日々好日2003・5月

5月31日
★台風で危ぶまれていた九州旅行だったが無事大分に飛ぶ。別府の宿泊先「ホテル清風」に荷物を置いて、まずは観光。動物好きの娘たちとアフリカンサファリへ。檻のついたジャングルバスに乗って、目の前に来た象やライオン、トラなどにえさをやるのだが、かなりの迫力に盛り上がる。


それにしても寒い。タクシーの運転手さんが暖房を入れて待っていてくれた。その足でみょうばん温泉に寄って、露天風呂につかる。あいにくの小雨だったが、冷えた体に温泉と熱々のゆでたまごは最高。坊主地獄を見てホテルへ。
関アジ、イセエビ、城下カレイなどのお造りに舌鼓を打ちながら、マジックショを見る。メインイベントは、マジック犬ラタン君のマジシャンぶり。食事のあと、オーナーご夫妻にラタンとの出会い、マジック犬になったいきさつなどについて、詳しく取材させていただく。オーナー
 ご夫妻のラタンへの愛情は、ちょっとやそっとではない。格別深い。

5月31日〜6月2日
取材をかねて、娘二人と別府までいってきます。留守中7777を叩いた方は、HPのメールか、「おめでとう掲示板」にご記入願います。帰宅後、ご連絡いたします。

5月30日(金)
学研の「話のびっくり箱」のみほん本届く。「盲導犬不合格物語」掲載。
★京都に出かける前に、大阪難波の高島屋で開催中の「粟田伸子展」を覗く。いやはや、面白い。和紙で出来ているとはとても思えない。粘土で作ったように立体的。ユーモアたっぷりの表情と仕草に思わず笑ってしまう。前回、もしくは前々回の個展と作品が一つもダブってないところは、さすがだ。「へのかっぱ」と題したおとぼけかっぱをゲット、家に連れて帰る。
★京都カルチャーの始まる前のお茶タイムで、すでに盛り上がる。台風が来ているということなので、カルチャーが終わってから、あわてて帰る。明日から二泊で別府にいくことになっているのに、飛行機、とんでくれるだろうか。

5月29日(木)
★民生児童委員南地区全体の研修会。驚きの朝7時50分出発。そのために5時起き(昨夜2時就寝)、マックの散歩、朝食の準備、洗濯などすませる。が、出発間際、またもや夫の腰痛が……。急遽、欠席の連絡をとり、岸和田のペインクリニック(痛みをとる治療)に送迎することになった。が、10時にいざ送迎する段になると、自分で運転していくという。夫は、いったん言い出したらきかない。結局、わたしは家にとりのこされるはめに。どっと疲れが出て、しばし爆睡。
★我が家には、あちこちに週刊誌が放ってある。それをお風呂につかってゆっくり読みながら、情報収集するのが日課になっている。時には同じ週刊誌が二冊あったりして(夫とおばあちゃんがダブって買ってくる)、わたしの中では、せいぜい200円ぐらいだと思っていた。腰痛の夫に頼まれて週刊誌を買いに行ってびっくりした。なんと320円もするではないか(380円のものもある)。週刊誌が……。思えば週刊誌が初めて発売されたのは、わたしが中学生の頃だった。その頃は、たしか80円(もしかしたら90円)。そう次女にいったら、「ラーメンだって安かったんでしょ?」と笑われた。それはそうだけれど……。あの頃と同じ価格のものが一つだけある。「たまご」だ。当時でも一個15円はしていた。週刊誌やラーメンの物価上昇率でいくと、一個100円してもおかしくないはずだ。それなのに、当時と変わらないというのは、大量生産しているからにちがいない。親鶏にホルモン剤を与え、昼夜を人工的に一日2回繰り返し産卵を促すらしい。どんどん卵を産ませるには、親鶏を三本足にした方がいいという考えもあるときく。物品の大量生産はどんどんしてほしいが、口に入るものは、卵だけでなく魚、肉、野菜なども、出来るだけ自然のものが食べたいと思う。


