8月日々好日
  

   


8月31日(水) 「仕事いろいろ」

★「少年」の第2稿を送りました。といっても、最後の部分は9月3日に取材をしないと書けないので、その部分を除いてですが。取材したKくんのご両親にも3日に原稿をお渡しして、見ていただくつもりです。その後、写真を選んで……。今年2月に取材をはじめてからのおつきあいですが、何度もいっしょに行動をして、その生き方を応援してきたので、なんだか親戚のおんばさんになったような気がしています。

★「犬」。頭の中でいろいろ考えていたことがやっとまとまってきた手ごたえを感じがしています。かかわっている多くの人に感謝しつつ、書き進めていますが、取材しても切り捨てなければならない部分もあって、

★明日、某社の編集さんと大阪で会うことになっています。某社の雑誌に、「盲導犬不合格物語」をヒントに書いたまんがを掲載するとかで、そのネームを先日チェックしました。関連記事を書くにあたり、不合格犬(キャリアチェンジ犬)について、いろいろ聞きたいそうです。不合格犬のことが多くの人に知られ、理解してもらえるチャンスだと思って協力は惜しみません。それにしても、東京からご足労なことです。

8月30日(火) 「便所掃除」

★NHKの子ども番組の中で、タイキくんという少年が禅寺で修行しています。今日はトイレ、いえ便所の掃除の仕方を教わっていました。指をうまく使うようにといわれ、スポンジを持って便器を素手でこすっていたのですが、指導しているお坊さんの言葉に感銘を受けました。「この世の中に、最初から汚いものは、ないんだよ。みんな最初はきれいなのです。汚れたままで放っておくから汚くなるのです。きれいなうちに掃除をすれば、顔をしかめることはありません
」(意訳)。先日、奈良に行ったときに、偶然、天理教の本部に上がらせていただく機会がありました(訪ねていった美術館がお盆休みだったので)。2,000畳敷きという本堂の広さにも驚きましたが、その回廊の床を奉仕で拭き掃除している人の雑巾が少しも汚れていないのに、しばし目を奪われました。便所に這いつくばって床を拭いている人の雑巾も垣間見ましたが、真っ白で、新品のようでした。掃除とは、汚れたからするのではなくて、汚れる前にするものなのだったのですね。未修行のわたしは尿石がこびりついてしまったわがやのトイレをじっと見て、ため息をつくばかりです。

8月29日(月) 「ヴェラ・ドレイク」

★早朝に京都に向かいました。先に所用をすませてから墓参。暑い最中のお参りは、今年はこれで最後かなと思い、いつもの倍、墓石に水を手向けました。京都シネマで、「ヴェラ・ドレイク」を観ました。1950年のロンドン。良妻賢母でよく働き、隣人への気配りも忘れない心やさしいヴェラには、仲睦ましい夫にも秘密にしていることがありました。長年、人助けと信じてしてきたことは重い犯罪だったのです。それが警察の知ることなり……。2年6ヵ月の禁固刑を言い渡されます。刑務所の中で、魂を抜かれたような痛々しいヴェラの姿がラストシーン。「え、これで終り?」という声が、あちこちでもれていました。映画を観た直後のわたしの感想は、「何よ、あの裁判。わたしが弁護士なら無罪にしてみせるわ」と当時の簡単な裁判のやり方に憤りを感じたのですが、時間が経つほど考えが変わってきました。ヴェラが善意だと思って、いとも簡単にしていた彼女の行いは、やはり重い罪なのです。善良なヴェラの日常との落差の描写もさることながら、出演者がぞれぞれにいぶし銀のように光っていて、いい映画でした。

8月28日(日) 「ちょっとした違い」

★ペットボトルの飲み口のサイズですが、あの大きさに決まるまでには、試行錯誤されたことだと思います。でも、飲みにくくって、たまにこぼすこともあります。ま、そういうものだと納得していたのですが、自販機で偶然買ったお茶のペットボトル、飲み口が通常より約1・5倍広めで、これがなんとも飲みやすいのです。ラッパ飲みしていて上品もへったくれもあったものではないのですが、この広口は、コップについで飲んでいる感じがして、ちょっとうれしかったです。決まりきったペットボトルの口の広さを規格外にするには設備費用もかかるでしょう。にもかかわらず、この口のサイズにしてくれたメーカーさんに感謝しつつ、お茶を買うときは、できるだけこれにしようと思いました。ね、DyDoさん♪

