★ 8月 日々好日


8月31日(日) 「失せ物やーい」

★最近、娘は、コンサートのチケット二枚(友人の分も)を紛失しました。当日の朝まで探していたのですが、見つかりませんでした。わたしは、この一週間、先輩からいただいた自費出版の本を探しています。失うわけがないのですが、見つかりません。感想を書きたいと思いつつ、いらいらしています。印鑑や、民生委員の報告書、会員カード、自転車のカギ,、人から借りた本、タイガーバーム……、いるときに、あるべき場所にないのです。時が経って出てくるものもあれば、そのまま永遠?に出てこないものもあります。我が家には、大事なものが消えてしまう「穴」があるのではと、娘と話しています。はて、その穴を牛耳っている魔物は……。娘とあれこれ想像して楽しみました。

8月30日(土) 「中国は深い……」

★先日、本屋に立ち寄った際、吉川英治の「三国志」の文庫本を一巻だけ買いました。ずっと読みたかった本なのですが、縁がなかったというか、そんな感じで今日まできました。買ったものの字が小さくて、老眼が始まったばかりで、まだメガネはいらない状態の私の目には辛く、そのままになっていました。それが昨晩、中国映画「英雄」を観たのがきっかけで読み始めると、もう面白くってなりません。まだ一巻目です。この先どうなっていくのでしょう。浅田次郎の「蒼穹の昴」を読み終えた時の感動を、ふと思い出しました。不思議な運命に操られつつ清朝末期を生き抜いた二人の若者(李春雲・梁文秀)を描いた作品で、ぜひお勧めの、感銘深い一冊です。余談ですが、同じ作者の「天国までの百マイル」も心が洗われます。

8月29日(金) 「ビールは、キリン!」

★20日、21日の「日々好日」にも書いたアルミ缶つぶし機の貸与の件について、キリンビールから紹介していただいた新菱(しんりょう)アルミリサイクルと交渉していたのですが、今日、特例として貸し出していただけるという朗報が届きました。自動的にアルミ缶とスチール缶の分別もしてくれる立派な器械だそうです。アルミ缶回収は、高齢者クラブの社会貢献と実益を兼ねた活動として8年間続いてきたのですが、足でつぶすのが負担になっていだだけに、今回、機械の貸し出しがなかったら、中止することになっていたかもしれません。高齢者の生きがいなどを配慮した上で、採算を度外視して決断してくださったキリンビールの心意気が、うれしいです。機械は静岡からいったん新菱アルミ近畿回収センターのある尼崎に運ばれて、二週間後にこちらに届くそうです。お高い機械を快く貸し出してくださって、ほんとうにありがとうございます。今後は、誓って、キリンビールだけ飲むことにします
。新菱アルミさん、何かとお手数をおかけすることになると思いますが、どうぞよろしくお願いいたします

関連HP 三菱マテリアルのアルミ缶リサイクル
お願い)「それじゃうちも貸してほしい」と、これを前例に無理なお願いをして、先方を困らせないでくださいね。今回のことは、特別な配慮ということでご理解くださいますようにお願いいします。
★「英雄(HERO)」を観ました。秦の始皇帝の暗殺を企てたエピソードの一つの映画化です。私は、四人の刺客のそれぞれの心意気に感動したのですが、若者の会話に耳を澄ましてみますと、「物足りない」「もう一回観ないとわからない」「ウソっぽい」「俳優の顔がださい」など、評判はいまいちだったようでした。中には「英語やったらよかったのに」という不思議な意見も耳にしました。中国語のあの余韻、剣の響き、書からの悟り、舞うような色の動き、広々とした大地。すべて、夢を見ているようで心地よかったです。おすぎさんも大絶賛だったのですが。

8月28日(木) 「お疲れさま」

★童話講座の日。講座内容は、ミニ講座に掲載。
★次女から待望のメールが届きました。レーニア国立公園での自然保護のボランティア活動が無事終わり、一層ハードな学生生活に戻ったようです。ボランティア中、エベレストの清掃で有名なアルピニストの
野口健さんが「富士山クラブのメンバーといっしょに来られて、しばし合流。その模様は、いずれ彼のHPに載るとのことです。産経新聞の取材も受けたそうですが、とりあえず
毎日新聞に活動が掲載されました(写真左から二人目が次女)。