5月28日(水)
★地域で小学校のボランティアクラブを支援して、早いものでもう6年目になる。今年は、4年生3名、5年生10名、6年生3名の合計16名が入部。先生が二人ついてくださるものの、指導内容については一任してもらえるのでやりやすい。クラブ支援が始まったばかりの頃は、年間20数回がクラブの日にあてられていたが、完全5日制になってからは、回数が激減(しかも、一回の時間が短くなった)。故に、老人ホームの訪問も、リサイクルも、高齢者との交流も、みんなパスすることになってしまったのが惜しい。
第1回目の今日は、「ボランティアってなあに?」と題して、一人でも出来るボランティア、家庭でできるボランティア、学校で出来るボランティアについて話す。発展途上国の「5円ランチ」の話は、毎回、子どもが耳を傾ける。6月は盲導犬に来てもらい、7月は手話。それで一学期は終わってしまう。何れにしても、ボランティアクラブに入ってよかったなと思う1年にしたい。
尚、地域で支援しているクラブは他に、茶道部、絵本クラブ、手芸クラブ、サッカー部がある。

5月27日(火)
★「ハーブティにどうぞ」と、乾燥したカモミールの花をいただく。精神安定剤にもなるという香りは、机においているだけで心地よい。そういえば、昨日の「お元気です会のお誕生月のプレゼントは、ローズマリーのにおい袋。ジョーゼットにレースの飾りのついたかわいい小袋をもむと、ハーブの香りがする。今年一年間は、におい袋がお誕生プレゼントになる。もちろんボランティアの手作り。「かわいい」と、お年よりにも大好評。日本伝来の香りもいいが、ハーブもなかなかいい。
★関空から大分までのANAは、一日一便しかでていないということがHPを見てわかった(いったん東京に行って大分にいくというコースや伊丹からの便はあるが)。ふーん、そんなもんなのか、と意外な気がした。大阪〜大分、たった55分。
★いよいよ明日から、小学校のクラブ支援が始まる。今年一年間のボランティアクラブの計画を立てる。

5月26日(月)
★今月の「お元気です会のちょっとお勉強は、「カメラ教室」。講師は泉北写真作家集団「遊」の高橋氏。写真を撮るためのポイントを学んだ後、一枚ずつポートレートを撮ってもらう。プロに撮ってもらうというので、みんなどきどき、わくわく。「美人に撮ってあげるよ」という高橋氏に、「見合い用にしよう」という人もいれば、「葬儀用にします」とニコニコしている人。高齢者、スタッフ、保健士さんたちあわせて50数名が、それぞれ何枚もとってもらって、みんなすっかりいい気分。写真(A5サイズ)はプレゼントしてくださるとのこと。高橋さん、ありがとうございます。来月は、出来上がった写真を入れる枠を、ダンボールなどで作る予定。

5月25日(日)
★早朝(5時半)からマックの散歩。夕べ抜けた分も含めてたっぷり歩く。朝夕の犬の散歩は、定年になってからは夫の係りになっていたのだが、腰痛のために、ここ数日私がさせている。泉北ニュータウンは、車の通らない緑道が多いので、散歩コースにはめぐまれている。が、犬の落し物をそのままにしている人もけっこういて、フンガイすることしばしば。
雑種だけれど、お母ちゃんがラブらドールだというマックは友好的で、すれ違う犬に対して吠えたり、とびかかったりしない。が、散歩には貪欲で、分かれ道に来ると行きたい方に強引に行こうとする。犬にイニシアティブをとらせてはいけないときいているので、「今日は、こっちの道」と説得する。マックも「向こうに行きたい」とがんばる。が、わたしがかがむと、しっぽをふってそばにくる。「いい子、いい子」。2、3回だましつつも、「こっちの道」に誘導。散歩から帰ると、花粉症のため(雑草の花粉が原因らしい)鼻がつまって苦しい。
★福祉協議会の総会。
★北海道から採れたてのグリーンアスパラが届いたと、おすそ分け(どころが、実際は箱に半分も)があった。ゆでたてをいただく。太くて、甘〜い。北の大地に根をはり、天に向かって伸びていたであろうグリーンアスパラの元気をもらっている実感がした。

5月24日(土)
★梅花学園の生涯教育講座の「児童文学創作教室」を受講。講師は、越水利江子さん。受講生は、年齢・性別・職業もさまざまで、いい刺激を受ける。講座終了後、越水さんとビールをかたむけ、人生について話し合う。心にかかっていたことが、うそのように晴れる。いい時間だった。尚、梅花学園では、さまざまな分野に渡り、一般公開講座を設けている。そのせいか、校内に中高年や男子学生の姿も見受けられる。近ければ、いろいろ受けてみたい講座があるのが……(梅花学園HP参照)。帰宅が遅くなり、あわてて晩御飯の準備。犬の散歩をパスすることに。ごめんねマック。