               
                         右が広めのサイズ

★今日の夕飯はちょっとぜいたくをして、北海道は厚岸(あっし)の岩牡蠣を酢ガキにして、子持ちの天然鮎を塩焼きにしていただきました。真夏に、牡蠣を食べられるなんて、思いがけないことでした。鮎の方は、体全体に詰まっている黄色いたまごがただパラパラするだけで、鮎独特のほろ苦さが遠く、期待したほどでもなかったです(安物の子持ちししゃものような感じ)。なた豆の炒煮、大根・キャベツ・きゅうりのぬか漬けは、夏の味です。夕飯後、渋茶を入れながら、何か甘いものがほしいなあと思っていたらピンポンが鳴って、ご近所の友だちから、京都はふたばの豆餅が届きました。

8月27日(土) 「ふじ子さん」

★入院中のふじ子さんのお見舞いに行ってきました。15日の大手術直後は11本のチューブにつながれ酸素マスクという状態だったようですが、今日はそのチューブも3本に減っていました。流動食だったので、少しやせられたようでしたが、顔色もとってもよく、楽しそうにおしゃべりをしていらっしゃいました。後3本のうち2本のチューブはじきにとれるとのことですが、最後の1本は、最低3週間はつけたままになるんですって。1日2回、回復のために歩かされているそうです。主治医も、担当の看護師さんも、次女さんご一家も、それぞれご旅行中とか。きっとふじ子さんの回復が順調なので、みなさん安心してお出かけになったのでしょう。お見舞いは、短時間ならそろそろいいようですよ。

★55555ヒットのノンタさんから、「アイディア料理は風太におまかせに出てくるお料理を作ってました」と、写真を送ってきてくださいました。まあ、うれしい。そして、おいしそう♪


               
                 
ノンタさん作、チキンのアメリカ煮とケーキずし
8月26日(金) 「なすとにしん」

★ナスを半分に切って、細かく切込みを入れて干しニシンと煮付けました。これは、昔、おじいちゃんがよく作っていたおかずです。子どものころはあまり好きではありませんでしたが、今は大好物です。子どものころの好きだったおかずって? 実は、よくおぼえていないのです。今のようにハンバーグやグラタン、スパゲッティ、ピザなど子どもがよろこびそうなおかずなど作ってもらえなかった時代です。大人と同じ食べ物、魚や野菜、豆腐や豆の煮もののようなものを食べていたのでしょうか。いつも健康なのは、子どもの頃にギドギドしたものを食べなかったのがよかったのかもしれません。
           
     我が家の晩御飯
               
                 豚と丘ひじきの冷しゃぶ
                 なすとにしんのたいたん
                 えんさい・きのこ(えのき・まいたけ)・にんにく・大豆の炒めたん
                 夏野菜のスープ(豚肉のゆで汁を利用して)

ふつう「おばくじら」はくじらの背で作るそうなのですが、魚屋さんお勧めの、くじらの腹身でつくったという「畝くじら」、最高でした。「日本酒がすすむなあ」と夫。それは、秋の気配のせいかもしれません。「山田錦」、なかなかけっこうでした。

8月25日(木) 「やっぱ好き!」

★「まいどおおきに。お釣り忘れんようにな」。自動販売機でお茶を買ったらそんな声が聞こえてきました。もちろん自販機からです。それだけで、なんだかうれしくなりました。大阪、やっぱ好きです。

★パンジョの童話講座の日でした。見学後、「楽しかったです。何かが開けてきそう」と、即入会してくれたHさん。童話を書くことが、ライフワークになりますように、まずは、みんなで公募にチャレンジしていきましょう。公募をクリアーして、いえ、クリアーしなくても繰り返し挑戦しているうちに、童話作家への階段を自信を持って登っていけることになります。公募は大きな力になってくれると、わたしは思っています。

8月24日(水) 「作家としての冥利」

★森井弘子先生の主宰の「創作ゼミ」という童話の勉強会が高槻で開かれています。毎年夏になると、同じテーマで作品を書き、それが冊子になります。それは、1997年から続いていて、2005年の今年のテーマは、「今、伝えたい子どもへのメッセージ」となっていました。童話作家を目指す人(すでに出版されている方もいらっしゃいます)や絵本作家を目指す人たちが、それぞれ個性豊かな作品を出しています。合評会が近々あるはずです。

                
                     一番上の冊子が今年のもの

★ご近所のKさんが愛犬の散歩中、黒ラブを連れている人に出あったそうです。立ち話の結果わかったことは、そのラブはライトハウスからもらったキャリアチェンジ犬(不合格犬)で、もらったきっかけは、わたしの書いた「盲導犬不合格物語」を読んだからだそうです。「その本を書いた者がすぐ近くにいるいうと、びっくりされていましたよ」とのことでした。また、「本から情報発信され、読者に心が伝わる。そして輪が広がる……。素晴らしい〜! いつかわたしもと、力をもらえました」というKさんは、わたしの童話教室の生徒さんでもあります。なんともうれしい情報でした。