 ラッキーな一枚
(波紋があったりして、なかなかこうは撮れないそうです)

8月27日(水) 「甘露なりけり」

★横山充男作「水の精霊」(ポプラ)第2部「赤光」を読む。水の旅人である少年と土の旅人である少女が、それぞれ不思議な力に導かれつつ、自然を、且つ人を救うべき「行」に挑んでいく壮大なストーリーなのだが、背景になる人物が複雑に絡み合っていて、大人にも読み応えがある作品になっている。読み進むにつれて、第1部の「幻の民」で布石してあった出来事が、ジグソーパズルのようにパチリと嵌めこまれていき、その度に、物語が3Dのように立ち上がっていくのを感じた。京都を舞台に「ご神水」といわれている湧き水にまつわる物語が中心で、京都に生まれ育った私には、一層興味深かった。眼病に良く利くという柳谷(やなぎだに)さんのお水を、母のお供でもらいにいったことも、なつかしい。読み出したら面白くってやめられなかった。第3部が待ち遠しい。

8月26日(火) 「気分だけはフランス人」

★我が家から車で五分もかからないところに、フランスのスーパー「カルフール」があります。店内は広く、大きなショッピングカートもゆうゆうと通れます。今日、図書館の帰りに、久々に寄ってみました。カルフールといえば、なんたってワインとチーズ、それにタンドリーチキン。みんな買いました(どれもお安い)。今夜の食卓はフランス人そのもの。ホワイトアスパラのサラダもそれらしく盛りつけて、フランスパンとパヴェオリを切って。辛口の白ワインには、ブルーチーズがぴったり。五種類のチーズもチキンも、すっかりおなかにおさまりました。ワインを1本あけて、気分はふわふわフランス人。でも、仕上げは、やっぱりお茶漬け……。ウイ。

8月25日(月) 「まごは、やさしい……」

★今日の「お元気です会」のちょっとお勉強は、栄養士さんのお話でした。塩分の摂取量、バランスのいい食事について、クイズを交えつつ聞きました。体にいい食品は、「まごは(わ)、やさしい」。「ま」は豆、「ご」はゴマ、「わ」はワカメ、「や」は野菜、「さ」は魚、「し」はシイタケ、「い」はイモだそうです。だしのとり方について、妊婦教室で若いお母さんに訊いてみたところ、インスタントを使わず昆布やだしじゃこでちゃんととっているのは、10人のうち一人だけだったそうです。こんぶ、だしじゃこ、鰹節でとった和風だしは、手間と時間かけて作るコンソメや中華スープに比べ、簡単に作れる最高のスープだそうです。我が家は毎朝、その最高のスープに味噌と具を入れて飲んでいます。それってただの味噌汁じゃん! てへへ。

 参加はボランティアスタッフを含めて、40数人でした。

8月24日(日) 「ドキュメンタリーワールト」

★取材しつつ、ドキュメンタリーを書くのは面白い仕事です。ただ、創作と違って、「事実」という現実が大きくのしかかってくるので、読み物として面白く書くことに歯止めがかかるという手ごわい面もあります。出版社にオーケーをもらった原稿を、関係者にチェックをしてもらうためにプリントアウトしました。今回は取材先が10数件に渡るので(しかも全国的)、ファックスを送ったり電話をかけたりして了解を得る作業も、けっこう大変かも。また使う写真も、基本的に取材先から借りてこちらでセレクトすることになっているので、当分、楽しさとしんどさとのサンドイッチになりそうです。

8月23日(土) 「お国がら?」

★アメリカの大学から、校内の寮にいる次女宛てに出した封書が、前後して2通、我が家に転送されてきました。この夏休み、次女はアメリカの国立公園で自然保護のボランティアをしているので、確かに寮にはいません。が、こちらに転送されて来ても困るのです。また送り返して、本人の手元に届くには、日数がかかります。今日、まとめて送り返したものの、新学期に間に合うものやら……。春休みにも同じようなことがありました。アメリカでは、ハロウィンやクリスマスを含めて学校が休みになるたびに寮も閉鎖。寮生は追い出されます。郵便物、小包についても、本人が戻ってくるまで寮で預かってくれるというというシステムがないようです。この期間は、ここに滞在しているからと届けておいても、一切配慮されることなく即、転送。いやはや。