5月23日(金)
★次女が台所でMDを聴いている。グレイストリートという曲らしい。灰色の道か……。「えらいまた暗い歌やねえ」「……というか、彼女は孤独感とか空しさからぬけでるために、ドアを蹴破って抜け出ようとするんやねん。その度に赤い血は流れるけれど、心はアイスブルーになるばかり。神に祈っても叶えてもらえず、いつまでのグレーストリートに住んでいるという歌詞やねん」。デッキから聞こえてくる歌声は、英語でチンプンカンプン。英語が話せなくても何の不便もない毎日だけれど、歌詞がわかれば、CDを聴いても何倍も楽しいだろうなあ。自分で辞書をひいてまで意味を調べる根気はない。CDを聴きつつ、「この曲は、こういう意味なのですよ」と教えてくれる教室があったら、いってもいいかな、とふと思った。


5月22日(木)
「童話を書く」講座のある日。初心者ばかりの教室で、やっと書けたという作品が、毎回提出される。長年、体の中に蓄積していた思いが、一つのお話に生まれ変わることは素晴らしいことだ。それをお手伝いしているのだと思うと、生きがいを感じる。
★のらら(猫)の死に対して、たくさんのお悔やみメールが届いた。悼みを分かちあえる友がいることの幸せ……。のらら、それを教えてくれたんだね。ありがとう。
★次女は、小学生の時に読んで感動した絵本があったそうだ。ネットで探していたのだけれど、タイトルがあいまいだったせいか、みつからなかったらしい。友人にきいても、「そんな本知らない」という。それを今日、書店でやっと見つけたといって喜んでいた。「かたあしだちょうのエルフ」。絵からも文からも、多くのメッセージが伝わってくるとても感銘深い絵本だった。作者は、アフリカの草原が写っている一枚のモノクロ写真を見て、この絵本のイメージがわいたという。うんうん、わかる! 一枚の絵から風を感じたり、人の語らいが聞こえてくるときがある。作者と創作の醍醐味を共有できたことがうれしい。次女は、この本をアメリカに持っていくだろう。私も買って、手元においておこうかな。一冊の本との出会いは、まったく不思議で、素晴らしい。

5月21日(水)
★ショック! のらら(猫)が死んでしまった。夫の病院の順番を取りにいこうとして表通りに出たところで、はねられているのを見つけた。顔が損傷していて違う猫のようにも思えたが、毛並みがのららだ。車を放ったらかしたまま、タオルでくるんでガレージまで運ぶ。動転してしまって、赤いチェックの首輪を見ても、こんなのをしていたのだろうか、はっきり思い出せない。次女を呼んで確かめてもらう。腰痛の夫も、へっぴり腰でやってきて、間違いなくのららだという。かわいそうに。いつも私の机の書類の上で、どたっと寝ていた。めすにもかかわらず大きな猫で、抱くと砂の入ったぬいぐるみのように、ずしりとしだれかかってきた。いい感じだった。大人になってから迷ってきたせいか、手がかからなかった。外から帰ってくるときに、私を見つけると、「にゃにゃっ」と鳴きながら小犬のように走ってきた。キジトラに茶の入ったしっぽの長い、姿のいい猫だった。それにしても……。ゆうべ、めめ(十六年目の猫)の口が匂うので獣医さんで薬をもらってきた。元気が出るビタミンやアガリクスのサプリメントまで。「長生きしてね」といって飲ませたのだが、まさか、七年目ののららが、先に逝くなんて。洋服箱に入れ、花で飾って斎場に運ぶ。骨はもらえないとのこと。「あっけないね」と次女がつぶやく。線香1本立てただけで、のららとお別れすることになるなんて……。

5月20日(火)
★夕食後、娘たちと映画を観にいく。予告編を観たときから楽しみにしていた「めぐりあう時間たち」。1923年ロンドン郊外、1951年ロサンジェルス、2001年ニューヨーク、時代も場所もちがう三つのお話がつながっていたことがわかった瞬間、うーん、そういうことだったのかと感動した。帰りの車の中で、映画のシーンを思い出すたびに、物語がどんどんふくらんでいく。いろんな愛があり、そのために相手を深く傷つけ、自らも傷つき、それでも、生きていかなければならない……。主人公のひとりである作家ヴァージニアは、小説の中で、だれを殺して物語にけりをつけるか悩んでいた。それは、約30年後にロサンジェルスに住む主婦に影響を与え、そのすべての結果を2001年にニューヨークに生きている女性編集者が被ることに……。それにしてもロサンジェルスの主婦ローラーの夫役の俳優は、「シカゴ」のロキシーの夫と同じ俳優で、どちらも妻から裏切られる不遇な役柄。なんとまあ、役の上とはいえお気の毒。三人の女性の服装は、それぞれ時代を反映していて、とてもよかった。