8月23日(火) 「ひゆな」

★まあ、うれしい! いつもお世話になっているMさんから、あべこべに「お世話になっています」のメッセージとともに、有機野菜がたくさん届きました。

                  
                         ミニトマトも細長いんです

「ベイリーフ」や「つるむらさき」のほかに、「えんさい」、「ひゆな」、「ひゆなベビー」というひゆなの摘なみ菜も入っていました。「ひゆな」というのはジャワほうれん草ですって。「えんさい」も「ひゆな」も初めて出あった野菜です。てんぷら、スープ、炒め物……、なんでも使えるようです。野菜好きの我が家にはとてもうれしい贈り物です。いっしょに入っていたいんげん、ししとう、おくら、それにKさんからいただいたほっこりおいしいさつまいも、冷蔵庫に入っていたごうやとえびを使って、今日は、夏野菜のてんぷら。もちろんにんにくも揚げました。これらの野菜を配達してくれる「然菜」という農園のHPでは、野菜を使ったレシピを募集中です。

★「少年」(仮題)の一稿を出版社に送りました。早速読んでくださった感想が届きました。何度か読み込んで書き込みを送ってくださるそうです。心待ちです。

8月22日(月) 「いやはや」

★今朝の2時ごろまでいつも通り快調だったのに、朝起きたらインターネットがつながりません。コンセントを抜いてつなぎなおしてもうまくいきません、夫のパソコンも娘のパソコンも同じ状態です。困ったときの頼みの綱でもあるパソコンレスキュー隊に電話をしました。5時にきてもらってあちこちチェックの後、どうやらモディムが悪いというのでZAQに連絡をしもらいました(我が家はパソコンを4台使っているので4つランプがつかなければならないのに1個しか点滅していないのです)。折り返し電話がかかってくるのは1時間後。レスキュー隊さんは忙しいのに申し訳ないと思いつつ、1時間後にかかってきた電話にてきぱき対応してもらえて、とてもありがたいです。結局ZAQ側の問題だったようで、新しいコード番号に代えてもらって一件落着。それにしても、ネットがつながらないというのは、こんなに不安なものだったのね。

インターネットがつながらない間に、「55555」がヒットされました。群馬県のノンタさんです。おめでとうございます。そして、ありがとうございました。

8月21日(日) 「中国産にんにく」

★我が家はにんにくをかなり使います。酢豚は、漬け込みはもちろん、粒のままひと玉をほぐして空揚げにしていっしょにからめますし、中華以外にもかつおのたたきや、ステーキなどは、薄切りにしたものをカリカリに焼いて添えます。パスタや夏野菜のシチューや豚の角煮にもふんだんに使います。できるだけ国産のにんにくを買いたいのですがなにぶんお高いので、いつも中国産と見比べることになります。そして、コーヒーいっぱいの値段で家族全員が健康になるのだからと思いきって国産を買うことが多いのですが、先日は、一盛198円という値段に負けて、中国産を買ってしまいました。


               
               これで、たったの198円(すでに2玉使っている)

農薬・漂白・保存など安全性の問題は別として、肝心のお味なのですが、から揚げ前のチキンのもも肉にすりおろして下味としてしみこませておくには何の支障もありませんでした。でも、薄切りにして油でカリカリに炒めてにんにくライスに使った場合、ほっこり感がないというか、口当たりが固いのです。それに食べたあと口の中にいつまでもにんにくの匂いが残るように思います。やはり国産はお値打ちがあるかも。

8月20日(土) 「想像すること、信じること」

★ついでに借りてきていた「ネバーランド」のDVDを観ました。わたしが小さかった頃、祖父の七十数歳という年齢が、(いつ死ぬかもしれないぞ)とわたしを脅かし、不安にさせました。長女が小さかった頃、「ママ、しまないでね(死なないでね)」という手紙を何度も渡してくれました。子どもにとって、家族が死ぬかも知れないという不安は、初めて出会う大きな葛藤かもしれません。その問題を楽しく、やさしく説いたのがこの「ネバーランド」です。主演のジョニー・ディップが出ている映画は、「シザーハンズ」「ショコラ」「バイレーツ・オブ・カリビアン」の三本を観ていました。これらの三本は、いずれも扮装物といえばいいのでしょうか、ハサミ男、ジプシー、海賊になりきっているところがあって、それが魅力的だったのですが、この「ネバーランド」は、劇作家という役柄なので、いわゆる「素」の状態。そのジョニー・ディップも素敵でした。お客さまがなかなか現れない25人分の席。そこにだれが座って、どうなったのか……。その下りも感動的でした。想像すること、信じること。ピーターパン誕生百年記念作品にふさわしい映画だと思いました。

