んであげて」の童話を転載して、たいへんよろこばれているとのこと。昨年連載の「とんがり森の魔女」にはそういうお話がなかったのですが、掲載童話の三分の一ぐらいが転載されるそうです。10月22日号から開始のわたしの童話も楽しみに読んでもらえたらいいな。掲載誌を送ってくださるそうで、楽しみです。 ★ひょんなことから編集さんに見てもらった原稿が、わずか数日で、「わが社で出版を」というお返事をいただいたことは、先日ここに書きましたが、今日、チェックが入って戻ってきました。早い! いろいろ問題はあるのですが、立ち止まらないで前向きに考えながら、急いで手を入れようと思っています。チャンスはどこにあるのかわからないものです。 9月15日(金)「不在配達?」 ★「京都でランチ」をと昨年末から約束していたのですが、お互いのスケジュールがなかなか合わず、やっと今日果たすことができました。サンキュウさんに教えてもらった京都は室町にある繊維会社を改装した「膳所漢」という北京料理のお店に行きました。 京都の家らしく奥行きも深く、入ってから座敷に通じるエントランスも、靴で上がる洋風の座敷から見える中庭や離れの趣きもなかなか素敵でした。お料理も珍しくておいしかったです。 ★今朝、宅配便の不在票が入っているのに気がつきました。あれっ? 昨日の夜七時半は家にいたのにと思いながら、出かけました。家に帰るとあわせて3通の不在票が。それぞれ連絡して、再配達をしてもらうことにしました。ところが指定時間に家にいたにもかかわらず、また不在票が入りました。おかしいなあと思っていたら、ドイツから帰ってきたばかりのズバリさんから、「とんぼさんちのピンポンこわれてるのと違う?」と電話がありました。確認したらこわれていました。ズバリさんのおかげで理由がわかってすっきりしたうえ、可愛いドイツのおみやげをもらいました。 お土産話は後日にゆっくり 9月14日(木)「こどもの権利条約」 ★パンジョの童話講座の日でした。2作を合評しました。1作はとちゅうまでの作品でもあり、わかりにくいところは確かにありましたが、覆い被せるようにいくつもの葛藤がうまく描けていたと思います。この進歩は大きいです。ただ詰めが甘いというか、えんりょせずにとことん描くといいですね。もう1作は公募用の3枚作品でした。この作品に関連して、久々に、「こどもによるこどものためのこどもの権利条約」(小学館)を読み上げました。これは、二人の女子中学生が、子どもの権利条約をわかりやすく書くという公募に向けて書いたものです。わたしは、この本が大好きです。朗読しているうちにやさしい気持ちになります。何のために子どもの本を書いているのかを真摯な気持ちで確認することができるからです。 ぼくら子どもや、そのお父さんお母さん(あるいはそれに代わる人)が、 どんな髪でもどんな目でもどんな顔でも、 どんな肌の色でもどんな体でも、 男でも女でも(どっちもでなくても)、 どんな言葉をしゃべっても、 どんな神様を信じても、 どんな考え方をしても、 どんな国のどんな家に生まれても、 金持ちでも貧しくても、 体のどこかが不自由でも、 心がうまくはたらかなくても、 この約束に出てくる“やっていいこと”“してもらえること”は、 み────んなおんなじなんだ。 (同書より抜粋) ★動物週間にちなんで、朝日新聞が、「命の重さはみな同じ」で書いたハッピーハウスを記事にして取り上げてくださるそうです。記者さんは、すでにハッピーハウスを取材済みで、わたしのコメントを電話で聞いてこられました。その電話を受けていると携帯が鳴りました。毎日新聞社さんでした。「ばあばのふろしき物語」が、点字毎日に掲載されるそうです。あわてて受け取った電話なので、詳しくは問い合わせ中です。 ★パソコン不調のため、日記を移動さすことができません。いつも当たり前のように使っていたパソコンですが、故障してみてありがたさがわかります。ここに記入できるだけでしあわせです。 