5月19日(月)
★驚きのHPがあるらしい。カウント数が、すでに1億1千万を超えているそうだ。昨年の四月に管理人が就職してしまい、今は更新がストップ状態だが、中国のロボット「先行者」のことを書いたときにフィーバーしたらしい。それにしても個人のHPで、一億一千万……。面白いからと次女に教えてもらって、そのHP「侍魂」を見た。噂の中国の最新式ロボット「先行者」に、ずっこけてしまった。これのどこが最新型? 国をあげて作ったというロボットが、夏休みの工作並なのです。でも、すっごくいいのです。ほのぼのした気分になるのです。そのロボットに動きを持たせた人もいて、思わず笑ってしまうのです。
★夜、福祉協議会定例会。

5月18日(日)
★パソコンに向かうと、即、眠たくなるというのは、どうも視力が影響しているらしい。目が疲れるということを理由に、食っちゃ寝、食っちゃ寝のぐうだらとした一日。本を読みながら、アメリカのお菓子とやらをつまむ。色といい甘さといい実に毒々しい。何ヶ月か前のアエラに、アメリカの食品の着色が体と精神に及ぼす悪影響について書かれていたが、あの時、緑色のマヨネーズがあるのを知って驚いてしまった。それにしても、こりゃなんじゃ! ゴムねんどのようなけばいピンクや青色のゼリーを、恐る恐る食べる。最初の一口は、「おえっ」と思ってしまうのだが、後味は悪くない。また手がのびる。それが怖い。
★次女が日本にいる間に、せめて温泉気分を味あわせてやりたいと、名湯入浴剤を買って来る。まずは山代の湯にチャレンジ。えっ、うそお? ブルーに変わったお湯に、一瞬ひいてしまう。日本の温泉にブルーはないでしょう。能書きを読む。ふむふむ、菖蒲のイメージ? はっきりいって、よけいなサービスですっ!(ちなみに、湯布院は紫、鳴子は橙だって……)
★ほれぼれとする色もある。なすびのぬか漬け。塩をすりこんでおいたので、きれいな紫にあがった。きゅうりと、ダイコン、それにキャベツ、セロリもよく漬かっている。ぬか漬けを大皿に盛ると、それだけで初夏の風情がする。そうだ、人参も漬けよう。色は自然が一番いい。

5月17日(土)
★13日の日記に書いた「20ドルの恐怖」の反響が大きいのです。ね、ね、ね、すごいでしょう……。試してみたいけれどお手元にお札がない方のために、コピーを添付します。よろしかったらプリントアウトして折ってみてください。くれぐれも偽札として使わないように。折り方は13日の日記参照。(コツ)ペンダゴンがうまく現れるように折ってください。


                        それにしても、しわしわのお札で、ごめんなさい。

5月16日(金)
★早朝、東京を発つ。京都で下車。墓参の後、京都駅に舞い戻り、創作仲間と待ち合わせ。ホテルで昼食後、国立博物館に「高野山と空海」を観にいく。初めて門外に持ち出したということもあってか、大変な混雑。人の肩越しに空海の筆跡や曼荼羅のお軸、八童子像などを拝見。足が棒になったにもかかわらず、智積院にちらりと寄り、伝説の「幽霊飴」を買いに行き、「一澤帆布店」でショッピング。「祇園いづう」でおすしをつまみ、祇園の「切り通し」を抜け、格安で泊まれる「いろは旅館」をチェック、わたしが赤ん坊の頃からある「桜湯」に案内(休みだったけれど、まさか休業?)するという、カルチャーが始まる6時まで、歩きに歩き、笑いに笑った一日だった。楽しかった。さすがにカルチャー後の飲み会はパス10時に帰宅。娘たちと談笑。目の疲労のためか、パソコン画面がちらついて思考がまとまらない。日記をパスして床に着く。ぎっしり、ずっしりの二日間だった。