8月19日(金) 「ごうや」

★いただいたごうやをまぷたつに切ると、なんと、中には真っ赤な種が。ラッキー!最近テレビで、ごうやの赤い種は甘くておいしいと知ったばかりなのです。ほんとうに? 半信半疑で口に放り込みました。つるりとした感触は、熟した柿の種のまわりのようで、甘さもほどよく、なかなかいけました。ごうやそのものは、他のものと変わらずほろ苦かったのですが、なぜ赤い部分だけがくだもののように甘いのでしょうか。ごうやは種も食べられるそうです。ためておいて、フライパンで焦げ目がつくまで炒って、皮ごとバリバリ食べるんですって。香ばしくって、体にもいいとか。種を貯めておきたいようなめんどうくさいような……。


              

「これは素朴な物語。だが語るのは難しい。童話のような悲しみがあり、童話のような驚きと幸せにあふれている」。それが映画「ライフ・イズ・ビューティ(フル)」の出だしの語りでした。収容所での悲惨な生活をゲームに仕立てて、子どもを恐怖から救う父親。その機転の利いた生き方と深い愛。ぎゅっとしがみついてくる子どもの折れそうな細い首筋、小さな背中をみていると、守ってやらねばならない子どもたちが世界のどこかに今おも尚いる……と胸がしめつけられてきました
8月18日(木) 「バレー音楽」

★毎月第三木曜日にある「おもしろクラシック講座」は、早いもので今回で50回を迎えました。立ち上げた当初は、「えーっ、お年寄りにクラシックを?」とか、「趣味の会ならご勝手にどうぞ」的な意見もあり、なかなか理解してもらえませんでした。右脳の刺激が老後の人生をどんなに豊かにするかを説きつつ回数を重ねていくうちに、いつしか50回。押し押されもしない人気サークルの一つになりました。それは、ひとえに講師新山さんの話術と知識、それに莫大なレコードやCDのコレクションのおかげです。50回目を記念して寄せ書きを贈りました。「ためになる楽しい時間をありがとう」「おもしろすぎるおもしろクラシックです」「老後、こんな素敵な時間が持てるとは思ってみませんでした」「毎月楽しみにしています」「心がいやされます」「耳と心のぜいたくをさせてもらってしあわせです」「いつまでも続けてください」などなど、感謝のメッセージが色紙2枚に所せましと書き込まれました。花束は、これから先50回をめざしてのエールです。覚悟はよいか、新山さん。

                

                  「いやあ、照れるな」と新山講師

さて、50回目の今日は、「バレー音楽」でした。グノーのオペラ「ファウスト」から、ショパンの「レ・シルフィールドから、ドリーブの「コッペリア」「シルビア」よりそれぞれバレー組曲を聴かせてもらいました。反省会でスタッフのOさんから、「映画ライフ・イズ・ビューティに、今日聴いたオッフェンバックが作曲したアリア「ホフマンの舟歌」が大きな役割をしていて、音楽ってこういうものだったのかと感動的しました」と聞いて、ビデオ嫌いのわたしがビデオ屋さんに走りました。「今晩観ようかな」。そう、帰宅した次女に話したところ、「そのビデオやったら持ってるよ」ですって。アメリカで観てよかったので、安売りしてたときに買っておいたのだそうです。残念!


8月17日(水) 「募金箱」

★「わたしの行きつけの美容院にも頼んであげるね」。盲導犬の引退犬の募金箱を持ってかけまわっているわたしを見て、自分の家においてくれた他にも、こういってくれたM星さん。いつも支えてくださってありがとう。引退後の盲導犬を引き取って面倒をみているのはすべてボランティアさんです。がんばってきてくれた犬たちに幸せな老後を送らせてやりたいと、ひとりで三匹も引き取っている方もいます。高齢になり病気がちの犬の面倒をみるのはたいへんなことです。「ポケットの小銭がお役に立つなら」と気持ちよく引き受けてくださったご近所のN辻さん、K倉さん、K田さん、ありがとうございます。奈良在住の創作仲間のN谷さんは、
「ぜひ、私も募金箱を持たせてください。いつも盲導犬の晩年に疑問をいだいていた者として少しでもお役に立てたらとおもいまして!」といってくださいました。視聴覚障害者の老人ホームの建設募金のときにも協力してくださった同じ奈良在住のU坂さんは、今回も、「いいわよ、いいわよ」と快く引く受けてくださいました。

                  

5個では足りなくて、もう5個追加して8個は行き先が決まりました(確定は7個)。貯まった時に、貯まっただけ振り込んでいただければいいのです。「うちにも置こうかな」というお気持ちのある方は、ご連絡ください。詳しくは、日本サービスドッグ協会のHPをごらんください。直接そちらに申し込んでくださる方法もあります。

★「盲導犬不合格物語」ですが、書店さんが版元に注文しても在庫がないと断られるそうです。理由を問い合わせてみると、増刷がお盆休みと重なってうまく運ばなかったようです。またとない「売りの波」に乗っているのに、まっこと惜しいことです。