9月13日(水)「急に秋」 ★秋雨の中、友人のスケッチ展、最終日にすべり混むことができましたに。お祝いに一枚と思い、おすすめの「フェズへの道」を買いました。モロッコの広い空にのんびり浮かんだ雲。バスの中で描いたスケッチにホテルに帰って色をつけたそうです。旅の思い出話もたっぷり聞かせてもらいました。彼女とのおつきあいも30年に手が届きそうです。 今回は、猫を描いたものがたくさんありました。かわいく描けていて、大好きな絵もあったのですが、猫はわがやの猫がいちばんです。 ★パソコンの調子が悪いので、レスキューサービスに来てもらうことにしました。このページを思い通り移せない理由もわかりました。前にもそういうことがあったのですが、コピーして貼り付けるときにいろいろなものを引きずりこんでいるようです。それが積み重なって、日記を貼り付けるときに、かなりの重いものを貼り付けることになり、うまくいかないようです。今すぐにでも来て欲しいのですが、連日予定が入っているので、数日このままでいかなければなりません。わたしは、テレビがなくてもオーケーです。でもパソコンが使えなくなったら、これはかなり困ります。いざというときのパソコンレスキューサービスがあることは、ありがたいです。 9月12日(火)「えい!」 ★とんぼの会でした。今日は気分転換というわけでもないのですが、難波のカフェで合評しました。一か月空いたので、おしゃべりにも花が咲きました。作品は書き手の分身。いいにつけ悪いにつけ「その人らしさ」が出るものです。そのらしさは、案外本人は気がつかないもので、だからこそ合評し甲斐があるというものです。長編の書き方にしても、プロットをしっかり立ててそれに沿って書くタイプと、キャラクターとテーマ、終着点を決めた後は、自由に書くタイプと、それぞれです。他にもいろいろあるでしょう。自分に合った書き方を早く見つけることも大切かも。 ★家に帰ったら、「誰よりもママを愛す」の見本本が届いていました。ノヴェライスなので、作者はシナリオライターの遊川和彦さん。もくじの次のページに、「構成 沢田俊子」と入っています。シナリオが上がってくるのと競争。締め切りに追われて刺激的な夏でした。帯に俳優さんの写真も入りました。 写真入りの帯は、放映中に発刊できた勲章のようなもの ★「空きの巣症候群」から抜け出せそうな力強いメールが出版社さんから届きました。「ぜひわが社から」。なんどもなんども読み返しています。来週の水曜日に企画会議があって詳細はそれで決まるそうです。ここに書くにはまだ早いかなと思いつつ、自分に気合を入れるために、目をつぶってえい! 一方、未解決のまま、悩んでいることもあります。妥協するべきか、自分の姿勢を守るべきか……。なんとかいい解決法はないものかと、考えこんでいます。 ★パソコンの調子がいまいちです。日々好日の日記の文字の色を変えることができません。フリーズしてしまいます。 9月11日(月)「ねたふり」 ★画家小泉るみ子さんから新刊が届きました。「ねたふり」(ポプラ社)です。ページを繰るたびに、北海道という大地の恵があふれだし、そこで働いている人のパワーを感じることができます。ねたふり、わたしもしました、少女だったころ。うそ寝と見抜いた母は、持ってかえった珍しいお菓子を食べさせてやりたいと起こすのですが、母がひとりで出かけたことにすねてしまっていたわたしは、じっと寝たふりをしていました。そしてついにはほんとうに眠ってしまったのです。なつかしさと家族のやさしさが蘇ります。 実物は、もっとすてきな色合いです 北海道の農家で豊かな少女時代を過ごした小泉さんと、京都の町でひっそり貧しく育ったわたしとでは、さまざまな物理的な違いはあっても、まわりのみんながやさしかったいい時代に子どもだったのだなあとつくづく幸せに思います。それにつけても、今という時代は、子どもたちにとってどうなのだろうと考えずにはいられません。 ★孫としゃべっていると、つい笑ってしまいます。