5月15日(木)
★日本児童文芸家協会総会に出席のため早朝、東京へ発つ。総会は3時からなので、それまでに、銀座の画廊で開催中の堀文子さんの個展にいく。先日「徹子の部屋」を見て、一目ぼれしてしまったお人柄と画風。あの時は、まさか個展を見に行けるとは思いもよらなかった。小さなビルの小さな一室は、中年、並びに初老の上品なおばさまたちでいっぱい。くらげや海の中の微生を描いた不思議な絵に、しばし見とれる。ご本人は個展に向けて無理をされたとかで、寝込んでいらっしゃるとか。85歳とは思えない創作意欲に敬服するのみ。そのあと、いつも本を出していただく出版社にご挨拶に伺う。担当者は出張中。社長さんとしなしお話しをさせていただく。
日本児童文芸家協会の総会では、各委員会から活動報告がある。委員の方々は、みなさん現役の作家さんたちで、ご自分の大切な創作時間を割いて、「児童文芸」の発行、各賞の選定、絵本ギャラリーの開催、自費出版の支援、渉外、経費の管理などなどに力を注いでくださっている。10の委員会の活動報告を聞きながら、大きな懐で育てていただいている安心感とひしと感じた。
時間をおいて、新人賞、協会賞などの表彰式があった。受賞のみなさんおめでとうござます。引き続き懇親会。学研の担当編集長と出会う。仲間を何人か紹介させていただく。「家の光」の編集部の方と名刺交換。以前、童話賞をいただいたことをお話すると、著作を送ってくださいとのことだった。私用で懇親会を早々に中座しなければならなかったが、他の出版社の方とも名刺交換。いい出会いがあってよかった。
★去年は会場のすぐそばにホテルをとったのだが、今年は急なことで、どこも満員だった。東京に来たときは必ず泊まってといってくれている友人宅には、夜遅くなるので行きづらい。どうしょうと思っていたところ、天からの知らせ。5月1日にオープンしたばかりの「ラクーア東京ドームシティ」を週刊誌で発見。天然温泉を使ったスパ設備があるという。お風呂が大好きな私は、一晩中、お風呂に浸かっていても平気。早速HPで調べてみると、仮眠のできるリラクセーションルームもあるではないか。見学を兼ねて、チャックに出かけることにしていた。東京ドームシティは、「町」。球場有り。遊園地、レストラン、ショッピング街、ホテル……。広い。とにかく広い。東京ディズニーランド、ユニバーサルスタジオジャパンと同じ系列と認識。それにしても、雨の中、急転直下型のジェットコースターに乗っている人の気がしれない。

5月14日(水)
★昨日は、20ドル札の恐怖にとりつかれた一日だった。不思議でならなかった。偶然にすぎないとわかっている一方で、貿易センタービル(ツインタワー)のみならず、ペンダゴンも現れるというところが暗示にも思えて……。かといって、テロの起こる前に見ても、結びつくことはなかっただろうし……。ちなみに、円札はどうだろうかと気になり、すべて試してみた。一万円・五千円・千円札……。よけておいた真っさらの二千円札・五百円札・旧千円札、どれも20ドル札と同じ折り方で試してみた。が、幾何学的な形すら作ることはなかった。それだけに、やはり不思議でならない。
★友人のメールを見てびっくり。一時のNHKニュースで、「アメリカ政府が今秋にも新20ドル札を発行する」と発表したそうだ。そうした方がいいと思う。ゲン直しというか、どうせなら、うんと縁起のいい図柄が出てくるお札を考案してほしい。

5月13日(火)
20ドル札の恐怖! 次女に実演してもらって、目が点になってしまった。「うそお……。信じられない」。アメリカ人はだれでも知っているそうだが、みなさんにも、ぜひ見てほしい、信じられない光景を!


        20ドル札裏


中表にして折ると……。まん中に、テロで狙撃され燃えるペンダゴンが!


ひっくり返すと、炎上するツインタワーが……。左右のビルから出ている煙の高さも実際と同じだとか。
これって、一体……。


5月12日(月)
★新歌舞伎座で上演中の「大阪純情物語」を観劇。赤井英和・萬田久子・池内淳子・川野太郎・細川ふみえ共演。明治・大正・昭和と激動の時代の大阪に、波乱にとんだ人生を明るくたくましく生きたおタツの半生。あれもこれもと盛りだくさんに話が展開していく。軽快だがその分上滑りで、なんだか物足りない。同じリズムでエピソードを羅列しているからだろうか。物語を書く場合と全く同じだなあと、勉強させてもらう。
いつもは駅までは徒歩なのだが、帰りのことを考えて、自転車にのって出かけたまでは、いいのだけれど、帰ってきたらない。盗・ら・れ・た。ピンクのけばけばしく派手な自転車やーい。