8月16日(火) 「お精進」

★生協の鮮魚コーナーは空っぽでした。当たり前といえば当たり前です。お盆の間、漁師さんが船を出していないんですもの。我が家のメニューは、ぜんまいのたいたん(油揚げ・こんにゃく・にんじん)、きのこ炒め(しめじ・えのき・えりんぎ・ちくわ)、くらげときゅうりの酢の物・漬物(奈良漬・にんにくの梅漬け)とまったくのお精進。マックだけがブリのカマのたいたのに、ごはんをまぜてもらいました。

★「盲導犬不合格物語」を参考にしたコミックのネームが送られてきました。それにチェックを入れました。「少年」(仮題)、書き進んでいます。「犬」(仮題)、あと少し取材を。  
                                            

8月15日 「タイムスリップ」

奈良の町角で、時代に取り残されたような履物屋さんを見つけました。 「わたしたちが子どものころのお店は、こんなだったよね」と同じ年代の仲間とうなずきあいました。運動会に買ってあげるからといわれて楽しみに待っていた遠いあの日。「えーっと、女の子用の18センチのズックねえ、あったかな」。運動会の前は靴がよく売れるのです。もしかしたら売り切れかもしれない。どきどきしながら山積みしてある箱を追うおじさんの指先をじっと見ていたものです。「あった、あった」。自分に合う運動靴を見つけてもらったときの喜びをいまだに覚えています。あの頃は、ブランド名がどうの、デザインがどうの、キャラクターがどうのなど小難しいことをいう子はいませんでした。新しいだけで幸せでたまらない。そんな時代でした。


           
                        
今なお、こんなお店が……。


★今日は、ご近所の年上のお友だちが、阪大で難しい手術を受けていらっしゃいました。
朝早くから夜遅くまで手術室に。夜の9時に「終わりました。無事です」のメールがおじょうさんから入りました。見たとたん、安心して睡魔が襲ってきて、結果、朝までうたた寝をしてしまいました。よかったです。あとは、日にち薬。回復を待つのみです。

8月14日(日) 「心の洗濯」

★昨夜は奈良ホテルに泊まりました。


                 

夕飯の後、燈花会(万灯会)に行きました。猿沢の池から五十二段会場、興福寺、国立博物館前、東大寺、浮見堂、春日大社……はるか向こうまで連なっているろうそくの光の列はとても幻想的で、それが亡くなった人々の魂を癒すものだと思いながら見ていると、灯りの一つ一つが亡き人の魂のようにも思われ、心の奥にもほのかな灯がともりました。一客一燈。わたしも灯をともさせてもらいました。

★奈良町で墨を、長谷寺で陀羅尼助丸を自分のために買いました。家族には柿の葉ずしと奈良漬とよもぎまんじゅうを、ひいばあちゃんには、それプラス阿倍文殊院で「ぼけ封じの枕敷き」を買ってきました。ぼけないためには、テレビを見過ぎないこと、よくお話をすること、物忘れを気にしないこと、人の世話をよくすること、感謝の気持ちを忘れないこと、いくつになっても張り合いと生きがいをもとめることだそうです。


                 
                     

8月14日(土) 「後任者」

昨年末に民生委員を辞任したのですが、後任者がなかなか決まらないまま今日に至っています。
ちょっぴり福祉心のある方。人の話に耳を傾けることが出来る方。守秘義務を果たせる方。50歳ぐらいまでの方(長く続けてもらうために)。基本的に家にいる方。フットワークの軽い方。そのほかにもいろいろ条件があるにはあるのですが、仕事そのものはだれにでもできることなのです。わたしたちが最適任だと思う方は、子育て真っ最中に加えて、「民生委員という名まえの荷が重い」とのことで躊躇されています。前向きで、だれにでも親切で人望の厚いKさん。地域のために、再度、ご検討くださいますようにお願いいたします(全くの私信になってしまいました。みんなの熱い思いもこもっています)。さて、地域の民生委員のみなさんが、今日から一泊で奈良に研修旅行に行くにあたり、わたしを招待してくれました。本来なら、新しい委員さんを含めての歓送迎会が恒例になっているのですが、この際、沢田の送別会だけでも先にしようということになったようです。今から出かけてきます。

★盲導犬のキャリアチェンジ犬(不合格犬)がまんがになって子ども向け雑誌に掲載されます。といっても、わたしの書いた「盲導犬不合格物語」がそのまま本になるのではなくて、この本を参考にあらたにお話を作られたそうで、わたしの役目は、物語にほつれがないかチェックをすることだそうです。                      