大人に比べれば知っている言葉などしれているのですが、それをうまく使いまわして、しっかり意志を伝えます。今日も、わたしが飲んでいたグレープフルーツジュースを、「ちょっとのむだけのんでみる」といってストローでこわごわ吸い上げました。「苦いでしょ?」。苦いという言葉を知らない孫は、「まって、もうちょっとのんでみる。うーん、これは、あまくないけど、でも、おいちいというか、おれんじじゅーずのあじももちてて、きらいとちゃうわ」とのたまって、コップを放しませんでした。でもごぐごぐとは飲みません。ちょっと吸い上げては、首をかしげています。朝、保育園にでかけるときには、耳元で、「あたちがかえってきたら、おちゃとアイスクリームあげるからね。ちゃんとまっとくのよ」といいました。「ばあば、いいかげんにちなさい。なんかいいうたら、わかるのよ」としかられるときもあります。保育園でならってきたばかりの歌をいっしょに歌うと、「そうそう、ばあば、すごいねえ。よおくおぼえたねえ」とほめてくれます。今、おまるでうんちができるのがだいじまんです。つぎつぎみんなを呼んでごひろうです。「ははあ〜、うんちさま」と拝ませていただいています。 9月10日(日)「ほうき力」 ★怖い夢を見ました。朝、目を覚ましたときは鮮明に覚えていたのですが、朝ごはんを食べる頃には、記憶はおぼろげになっていました。それが夢というものなのでしょう。それでも部分的に覚えている個所があります。ドアが閉まってしまえば一巻の終わりという緊迫した状態で(なぜそうなのかは覚えていませんが)、ドアが締まらないように必死にドアの隙間に「ほうき」をはさんでいたのです。そのほうきというのが、昨夜ブレーカーが降りた時に、手の延長として使った簡易ほうきでした。 夢と現実の接点 このほうきは、もう何年も前に飛騨の高山で買ってきたものです。すでに記憶から消えてしまった夢のどこまでが正夢だったのかはわかりませんが、実在するこのほうきが出てきたということは、夢が現実とつながっていることは確かで、高山へ行った遠い日を点にして、その後のいくつかの出来事と結び付けていけば、恐怖に結びつくミステリーができるのかも……。 ★先月の25日に、岸和田から来てくださった司書の先生から、お手紙と図書便りが届きました。B4サイズの図書便りの裏には一面に、「沢田俊子さんの本を読もう」と、わたしの本の紹介がしてありました。 新刊はもちろん、古い本にもこうして再びスポットが当たることは、とてもうれしいです。ありがとうございます。 9月9日(土)「金平糖と赤わいん」 ★いやあ、グッドタイミング! 今日の産経新聞の夕刊の一面の「食ものがたり」を見て、びっくりしました。この金平糖もしかして……。やっぱり。昨日、香坂直さんにいただいたのと同じ金平糖です。ほら。 < 緑寿庵清水の金平糖 この金平糖、作るのに一週間もかかるそうです。イラ粉と呼ばれる餅米を砕いた小さな小さな粒を大釜に入れ、蜜をからませて乾燥させていく、それを、ただただくりかえすそうです。工房の中は50度。まさに努力の結晶をいただくわけです。楽しみです。 ★1つのことを考えていると、それが深い悩みになってがんじがらめになることがあります。深く考えても、結果ろくなことはありません。そうなる前に気分一新するのに、わたしは映画を観ることにしています。京都シネマで上映される映画がけっこう好きなのですが、最近、京都に行っても京都シネマによる時間がなく、「あ、もう終わってしまったんだ、観たかったのに……」と残念に思うことが多いです。考えてみれば大阪の梅田にある映画館でも同じ映画が上映されているのですが、不思議なことに距離的には遠い京都の方が、わたしには近くて行きやすいのです。今朝も、朝ごはんの用意を早めにすませて、ぱっと行ってこようと思ったのですが、孫が起きてきて出そびれてしまいました。夜に近くの映画館に、「X-MEN:ファイナル ディシジョン」を観にいこうと思っていたのですが、夕飯に、いただいたワインを飲んだら、うとうと眠ってしまいました。