5月11日(日)
★長女が深刻な問題を抱えている折りも折り、タイミングよく次女が帰国。親身になって話を聞いてやっている。それが母親としては、とてもうれしい。相談にのってもらったお礼というわけで、長女が、母の日の今日、次女もいっしょに映画に招待してくれた。二人の娘に挟まれて、「シカゴ」を観る幸せな気分。なのに、所々うとうとしてしまった。映画を観ていて、めったにないことだ。こんなに面白いのになぜ? 原因はミュージカル。画面の激しい動きにとリズミカルな音楽が、睡眠不足だった体に心地よすぎたらしい。ちなみに「シカゴ」のビデオは、アメリカでたった10ドルだったそうだ。映画館で見ると8ドル。日本との入場料の差は、観客動員数の差なのだろうか……。予告編の映画は,、ほとんどがすでに上演されてしまったものらしい。同時上映ではないんだと意外だった。そういえば予告編で、米国でロングランとか、映画史上最高の観客動員数とかいっている……よね。
★創作仲間のKさんから、思いがけず新茶が届く。「お互いさま。気を使わないでね」とメールを送ると、「縁起ものです。いつものお礼のつもりなら、茶畑を一山差し上げても足りないぐらいです」というメールが折り返し来た。新茶もその言葉もうれしい!

5月10日(土)
★昔遊びの会「竹とんぼ」の日。今回は、手作りめんこお手玉遊び。めんこは、色紙とちらしの二枚重ねで折るめんこと、牛乳パックと包装紙を張り合わせて作る丸型バージョンの2種類を作る。できあがっためんこを使って、競い合う。「こうしたら、いい音が出る」「こうしたら、ひっくりかえるよ」。いろんな知恵を出し合って、男の子も女の子も、共に盛り上がっている。次はお手玉。模範演技のあと、すぐに、「かして」とお手玉をとりにきたのは、男の子たち。指先でつまんで手の甲に放りのせたり、空中つかみをしたり、夢中になっている。「♪あんたがたどこさ」の歌にあわせて、とつとつながら、二個のお手玉をけんめいにあやつる小さな女の子に大拍手。「あ、あずきが入ってる」。中から飛び出たあずきに、びっくりしている子どももいる。それぞれ楽しそう。

(お控えなすって……? ちゃうちゃう、真面目にめんこの指導中。だれじゃ、こんな写真をとったのは!)
高齢者が読み上げる紙芝居「じごくめぐり」に、みんな耳をかたむけている。おじいさん、おばあさんの話しぶりは、てらいがなく、どことなくひょうきんで、暖かい。いいなあと思って、私も耳を傾ける。
★携帯で、メールを送ったりしてこまめに連絡しあうことは、若い人たちの間では、もう生活の一部になってしまったようだ。次女が、日本にいる一ヶ月間だけ携帯を使いたいと、プリカを買った。カード式ということは知っていたが、初めて、その実体なるものがわかる(そんな大層なものではないが、今まで無関心だったので)。見たとことは、普通の携帯電話と変わらない。3000円のカードが中に入っている。使い切る前に新しいカードを入れると継続して使える。次のカードを入れないで使い切ってしまうと2ヶ月で電話そのものが使えなくなる。カードを入れておくと、使わなくても半年間有効になる。通話料金は割高とはいえ、短期間だけ使うのは便利かも。それにしても、わすが十年足らずの間に浸透したことを思うと、まさに携帯そのものがインベーダーという感じがしないでもない。

5月9日(金)
★いやはや、それだけでうれしいものですね、家族が全員揃うって。我が家は五人と六匹家族なのですが、次女が大学を卒業した後、アメリカにいってしまったのです(留学)。昨年の9月のことです。行く前は、準備でばたばた、行った後は、心配でおろおろ。メールが来ないと、不満でいらいら。やっと慣れてきたと思っていた矢先の帰国です。顔をみたとたん、うれしかったです。もともと自立した子ですが、一個の人間として輝いて見えました。「髪の毛、ずいぶん延びたね」「美容院がないねん」「えっ?」「あるんやけど、日本人の髪質にあう美容院がないねん」。アメリカ人女性のへアースタイルは、髪質のせいかボリュームを出すことがメインで、だからでしょうか、日本の美容院のように髪量を減らすための「スク」という技術はないんだそうです。食べて、飲んで、しゃべって。心配事もふっとんで(のんきなおばさんにもあるんです)、楽しかったですう、夕べは。一ヶ月間の休暇だそうですが、バイトもするそうで、なかなかつきあってもらえそうにありません。身近にいてくれるだけで、「良し」です。