8月22日(金) 「今、天保山が、おもしろい!」  http://www.kaiyukan.com/news/naniwa/index.htm

★しばらくぶりに海遊館に行ってみて、おどろきました。「食いしん坊横丁」なるものができていたのです。レトロな路地には、昔ながらのお店がずらり。自由軒のカレーライス、北極星のオムライス、ソース二度付け禁止の串カツ、イカ焼きのお店などなど……。大人は郷愁に浸り、子ども達は、過ぎ去った時代をかいま体験することができるすてきなスペースになっています。もちろん海遊館のお魚さんもがんばっていましたし、サントリーミュージアムで開催中のディック・ブルーナー展でも、たくさんのイラストや本を見ることができて、ラッキーでした。森井先生、誘ってくださってありがとうございました。ブルーナーの製作方法などについてのたくさんの情報を聞かせていただいたおかげで、おもしろさも二倍でした。
 それにしても、海遊館は混んでいました。やはり、夏休みです。

8月21日(木) 「国歌を高らかに……」

★「面白クラシック講座」、今日は国歌についてでした。いろいろな国の国歌や、祖国をテーマにした曲を聴かせてもらうだけで、暑さでだらけていた心が、しゃんとしました。国歌は、それぞれの国を代表するものでだけあって、アメリカは陽気で明るいし、イギリスは落ちついた感じがします。フランスの国歌は、旋律がどこかおしゃれだし、フィンランドは、ファンファーレように清々しく感じました。いろいろな国の国歌を聴き比べてみて、際立って厳かで美しい曲は、なんといっても「君が代」でした。イデオロギーの違いで、物議をかもし出す対象になっているのが残念です。辛い過去を踏まえた上で、日本の国に生まれたことを誇りに思い、どんな場でも、国歌を声高らかに歌いたいものです。
★キリンビールのお客さま係りから早速返事があって、空き缶つぶし機などを貸与可能の某リサイクルセンターに、つないでくれました。担当者から連絡があるそうです。結果はどうあれ、すばやい対処がうれしいです。
★出版社より電話があり、単行本の原稿、オーケーのお返事をいただきました。書き直しのあった作品だけに、ほっとしました。

8月20日(水) 「アルミ缶の行方」

★老人会による「アルミ空き缶回収」が始まって、8年が経つ。このまま続けることは、体力的に無理になってきたと相談を受けていた。今日、高齢者クラブ、自治会、子ども会、ボランティアの代表が集まり、今後について話し合う。老人会の意向を汲み、続ける方向で意見交換した結果、回収を縮小することと、若いお母さんのお手伝いも望めることになり、しばらく様子をみることに。
以前、少しでも作業が楽になるようにと市から空き缶つぶし機なるものを貸与してもらっていたことがあるが、却って手間のかかる使いにくいものだった。もしかしたら、ビール会社ならもっと便利な圧縮機の貸与情報などが聞けるもしれないと、お客様センターに問い合わせてみる。Aビールの返事は、「そういうことには一切関知していません」と取り付く島もない対応。関知していないって、お宅が出している空き缶も大量にあるんですよ。その垂れ流し状態の処置を高齢者にまかせっきりで、知らん振りなのですかと言いたくなる(言ってしまった)。キリンビールにも電話をかける。「調べてみますのでお時間をくださいますか」とのこと。結果A社と同じくお断りだったとしても、私はキリンビールの姿勢を評価したい。企業は現場の対処が大切なのだと、今日もつくづく思った。