酸化防止剤が入っていないというこの「赤わいん」、ぶどうそのものの味が口に広がっていきました。 コンコード種の芳香の強いぶどうで造られています ちなみに今夜のおかずは、さんま・青糸肉炒・貝柱のバター焼き・自家製の筋子のしょうゆ漬け・干しえびたっぷりののお好み焼き(残り物)でした。 9月8日(金)「それにしても」 ★朝、駅へ急いでいると、木立に猫がいました。なんと、うちの「てる」にそっくりです。毛並みの色も、しっぽの長さも、マスカット色の目も同じです。「てる」と呼んでみると返事をしました。あまりにそっくりなので、家族に見せるために写真をとりました。 「てるちゃんや♪」と、孫が歓声をあげました てるも、もとは捨て猫です。飼い猫になるかノラとして生きるか……。猫の運命に感傷的になりつつも急ぎ足で駅に向かっているといると、白い、まだほんの子ねこが、通勤する人の足につぎつぎまとわりついて鳴いていました。その必死な姿に、立ち止まって夫に電話をかけました。「拾ってもいい?」。オーケーなら、車でとりにきてもらうつもりでいましたが、夫の返事は「ノー」でした。「今から20年飼えるか?」といわれました。私たちの年齢では、今飼っている猫や犬たちを大切に飼うしかできないのです。帰り道なら、なにも考えずに抱き上げて連れて帰っていたかもしれません。それにしても、「ねこにえさをあげないでください」のたて看板が空しいです。こんなことをしても解決にはならないのです。 文章もまちがっています。「あげない」ではなく、「やらないで」です ★京都に行く電車の中で、後藤みわこさんの「ジャングルジムは、たまご色」(毎日新聞6月連載)を読みました。ジャングルジムをこういうふうに使ったみわこさんの発想に感心しつつ、主人公が教室に戻っていけるようになる過程を、とてもおもしろく読みました。すべての登場人物に(けんか相手の女の子にも、教室とパイプ役の少女にも、実際は登場してこないおじいさんにも)、それぞれ好感が持てるのがうれしいです。インターネットでは、まだ読むことができます。まだの方は、ぜひ。ちなみに「うめぼしばあばのおべんとう」も見ることができますが、おどろきました。イラスト、原画はカラーだったんですね……。 ★今日は、わたしにとって思いがけないうれしい出会いがありました。ほんの5分ほどでしたが、滅入っていた気持ちを高揚させるのにじゅうぶんでした。(よかった)という思いを胸に、香坂直さんの2冊目の出版のお祝いをしました。わたしの体験から、人が祝ってくれるのは最初のうちだけ。いまのうちにせいぜいお祝いしましょと思ったのですが、スタートからすでに大物の香坂さんに失礼だったかしら。新作「トモ、ぼくは元気です」も「走れ、セナ」も300枚だそうですが、枚数を感じさせず、さらりと読ませるところがさすがです。次の依頼も来ているそうです。 ★家に帰ると、「命の重さはみな同じ」の見本本(増刷分)が届いていました。出版して3か月で早や5000の増刷があったと、よろこびの手紙が添えてありました。簡単に人を傷つけ殺める子どもたちを導くためにも、われわれ大人が、小さな命の大切さに気がつかなければなりません。そこをなえがしろにして、命の尊さは説けません。毎日、毎日、ひたすらに動物の命を救い続けているハッピーハウスの活動をを、たくさんの人たちに知ってほしいです。別のメールでは、「誰よりもママを愛す」が刷り上ってきたという報告が入っていて、放送期間中に出版できたことを感謝していただきました。見本本は、TBSやシナリオライター・俳優さんの所属事務所などに先に発送されたそうで、わたしの手元にはまだ届いていません。近々届くでしょう。楽しみです。店頭に並ぶのは13〜14日になるそうです。10月に講演予定のタイトルの候補を三つ挙げておいたのですが、「想像力を育てる魔法の呪文」に決まりました。 9月7日(木)「空きの巣症候群」 ★当たり! 