5月8日(木)
★パンジョでの「童話講座」の日。朝からすごい雷雨だったおかげで、空気が冷たく心地よい。講座は、今回も和気藹々のうちに、楽しく進める事ができた。受講者がそろって初めて書く人たちばかりなので、新鮮な驚きや、うれしい新発見がいっぱいあって、とても勉強になる。今日の講座内容は、「童話ミニ講座」に掲載。
★お風呂のガスが突然、点かなくなった。明日、アメリカに留学中の次女が、休暇を利用して一時帰国してくる。向こうでは、シャワーだけなので(しかもぬるいそう)、たっぷりしたお湯につからせてやりたいと思っていたのに、なんたること。台所のお湯も出ない。多分、激しく降った雨のせい? なんとかしなくてはと思いつつも、講座に出かける時間になってしまった。帰宅したのは、18時前。メーカーのノーリツに電話してみる。録音テープではなく、生の声。よかった。事情を話す。やはり、激しい雨のため、漏電防止装置が働いたようだ。指示どおり屋外にあるコンセントを抜いて、30秒後差し込んだら直ってしまった。ほっとする。それにしても、24時間体制で電話に出てくれる(しかもフリーダイアルもあるそう)メーカーの体制がうれしい。

5月7日(水)
「徹子の部屋」に、画家の堀文子さんが出ていらした。85歳とは、とても思えない。旺盛な好奇心と、びりびり感性が伝わってくるようなお話し振りに、放送時間があっという間に過ぎた。個展の前の日は、明け方までも絵筆を握っているという創作パワーに、あこがれと感銘を受ける。ポピーなどの花の絵は、花はもちろん、蕾も花殻も、それぞれ「個」として、りんと描かれている画風が好きだ。クラゲやミジンコ、クリオネの絵には、なんとも不思議パワーがあり、テレビを通して見ているだけでは物足りず、明日から銀座の画廊で開かれるという「個展」に行きたくなった。
★パソコンで名刺を作る。とんぼのイラストを入れた夏バージョン。とはいえ、イラスト集から拝借した素材をはりつけただけなので、平凡なものだ。ふざけすぎず、印象的な名刺を作るのは、なかなか難しい。
★そうそう、今日は、高齢者クラブの空き缶回収の日だった。さすが5月。喉の渇きからか、町内から回収されてきたアルミ缶の量が、かなり増えていた。それを足でガンガン足で踏みつぶしていく。嵩を少なくしておかないと回収してもらえない。お手伝いは11名。騒音のるつぼと化したガレージの中は、めったに体験できない異空間。

5月6日(火)
五枚童話の入選作品を、片っ端から読む。何千もの公募の中から選ばれた作品だけあって、どれもきらっと光っている。個性・ユーモア・意外性のある作品は、楽しい。伝えたいメッセージがはっきりしているものは、読後感がいい。たった五枚にもかかわらず、スケールの大きなお話は、ひきこまれてしまう。たかが五枚。されど五枚なり。

5月5日(月)
★西九条の小さな映画館まで寺山修二を観にいく。4月26日〜5月9日まで没後20年の記念映画祭をやっていて、夫はすでに数回通っている。今日も5本上演されるが、そのうちの「田園にて死す」を見た。登場人物がすべて白塗り。ただでさえ妖しいところに、一体と何だろうと思っていたら、それにはちゃんとした理由があって、さすがだとうなってしまった。これから映画を見ようと思っている人は、ここから先は読まないで!
― だれでもそうだと思うが、自分の子どもの頃のことを回想して書くとき、無意識のうちに、あるいは意図的に美化してしまうことは多々ある。その美化された部分のシーンがすべて白塗りで現されていたのだ。(もしあの時、母を殺していたら、別の人生があったのでは)と自問自答する作者。映画というフィクションの上ですら母を殺すことができなかった作者の葛藤が、おもしろい手法で描かれていた。おどろおどろしさを持ち込まないラストシーンがとてもいいと思った。新宿のど真ん中に設定された、作者が少年期を過ごした恐山にある実家の一部屋。そのそばを行き交う人々は、みな心の中にそれぞれの恐山秘めつつ生きている……のだ。鮮やかな紅色が、いつまでも目の裏に残った。―
今、若い人たちの間で、寺山修二はブームになっているらしい。半地下にある狭い映画館は、補助席まで含めての80席は、すべて満席だった。映画が終わり、ふと見上げた天井の風情が、どこか外国の片田舎にいるような錯覚がして、素敵だった。
★帰りの電車の中で、やはり社内結婚をした福田さんご夫妻に出会う。夫は福田氏と、私は奥さんのふたちゃんとおしゃべり。同じ泉北ニュータウンに住んでいながら、なかなか出会うこともない。出会えば、一気に20代に戻れるところがうれしい。