8月19日(火) 「真夏の夜の……」

短編を書き上げたあと、進行中の中編に戻る。ふーむ……。作品が急に色あせたように感じたのは、テンポの違いだけだろうか。短編の、一気に話を展開させていくリズムは、無駄がなく小気味よい。最後の一ひねりを工夫する楽しみがたまらない。かといって、その手法を中編・長編に使えるかというと、そうもいかない。テーマの重さが違う。伝えたい情報の多さも違う。心情描写も深くなる。メッセージをしっかり伝えるために、どのようにすれば、読者である子どもたちをあきさせずに最後まで引っ張っていけるのか……。今夜も、悩むことになりそうだ。

8月18日(月) 「どっちもかわいい!」

★二階を片付けていたら、次女が小さいとき、お気に入りだった「パンちゃん」が出てきた。「寝るときも、出かけるときもいっしょだったよねえ」と長女と思い出話に花が咲く。あのころの愛着を思うと、捨てるには忍びない。かといって、かなり汚れている。本物のパンダは、けっこう汚いとはいえ、このままでは……ね。思い切って、ネットに入れて洗濯機にかける。すると、まあ、型崩れもせず、きれいになった。

背中の丸みが、なんともかわいい。 あたちよりも?

8月17日(日) 「現場が大事……」

図書館で本を10冊借りて、自転車の前かごにのせる。けっこう重い。そのまま家に帰ればいいのに、しょう油とトイレットペーパーが切れかけていたのを思い出して、スーパーに寄る。寄ったが最後、主婦の常で、あれこれついで買いをしてしまった。借りた本と買った荷物を載せると、自転車が重さで沈んだ感じがする。大丈夫かなとタイヤをみると、あれれ、空気がぬけているではないか。空気入れを借りようと思ったところ、「ない」というそっけない返事。意外だった。大手スーパーの地下駐輪場は、数百台は停められるほど広く、自転車の整理をする人もいる。それなのに空気入れを置いてないなんて
。企業の繁栄は、企画とか方針とかそんなだいそれたものではなく現場かも……。おやおや、これって、映画「踊る大捜査線」のテーマそのものではないか。


8月16日(土) 「今、子どもを救えるのは……」

★今日こそはと、韓国映画「おばあちゃんの家」を観にいく(実は、昨日出かけていって、「明日からです」といわれてしまった)。母親の仕事が見つかるまでの間、山奥に住むおばあさんの家に預けられた少年の心の変化を、おばあさんの自給自足の不便な暮らしぶりを通して描かれているのだが、おばあさんの無償の愛に心打たれた。それ以上に、都会の物質社会で子どもが育つということは、実はこういうことなのかと、改めて考えさせられた。「世界中のおばあさんに贈る」という字幕がでたが、私はこの映画を、世界中の子育て中のお母さんにぜひ観てほしいと思う。我が子を頭だけ重く、心がからっぽな子どもに育てないために。豊かで傲慢な生活と引き換えに失ったものは、大きい。

8月15日(金) 「明日がある幸せ」

終戦記念日には、どうしても自分の育ってきた時代を振り返ってしまう。物の不足していた昭和20年代のことを思うと、今のような傲慢な生き方でいいのだろうかと、真摯な気持ちになる。物質的に恵まれていることもさることながら、明日に向かって夢見ることができる時代に生きていることを、つくづく幸せだと思う。

8月14日(木) 「水もしたたる美猫……」

★涼しいを通り越して肌寒い雨の一日でした。(この秋の収穫、大丈夫でしょうか)とでもいいたげに、物置の屋根に座って、じっと雨だれをみているのは、テル(4歳)。おっとり屋のテルは、水が大好き。冬場はお風呂のふたの上にいて、シャワーや水道から流れる水をみています。シッポが湯舟につかっていても、あんまり気にしていません。直接、水道に口をつけて、上手に水を飲みます。


8月13日(水) 「03局は、ラッキー回線」

03局の電話がかかってくる度合いは、夫半分、私半分。私についていえば、そのうちの半分は仕事がらみ。今日の03局の電話で、短編依頼がとびこんできた。かねてより賞がらみでご縁はあるにはあった出版社だが、依頼をいただくのは初めてで、とてもうれしい。日本児童文芸家協会の総会で名刺交換させていただいたおかげかな。手製のしょぼくれた名刺でも、立派に役目を果たしてくれたんだね。ありがとう。