8月12日(金) 「思い込み」

★京都からの帰り、京阪の北浜で降りて地下鉄の谷町線に乗り換えるつもりが、勘違いして京橋で降りてしまいました。北浜で降りたものと思い込んでいるわたしは、階段を下りてすぐにあるはずの地下鉄への連絡口が、JRになっているので「あれっ」と思いました。ここで、(間違えて降りたんだ)と気がつくべきなのですが、(あ、反対の階段から下りてしまったからかも)と、すんなり納得してしまいました。反対の階段に向かって歩こうとしたら、デパートがありました。ここでこそ、間違って降りたことに気がつくべきです。でも、(知らんかったわ。北浜ってこんなところにデパートがあったんや)と、納得しました。(そや、ランジェリー売り場に寄ろう)。一度、きちんとブラジャーのサイズを測ってもらいたいと思いつつも、デパートに来るときはいつも駆け足でしたので、いい機会だと思ったわけです。店員さんが親切なこともあってブラジャー以外にもキャミソールやスリップなども買ったので、ぎょっとするお値段になりました。そのショックも加わったかもしれませんが、もともと北浜で降りたと思い込んだまま行動したので、一瞬、帰り方がわからなくなって、パニクってしまいました。(ここはどこ?)。そうか、京橋だったんだ。それならJRで新今宮に行って、そこで南海電車に乗り換えて……と帰り方を理解するまで、ちょっと時間がかかりました。これって単なる勘違い? それとも認知症の初期症状?

8月11日(木) 「パンジョ」

★パンジョの童話教室の日。二作品の合評をしました。いつもながら、書き直すためのいい意見が出たと思います。「教室に来るのが楽しい」といってもらえるのは、とてもうれしいことです。さて、今、パンジョホールで、南條亮作「人間 この愚かで素晴らしいもの 展」が開かれています。戦後間もない大阪の町の様子を人形ジオラマで表現してあるのですが、闇市あり、「ギブミーチョコレート」のシーンあり、行水あり、銭湯あり……、700体もの人形で表現されいる日々の暮らしの風景は、なつかしくてほほえましいものばかりでした。作者は、わたしと同じ1043年10月生まれで、ちょっした偶然がうれしかったです。


                 
                 

8月10日(水) 「作風」

★某出版社の編集長さんが電話をかけてきてくださって、現在停滞しているノンフィクションについて、「もしモデルサイドに差しさりがあるようなら、いっそフィクションで書いてみてはどうか」というご提案をいただきました。「沢田さんらしい作品を書いてください」ともおっしゃいました。わたしらしい……? 編集長とお話しているうちに、「重いテーマを正面から深刻に取り組むのではなく、ユーモアを交えつつ楽しく読ませるものを書きなさい」とおっしゃっているのだと理解しました。さて、子どもの心に響くものを書くには、どうすればいいのか。フィクションで書くに当たってのアイディアはあるのですが、もう少し考えがまとまってからプロットを立ててみようと思います。

★今年の2月から取材を続けている別のドキュメンタリーをまとめています。取材した事実の羅列では、レポートにすぎません。読み物にするためには、まだまだ工夫が必要です。平行して、もう一作取りかかっています。これもドキュメンタリーです。また、別の出版社さんからも、創作ではなくドキュメンタリーの原稿をくださいといわれています。思えば、1991年、童話を書き始めたころはメルヘンの短編しか書けなかったわたしが、やがて生活童話に取り組み、そしてノンフィクションに挑戦している……。人生楽しからずや。

★明日は童話講座です。合評作品を読みました

8月9日(火) 「お精霊迎え」

★お盆なので、墓参の後、「六道まいり」に行ってきました。鐘撞き堂で鐘を鳴らし、ご先祖さまをお呼びして、家にお連れするためです。いつもは長い列ができてなかなか順番がまわってこないのですが、今日は空いていて、あっけないほどでした。水塔婆に書いた戒名を線香の煙にくぐらせ指定の場所に収めた後、高野薪で水をかけます。小さい頃は、境内にある地獄・極楽の絵がこわかったものです。境内で冷やし飴を飲みました。しょうががよく利いていて、暑さがふっとびました。門前で売っている幽霊飴は子育て飴として知られています。毎年、習慣のように買って買えるのですが、一かけずつなめた後はいつまでも冷蔵庫の中に入っていて、結局は処分することになってしまうので、今年は買いませんでした。お参りのあとは、ご先祖さまが迷わないように寄り道じないで家に帰るものだと母がいっていました。


                   

 わたしが子どものころは、桶の中で固まった飴を木槌で割りながら売っていました。今は展示だけ

家に帰って回り灯篭に灯をつけて薪をお供えすると、お盆らしくなりました。母は、お迎え団子に始まって、毎日いろいろ決まりごとのお供えをしていました。ちゃんときいておけばよかった。