5月4日(日)
★夫が定年になってからというもの、いうたら毎日が連休。わざわざ混んでいるときに出かけなくてもいいわけで、かといって、平日に家族揃って旅行に出かけるということには、近年、全く無縁になってしまった。雑踏をかきわけ子どもの手を引っ張って遊園地や潮干狩りに出かけた遠い日がなつかしい。
★この連休、ずっとパソコンに張り付いている。夫が娘にいったそうだ。「あれじゃ、ママは長生きできないぜ」。お言葉ですが、それならデスクワークのサラリーマンは、みんな早死にするというの! いくらパソコンに張り付いているといっても、買い物、三度の食事の準備、洗濯、ペットの世話。なんだかんだと忙しい。ほんま、のんびり旅行がしたくなった。SARSさえ流行っていなかったら、連休明けにはベトナムの空の下だったのに……。


5月3日(土)
★カメラマン野寺夕子さんは、カメラ目線だけではなく、生き方、価値観ともに素晴らしい感性の持ち主で、お会いしてお話を聞くのが楽しみな人だ。いっしょに取材に出かけたときに、「プロフィールに使える写真を一枚とっておきましょう」といってくださった。喜んだものの、それからが苦行だった。慣れないせいか、顔はこわばってくるし目線は定まらない。何度も場所をかえ、気分を変えてチャレンジするものの、もともとアップに耐えられない素材のくせに、できるだけよく写してもらいたいという下心があるせいか、なかなか平常心でいられない。野寺さんも、いらんことを言うたと後悔されたことだろう。
後日、セピア色に仕上げて送られてきた写真の中の一枚を見て、私は涙がでるほど笑ってしまった。あの日、困り果てた野寺さんに、「沢田さん、思いっきりすましてみてください」といわれて、「こう?」といっておちょぼ口にした瞬間が写されていた。うおっし! 私はこの写真を、自分の「遺影」に決めた。本日、HPにも思い切って掲載。どこにかは……、いえない。見つけたときは、大いに笑ってやってください。

5月2日(金)
★ボランティアのための保険をかけにいく。費用は校区福祉協議会が負担。1人年間500円。54名分を払い込む。ボランティアの稼動数は、女性民生児童委員5名、ほのぼの会会員10数名、あわせて約70名。ボランティアビューローの人に、「赤坂台は、ボランティアさんが充実してますね」といわれる。数もさることながら人材の中身がすごいのです、と自慢したくなる。

5月1日(木
★福祉協議会主催の昔遊びの会「竹とんぼ」打ち合わせ
スタッフ以外に、新任の小学校の校長先生とPTAの新副会長も出席。6月から、PTAと共催することを前提に、保険や受入態勢などについて意見交換。
引き続き今月の「昔遊び」の打ち合わせ。手作りめんこお手玉あそび。めんこは「色紙とチラシの二枚重ね」と「牛乳パック」の2種類にチャレンジすることになった。6月は、紙コップで作る「だるまさんが転んだら?」(仮称)の予定。だるまさんが転んだら、いったいどうなるの?
★聖路加病院の名誉病院長で、93歳の今も現役の日野原重明先生の言葉に、僭越ながら同感。「人生に無駄というものはないのです。しかし後にならないと、その意味がわからないことがたくさんあるのです。つらいことでも苦しいことでも、『体験』したことは、まちがいなくその人の強みになります。一つだけアドバスできるとしたら、自分を好きになることです。自分を甘やかすのではなく、とことん見つめ、自分を愛することです」。
創作するにあたって素材を模索するときに、体験の大切さは、いつも実感することだ。体験は引出しの奥で、熟成しつつ出番を待っている。若いときの苦労は買ってでもせよとは、よくいったものだ。欠点を含めて自分を好きになれてこそ、生きている喜びを感じることができるのでは……。爽やかな5月、新規一転がんばろう。がんばれるよね?



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