8月12日(火) 「お盆休みで、超満員!」

★夜、お風呂に入り、ふとんを敷いてから、娘と映画『パイレーツ オブ カリビアン』を観にいく。理屈抜きで面白かった。海賊の良し悪しは別として、『海賊』という響きには、いつも物語を感じる。海賊といえば幽霊船、宝箱、骸骨なので、『グーニーズ』をなつかしく思い出すシーンもあった。海賊スパロウが、なかなか魅力的だった。演じていたのは、『シーザーズハンズ』のジョニ―・ディップだと聞き、うーん、そうだったのかと、別のサイドからもじわじわ感動。役作りは彼のイメージからなのだろうか。0時を回ってから帰宅。そのままいい気分で、床に着く。

8月11日(月) 「自転車には電話番号を」

★「雑巾さんの会」。介護用雑巾を縫いながら、おしゃべりなひと時。今日も50枚ほど縫いあがる。「家にいてもしかたがない。こうやって出てくるところがあってうれしい」という高齢者の声を聞くと、お世話させてもらっている冥利に尽きる。
★自転車をまた盗られた。ガレージに置いてあったのを、だれか乗っていったらしい。今朝、出かけようとして気がついた。前回盗られたときに、「なかったら不便だろう」と、友人がくれたおさがりの自転車だった。カギを取り替えて、整備してくれたものだけに申し訳けなく思った。「ごめんね、また盗られてしもた。もし連絡が入ったら教えてね」。その自転車が、今日のうちに戻ってきた。乗り捨ててあるのを見つけた人が、夜、友人宅に電話をかけてきてくれたのだ。友人が取りに行って届けてくれた。わあ、ありがとう! ずいぶん遠いところにあったそうだ。

8月10日(日) 「蛍の光 窓の雪……」

★居間の蛍光灯のサークルが1本切れた。昼間はなんとも感じないのだが、夜になるといけません。明るさに慣れてしまった目では、活字が読みづらく、早々に眠たくなってしまう。娘はそうでもないみたいなので、老眼のせいかもしいない。昔の女性は、もっと暗い電気の下で、針仕事の夜なべにいそしんでいたのだと思うと、楽をしている身を申し訳なく思う。それにつけても思い出されるのは、『蛍の光』の歌詞。♪ 蛍の光 窓の雪 文読む月日 重ねつつ…… 書物を紐解くためにわずかな明りをも貴重に思った時代。昼間と変わらない明るさにも多くの本にも恵まれた環境にもかかわらず……。恵まれすぎていると、向上心が薄れていくのかも。

8月9日(土) 「二度と許すまじ……」

★この日になると、永井博士のことを思い出さずにはいられない。おじょうさん(といってもわたしと同年代)は、つつがないだろうか……。長崎の空に向けて合掌。
★娘に誘われて、木村政雄氏の講演「笑いを文化にビジネスに!」を聞きに行く。澱むところのないスピーディな話しぶりにひきこまれる。吉本の裏話、世渡り術などエピソードの面白さもさることながら、木村政雄という人間の活気が伝わってくる1時間半だった。人間にも賞味期限があって、古い慣習にこだわり、物事に反対ばかりし始めたらそのときが来たそうで、何事もどんと受けとめて、どう対処していくか考えていくのがビジネスというものだそうだ。タイタニックが沈むとき、船に残る男性を説得するのに、ドイツ人には「規則だから」といい、イギリス人には「紳士なら」といい、アメリカ人には「ヒーローになりたいなら」という。そして日本人には、「みんなそうだから」というのだそうだ。象について延べよという問題に、ドイツ人は分厚い報告書を書き、フランス人は象のセクシーさについて延べ、中国人は象のおいしい食べ方について話す。日本人は、象から見た日本人について調べてくる。要するに日本人は人目を気にし、みんなと同じ意見なら安心する。それでは、これからの時代は生き残れない。質疑応答の流れで、笑いを学校教育の場にもという締めくくりになった。大いに賛成。拙作『まんざいでばんざい』でも書いたのだが、教育の場に「お笑い科目」を取り入れることによって、かつ自己表現力がつき、いじめや引きこもり、暴力などが減ることは間違いないと思う。笑いは、文化だ。

8月8日(金) 「おいおい、マック……」

★猫の缶詰を、こっそり味見のマック。塩分過多になるぞおっ!