長女がいただいてきたゴウヤの中に、種の赤いのが混じっていました。去年も日記で書いたのですが、赤いところは、つるんとしていてめちゃ甘くって、くだもののようなのです。熟すとそうなるらしいのですが、切ってみないとわからないので、赤かったときはやったあと思います。 苦いゴウヤの種が甘いなんて…… ★「スーパーマン・リターンズ」観ました。前作を観ていなかったので、ケイトはクラークがスーパーマンだと知っているのか……、彼女が恋していたのは同僚のクラークなのかスーパーマンなのかがよくわかりませんでした。ケイトの子どもの父親が○○だということは……? アメリカ大陸の大西洋側が沈没して10億もの人たちが死んでしまうという問題はどうなったのか、それでもこれだけは、はっきりいえます。主役を演じた俳優さんほど、顔・容姿・イメージともにスーパーマンにぴったりの人はいないと思いました。超人的パワーを持ちながら、心正しく、私欲に走らない、地球の人々を救えという父親の教えを<まっすぐに守る彼は、やはり他の惑星の人です。ハリーポッターでも描かれていましたが、自分が滅びてからも子どもを守ってやりたいという親の子どもへの思いだけは、地球の凡人とて同じです。今、わたしのその思いは、孫にあります。「死んでからもこの子を守ってやりたい」って、小さな背中を見るにつけ強く思うことです。 ★なんだか落ち着きません。その理由はわかっています。この夏があまりにも忙しかったので、一息ついている今の状態が不安でならないのです。空きの巣症候群の一種かもしれません。足を地につけてするべきことをきちんとしなければと思うのですが、心がざわめいてしまいます。来週までにくることになっている返事が待たれます。結果がどうであれ、これを通過しないと他のものは手につきそうにありません。10月の予定の講演のタイトルをかろうじて考えて、深夜メールしました。 9月6日(水)「感想」 紀子さま、おめでとうございます♪ ★高齢者クラブの空き缶回収がありました。なんとなく秋の気配を感じるものの、ガレージの中で空き缶を踏みつぶしていると、額から汗が流れ落ちました。骨折がほぼ治ったからと、たまのお休みにもかかわらずきてくれたパインさん、先月のわたしのホームページの人手不足の書き込みを読んでかけつけてくれたうさこさん、それに、奥さまが闘病中で飲ん兵衛会を欠席だったおにゅうさん、一時間後に待ち合わせて4人でランチに行きました。 キリン「ハートランドビール」? キリンのハートランドというビールで、軽くカンパイ。空き缶回収のあとのカンパイが、キリンのビールでできたことがうれしいです。このビールはじめてです。ふつうのビールよりホップがきいているということでしたが、軽くて、苦さも控えめで、なんとも口当たりがいいと4人そろっての感想です。おしゃれな緑色のビンは、ニューヨークの沖合いに沈んでいた200〜300年前のヨーロッパからの沈没船から発見されたラベルのないエンボスびんからヒントを得たものだそうで、日本では初めてエメラルドグリーンのボトルなんですって。ロマンもいっしょに飲み干すことができます。おすすめです。 ★毎日新聞社さんから、「うめぼしばあばのおべんとう」の感想が送られてきました。おもしろいことに高齢者の方ばかりでした。 「もう終わりなんですね。もっと続きが読みたいです」 「毎回切り抜いてスクラップしています」 「亡き母が耳元で聞かせてくれているようです」 「<ポリシーはないんかい>という今朝のばあばのお叱りにびっくり。なかなかやるじゃん!」 「忘れていたことを次々思い出させてくれるいいお話でした」 「孫に読むより、わたしがひきこまれて読みました」 「この年になって教えられました。何歳になっても考えていかなければならないのですね」などなど。86歳の男性のはがきには、 「ユーモアの中の厳しい食育に頭のさがる思いです」と書かれていました。恐縮です。 