8月8日(月) 「戦争を伝える」

★「あの戦争のなかにぼくもいた」(国土社)を読みました。
幸せに暮らしていた歯科医の一家が、熱心なクリスチャンであったがために戦争の波に巻き込まれていくようすが子どもの視点で、興味深く、わかりやすく書かれていました。当時の子どもと子どもの関係、暮らしぶり、価値観などもよくわかりました。お父さん、お母さん、おじいさん、おばあさん……、家族がとてもうまく書かれていたことや、また、疎開先での島での暮らし、神戸の空襲、広島の爆心地を訪ねていくところや、お父さんの目から見た当日の刑務所のようすなど、本を閉じた後も、目の奥に映画を観たような余韻が残りました。1992年の初版以来10刷だというのもうなずけました。
 
               
8月7日(日) 「じごくのそうべい」

★8月2日から9月19日まで、京都八幡の松花堂美術館で田島征彦さんの型絵染展が開かれているのですが、今日は田島さんが、自作「じごくのそうべい」の絵本を創作するにあたってのこぼれ話をされるとお誘いいただき、とても楽しみに出かけてきました。落語家の桂文我さんが聞き役です。この絵本のもとになっているのは、落語の「地獄八景」。田島さんは、桂米朝さんのレコードをテープにとって、繰り返し繰り返し聴かれたそうで、テープが何度も磨り減って千切れてしまったとか。すごいですねえ。が、落語をそのまま絵本にされたわけではなく、そこに田島さんならではの独創が加えられています。そもそも「地獄」を絵本にすることになったいきさつや、糞尿地獄を取り入れたわけ、出版社とのやりとり、古語に注釈のつけなかったわけ、いっしょに仕事をする人とのかけひきや相性などなど、絵本になるまでのエピソードは、発想方法を含めてとても興味深いものでした。絵本をスライド映写して、田島さんが、吉村敬子さんとの共著「あつしの冒険」を、文我さんが、「とくべえとおへそ」と「じごくのそうべい」を語ってくださいました。吉村敬子さんは、「ななしのごんべさん」の作者でもあるのですが、車椅子で会場に来られていました。また、「あきらめないで明日もまた」(越水利江子著)のモデルの岩田美津子さんもお見かけしました。予定を30分延長してのこぼれ話の会は、終わった後どっと疲れるほど充実したものでした。

★地元の夏祭りの2日目。6時20分から、「みんなカナリア会」の高齢者が出演されるので、応援のため出先からすべりこみました。ひ孫さんに見守られて元気に歌うお年よりもいらっしゃいました。舞台の上に立つチャンスがあるということは生きがいでもあり、ありがたいことです。

 
      


8月6日(土) 「ねこのたいそう」

★大型電気店の床で転がっているのは、孫のガッティちゃん。でもダダをこねているのではありません。ごきげんで、お得意の「ねこのたいそう」をしてみせてくれているのです。

   
     「ごろごろ、じょうずでちょ?」            「ねこのたいそう」(長野ヒデ子作・童心社)

★ごろごろといえば、夕方から、カミナリがはげしく鳴りはじめました。今晩は赤坂台の夏祭り。何か月も前から連合自治会の役員さんたちが準備に追われて来ました。やぐらも組まれ、夜店も並び、おでんもたくさん炊かれました。それなのに……。明日の晩は、どうぞ晴れますように。 
 
8月5日(金) 「おさがりもうれし」

★午前中、昼寝(?)をしましてすっきりしました。疲れをとるには睡眠が一番ですね。汗もかかなくっちゃと、午後からクーラーをいれずにがんばってみました。汗が吹き出てきてもTシャツを替えればいいだけです。そのTシャツですが、次女がいらないといって、かってイベントのバイトでもらったり買ったりした限定Tシャツをどっさりくれました(ユーミンありプロレスあり、ウルトラマンあり……)。汗をかいた後の乾いたTシャツって暖かいんですよね。「おっし、もう少しがんばろう」って気になります。

     
               


★着るものといえば、最近ゆかた姿の若い娘さんをよく見かけます。「あれ?」と思ったのは、二人連れの娘さんがそろって左前に着ていたからです。それだけではなく、少し前を歩いていたお仲間らしき二人の娘さんも左前なのです。四人そろってということは、わたしが間違っているのかも……。なんだか自信がなくなって、見てみぬふりをして通り過ぎたのですが、あとでつくづく思いました。ああいう場合教えてあげるのが果たして親切なのでしょうか。指摘されたところで本人は着替える場所もないので、家に帰るまでずっとはずかしい思いで過ごさないといけないわけで、いっそ知らないほうがいいのかなと思いました。左前は死装束。今の若い人はそんなことにはこだわっていないのかもしれません。