8月7日(木) 「ご先祖さまをお迎えに」

★墓参に出かける前に仏壇をお拭いして、回り灯篭を出しておく。仏事はきちんとしていた母なので、きっと喜んでくれるだろう。先祖の精霊をお迎えする六道さんの鐘つき堂の前には、長い列ができていた。台風の余波で曇っていたとはいえ、京都の夏は、まさに酷暑。帰り道、娘と本屋を覗いているうちに時間が経ち、気ぜわしく帰宅。駅前のスーパーで値引きになっていたいわしを大量に買って、生姜と梅干で煮付ける。今朝、食用のへちまとやらをいただいていたので、冬瓜のように、干しえびとのスープにしてとろみをつけ、生姜をしぼる。柔らかくって甘くって、疲れがふっとぶ。それにしても、へちまが食べられるなんて。あとは冷奴と、友人から送られてきたとびっきりの生ソーセージとトマト。古漬け。食後、仏さまにお供えしておいた「ふたば」の豆もちをいただく。えんどうのほのかな塩味と歯ざわりが、なめらかな餡と混じって、なんともおいしい。

8月6日(水) 「なぜ……!」

★高齢者クラブ「空き缶回収」の日。さすが夏! 空き缶の量は久々の多さ。
★当時4年生だった次女が学校で耳にしてきたらしく、「原爆」という言葉を、続けて口にしたことがあった。興味だけで終わらせてはいけない。こういう機会にこそと、娘二人を連れて、日帰りで広島を往復した日のことを思い出す。今日と同じに暑い日だった。炎天下の広場には、式典のためにたくさんの椅子が並べられていた。多くの人々を悲しみのどん底に突き落とし、ずっと苦しみ続けさせる戦争の悲惨さをわからない人はいないだろう。にもかかわらず、今なお、世界のどこかで戦いがあるのは、なぜ?

8月5日(火) 「懐中物にご用心!」

夫が、財布を落としたという。一瞬、(すられたんでは?)と娘と顔をみあわせたのは、昨夜二人で観に行った映画「踊る大捜査線」のせいかも。現金はたいして入ってなかったそうで、カードと免許書などは、即、盗難届を出し、再発行の手続きをしという。うーん、私なら、どうしていたか……。大したものは入っていないまでも、煩雑雑多この上なしの財布の中身。もし、紛失した場合、ちゃんと対処できるかどうか自信がない。だらだらと持っているカードなどを整理し、残ったカード類の連絡先をチェックしておく必要があるかも。
★仕事、見通しがつく。あと一息。アイロンがけが、めちゃ溜まってしまった。見通し暗し。

8月4日(月) 「往きはよいよい、帰りは……」

「みんなカナリア会」の日。今日は、ぎんぎんに暑い。肘までの手袋をはめ、気合をいれて自転車で一気に坂道を下る。2〜3分で地域会館に着く。昨日の舞台出演を聴いて、「すごくよかった」と二年ぶりに来てくれた人、疲れて欠席した人、歌よりおしゃべりに花が咲いている人、さまざまだが、出席者はスタッフを入れ70人を超えた。もう6年目に入ったときいて、「わあ、もうそんなに」と、人事のようにびっくり。求められていたんだね、こういう会が。涼しい部屋で歌い終わってさて帰り道、お日さまは、更にぎんらぎんら! めまいがしそうな中、高齢者にあわせてゆっくり坂道を上る。たった10分だったのに、手袋をはめなかったせいで、家に帰ったら腕も胸もまっかっか。往きは、よいよい……、シミが怖い!
★やっと、「踊る大捜査線2 レインボーブリッジを封鎖せよ」を観にいく。珍しく混んでいて、しかも、若い人たちが多かった。笑いあり、皮肉あり、感動もあり、お台場という埋立地の構造もわかりぃので、とても楽しめた。あちこちに散りばめてあった布石が、物語の結末に向かって星のように煌めいていく。また、役者さんたちが、脇役までみんなよかった。今日の夕刊によると、リピーターを考慮して撮られたそうだが、うなずける。