みなさん達筆な上、文章がとてもお上手です 今回、食のことを書くのは難しいなあと痛感していたので、とてもはげみになりました。いずれ高齢者向きの童話を書きたいと思っていたのですが、「うめぼしばあばのおべんとう」は、郷愁という意味でも子どもたちより高齢者に楽しんでいただけたようです。「スクラップにはりつけて、子育て中の娘に読ませてやります」というコメントは、わたしの望むところです。ありがとうございます。元気復活! またがんばれそうです♪ ★「ぼく、がんばったんだよ」(汐文社)、増刷の連絡が入りました。おかげさまで3刷目です。 9月5日(火)「偶然」 ★一冊の本と数枚の資料を宅配便で送ったのは、メール便だと翌日に着かない場合もあるからです。740円でした。しまったと思いました。というのは、おととい小包を届けにきた郵便局員さんに、「電話してもらったらいつでも取りに来ます。翌日着です」と勧められて、EXPACK500という厚紙の封筒を買っていたのです。ちなみに送料は、重さに関係なくこの封筒に入りさえすればすべて500円です。本の発送や原稿のやり取りなど、送料は年間けっこうな金額になります。年末調整のときに計算が面倒なので、一か月まとめて請求してもらえる宅配便に変えたのですが、安いにこしたことはありません。こまめに使い分けようと思いました。尚、ご存知と思いますが、単行本を1冊送る場合は、郵送よりメール便のほうがわずかながらお安いです。 ★友人が、「西洋アンティークドール展の案内状をもらったのだけれど、○○ちゃん(長女)の小さいときにそっくりやと家でいってるねん」といって、はがきをポストにいれといてくれました。 似てる似ていないはともかく驚いたのは、展覧会の会場の画廊が、いつも墓参に行く菩提寺の前だったことと、偶然、開催日の8月8日は京都で一泊していて、2回もその前を通っていたのです。友人は、京都なのでわざわざ見に行く気はなかった」そうなのですが、わたしは、せっかくの偶然のチャンスを、知らなかったとはいえ逃したのは惜しい気がしました。友人は画家で、近く、スケッチ展を開催します。おめでとう掲示板でご案内しました。 9月4日(月)「お手塩皿」 ★わが家のおかずは大皿(大鉢)に盛り、それぞれ小皿にとりわけていただくことになっています。小皿よりまだ小さなお皿、おてしょ(お手塩皿)は、お刺身などの醤油を入れたり、珍味や和菓子を載せる程度にしか使わないので、出番がありません。茶棚の中に収まったまま何年も使っていないものもあります。そんなものを並べてみました。上等もあれば、お手ごろも、手作りもいろいろです。あ、あそこにしまってあるのも出してやればよかった……。 ★ちゃぐりん10月号(家の光)が届きました。校正がこなかったので、まだまだ先の掲載かと思っていましたが、編集局ですませてくださっていたのですね。 家の光さんから依頼があるときは、「大阪発信のユーモアあふれる作品」を、といわれます。「ぶんたさまさまさんまのしっぽ」は、こ依頼の「ユーモアとパワー」に、プラス「ほろり」で味付けしてみました。長谷川知子さんのイラストが、子どもたちに元気を運んでくれるでしょう。 リンクしているみなさんへのお願いメッセージ リンク先は、やはり、基本的に「お目にかかったことがある人」にしようと思います。ホームページを立ち上げたときからそう思っていたのですが、いろいろなつながりを頼りにリンクを申し込んでこられる方がいらっしゃって、なかなかことわれずにリンクしてきました。若い書き手さんの応援になればいいと思う気持ちもあったのですが、「沢田さんがリンクされている○○さんは、どんな方でどんな作品を書かれるの?」ときかれて、「知りません」ではあまりにも無責任です。近々、リンク先を整理しようと思っています。お目にかかったことがない方や、しばらく更新されていない方のサイトもリンクを外すことになると思います。今のうちにお気に入りに入れておいてください。いったん外した方も、またどこかで出あって、創作や子どもたちの未来についておしゃべりしてお互いに気心がわかったら、そのときはリンクさせてください。 9月3日(日)「ブラインドタッチ」 ★「カッピーのぼうけん」という点字の本をいただきました。絵は、ヒロリン先生の創作ゼミに来られている画家のひまたまさみさんです。文章が点字になっているのはもちろん、手触りで絵の輪郭やかっぱのお皿や甲羅、岩の感じがわかるようになっています。 ひまたさんは、「ボランティアで」と懇願され、プロの画家さんにもかかわらず無償で描かれたと聞いています。絵本は絵が命です。作家だけではなく画家のプロフィールもほしいと思いました。それができないなら、せめてあとがき(2ページも使ってこの本ができるまでの作者の思いが綴られえていました)に、無償で絵を描いてもらったむね、お名前とともに明記するのが礼儀のように思いました。ひまたさんがどうこうおっしゃっていたわけではありません。彼女は、わたしの手元にこの本が届いたこともご存じないでしょう。あくまでも表現者の一人として、そうあってほしかったという願いをこめた感想です。 ★やんちゃ姫に、古いパソコンを出してやりました。「あたちね、おちごといそがしいねん。だっこ、あとでちてあげるから、まっててね」と姫にわれました。いつもこんなふうにいっているのかと反省しました。 「おちごと」「おちごと」といいながら、キィを叩いています めちゃくちゃとはいえ、ばあばあこがれのブラインドタッチ♪ 9月2日(土)「飲ん兵衛会本番」 ★あれほど騒がしかったセミの鳴き声が、いつしか秋の虫の音と代わっています。駅へと足を速めていると側溝にしがみついているセミの姿が目にとまりました。木の葉の上に止まらせようと思ったのですが、すでに息絶えていました。セミの短い一生を思うにつけ、ぐだぐだいっていてはバチが当たると自分にカツを入れました。 ひっそりと ★飲ん兵衛会、今月のハッピーバースデーは、よさこいさんでした。話題は、よさこいさんの初めての出版・高知でのよさこい踊り、さんきゅうさんの急性胃炎による緊急入院の顛末と病室の患者さんたちのおもしろ話、おじぎさんの夏祭りの活躍と息子自慢、子育て真っ最中のうさこさんの夏休みの大奮闘ぶりなどなど、6時から11時までしゃべることしゃべること。これで一か月はがんばれるというものです。楽しくぐちりあう仲間がいることは幸せです。黒一点のおにゅう氏は欠席で残念でした。おくさま、お大事に。お決まりのコースはドーナツとコーヒー。だれですか、あれだけ飲んで食べた直後だというのに、2個もドーナツぺろりの人は! 帰宅したら、みんな寝静まっていました。 はい、おみやげ♪ 9月1日(金)「お宝袋」 ★「え、うそお、明日なの?」。飲兵衛会ですが、てっきり今晩だと思ってだんどりを整えて待機していたのに。せっかくなので、急きょ、別の飲み会を設定して飲みに行きました。先日「とんぼ昼寝」で焼酎デビューしたので、生ビールは一杯だけにして、あとは焼酎にしました。オンザロックと烏龍茶割りなど飲んで、けっこう酔っ払いました。頭から30センチほど離れたろころで会話しているような気分でした。気持ちよかったです。 ★わが家のやんちゃ姫の「お宝袋」は、彼女のお気に入りのものでぱんぱんに膨れ上がっています。この「お気に入りのもの」というのが曲者で、ずっこけたくなるものもあります。 並べてみてびっくり。よくぞまあこれだけ入っていたものです。 シール・救急絆創膏・かゆみ止めシール・ラムネ菓子・紙風船いろいろ(中央の緑と黒のねじねじは膨らませるとすいかになります)・髪留め・ティシュ・指人形・シャボン玉・ハンカチ……etc。極めつけは、下段中央のピンクの布袋の上の紙粘土作品。「こわれてしまう」、「他のものにくっつく」などには耳も貸しません。「だいじ」という言葉とともにこの袋の中に押し込められていました。今回、あけてみるのに、はらはらしましたが、ねんどはミッキーマウスの人形を巻き込んで、それなりのカタチで固まっていました。 |