8月3日(日) 「やっぱ、ライブは最高!」

★今日も、地域の夏祭りで、おでん屋稼業。まだ温まらないうちから、容器を持って買いに来てくれるお客さんもあって、うれしかった。それにしても、今年売ったおでんの量は、すごかったねえ。一体何食分だったのだろう。最後は移動販売などもして9時には完売。併せて売っていた缶ビール・缶ジュースコーナーも、好調だった。利益は地域の福祉活動に還元される。次の活動費の調達は、秋のバザー。すでに手作りの準備を始めてくれている人たちもいる。
「みんなカナリア会」のおじいちゃんおばあちゃんが、今年も、乞われて夏祭りの舞台出演をした。歌いつづけます ずっーと青春! をモットーに山や森の歌7曲をメドレーで。会場の手拍子やかけ声に、きぶんは最高! やっぱ、ライブはいいよねえ。アンコールにも立派に対応。「かっこよかったよ、歌をわすれないカナリアさんたち」。次は、文化の日に行われる「子どものための音楽会」への出演が、待っているよ。

8月2日(土) 「災難よけスプレーやーい」

地域の夏祭り。5時から10時まで、おでん屋さんとして、がんばる。3個200円のおでんは、ボランティアが各家庭で煮て来たもので、それぞれの家庭の味が交じり合って、とてもおいしいと、毎年評判。人気は、「すじ」「たまご」「大根」「じゃがいも」「厚揚げ」。最後に残ったのは、「ちくわ」「ごぼてん」「こんにゃく」。それも完売。家に帰ると、体中からおでんのにおいがした。あわててお風呂に飛び込む。映画を見に行こうねと娘と約束していたのに、22時15分の上映時間には間に合わなかった。ごめんね。
留学中の次女が、夏休みにアメリカの国立公園で自然保護のボランティアをすることは、かねてより聞いていた。テストも終わり、いよいよ出発すると深夜メールが入った。ほぼ一ヶ月間は連絡がとれないそうだ。現地では、蚊が媒介するウエストナイル熱の再発の傾向があるとのことなので、「蚊よけスプレー」を送った。あれこれ心配は尽きない。「災難よけスプレー」というものがどこぞにないものか、と本気で思う。

8月1日(金) 「えーっ、57600円!」

★(もう8月になっちゃった)と思っているのは、夏休みまっ只中の子どもたち。(やっと8月になったばかり……)とため息をついているのは、自由を失っているお母さん? それにしても、子どものはしゃぐ声が聞こえてきませんねえ。
★和泉市新設の立派な図書館にいって、雑誌や単行本をたっぷり読ませてもらってきました(堺市民としては肩身が狭いのですが、でも和泉市でランチも食べたし、買い物もしたので、ま、いいか)。明るくてゆったり広いフロア―には、ソファや、テーブル、椅子、勉強机などがたくさんあって、とてもリラックスできるいい図書館です。和泉市民だったらCDもビデオも借りられるのに、残念ですう。瞬くうちに時間がたってしまいました。車を「エコールロゼ」に停めていたのですが、時間がオーバーしていたので、500円ぐらい払わないといけないかなと思いつつ駐車券を入れたところ、なんと57600という表示が出てきました。「えーっ、ご、ごまん……!」 なんじゃこりゃ、いったいこったい、ありゃまあまあ、とパニくっていたら、後ろの車からおじさんが降りてきてくれました。「取り消しボタンを押しなさい」ということで、とりあえずそうしたのですが、わけがわかりません。あ、もしかしたら……。Toshiのコンサートを聴きにいった7月のあの日も、この駐車場に車を入れたのです。その日は土曜日だったので、混雑防止のため出口がフリーパスだった。もしかして……。たはっ、やっぱり! 手近にあったその日の駐車券を入れていたのです。帰りの車の中は、大爆笑でした。後ろに続いていた車の皆さん、ご迷惑をおかけしました。

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