8月4日(木) 「再び茶屋町画廊」

★M先生とUさんと待ち合わせをして、再び「千人針は語る」展に行ってきました。昨日は110人もの方がいらっしゃったようです。森南海子さんも野寺夕子さんも来ていらっしゃいました。昼食をすませてわたしだけ会場に戻り、しばらくいたあと、森南海子さんのおじょうさんとお孫さんが、阪神百貨店の下の森さん経営のてんぷらやさんにお使いに行くとおっしゃるので、その辺りまでいっしょに帰りました。別れを惜しんで立ち話をした後、地下鉄に乗ろうとしたら、だれかに肩をたたかれました。まあ、なんと、Tの会の仲間のひとりのNさんでした。「千人針展に来たのよ」というので、いっしょに会場に戻りました。朝日カルチャーでいっしょだったAさんが一足違いで帰られたところだというので、とても残念に思っていたところ、同じカルチャーのFさんが尋ねてこられて、にぎやかになりました。受付を手伝っていた男性、見たことがあるなあと思っていたら、京大をモノクロで撮るという野寺さんのワークショップでいっしょだったKさん。いろいろな方にお会いできてうれしかったです。


                 

おたずねします。
7月31日、わたしにメールをくださったH・IMAGAWAさん。お返事メールを送りましたがエラーがでます。ご質問の件についてお返事が必要でしたら、返信メールが受信できるメールを、再度送ってください。

8月3日(水) 「今日も一日……」

★高齢者クラブの空き缶つぶしの日でした。「夏だ ビールだ 缶ジュースだ」ということなのでしょう。かなりの空き缶が集まりました。つぶし終わったら汗だくです。スイカを切り分けると、「そんなには食べられないよ、半分でいいよ」などという声もあがっていたのですが、結局、大きなスイカ一玉、みんなのおなかに納まりました。「夏だ すいかだ わきあいあいだ」。

★今日は、肥後橋と千里に所用があって出かけていました。出かけた日の夕方は忙しいです。家族の顔と昨日のおかずを思い浮かべつつ、電車の中でだいたいのメニューを考えました。帰りに生協によって、食材を買いました。冷しゃぶと丘ひじきのごま味噌あえ・タコと生わかめの酢の物・大豆とぜんまいと油揚げの煮物・トマトとカニ缶(夕方宅配便で届きました)のサラダ・大根ときゅうりのぬか漬け。次女が就職して、夕飯の時間が一時間遅くなったので助かります。ひいばあちゃんとガッティちゃんは待てないので、一箸お先にいただきます。夕飯が終わったら、朝食のおかずのことを考えなくてはなりません。ぬか床にきゅうりと大根、キャベツを入れておこう。朝、テビラカレイを焼いてみりん醤油につけて、あとは納豆。あ、ごはんを炊かなくっちゃ。ということはお米をかしておかなくては。赤ん坊からひいばあちゃんまで六人の家族の口を満足させるのは、一仕事です。

8月2日(火) 「増刷」

★昨日の「千人針は語る」展で、森南海子さんから、沖縄の味をお土産にいただきました。


                  

このゴーヤは苦味の少ない種類のものだとか、塩ゆでしてかつをぶしをかけただけで、いただけるそうです。華やかなルビー色の果物はドラゴンフルーツ(サボテンの実)。丸いのは中身が赤、やや細長いのが白で、おめでたい時にだされるとか。味は淡白ですが、エネルギー補給にいいそうです。真ん中の月桃(げっとう)の葉っぱに包まれたお菓子は、ういろうのようなものだときいていたのですが、ういろうよりもっとプリプリしていて葛餅のようで、ほのかな甘さがするのは月桃の味だそうです。月桃は沖縄のハーブ。月桃アセロラ茶は、本土ではまだ売られてないようですが甘くて、さっぱり感がさわやかです。堺にいながら沖縄をたっぷり楽しませていただきました。ちなみに、森南海子さんは、今回、「千人針は語る」のほかに、「沖縄手作り紀行」もあわせて出版されました。

★「盲導犬不合格物語」は、全国読書感想画コンクールの課題図書に選ばれていたのですが、「それに伴い増刷をしました」と出版社から連絡が入りました。

★「ちゃぐりん」(家の光協会)の9月号が届きました。わたしの短編「きまま券」が載っています

8月1日(月) 「千人針は語る」展

★今日から6日まで、梅田にある「茶屋町画廊」で、「千人針は語る」展が開かれています。初日の今日は、本を書かれた森南海子さんも、写真を撮られた野寺夕子さんも会場にいらっしゃていました。訪れた方々は、かって戦いに赴く兵隊さんのために刺された針目を、熱心に見ていらっしゃいました。野寺さんのカメラを通してでないと捉えられなかったであろう千人針に託された多くの思いが、切々と語りかけてきます。開催期間中、野寺さんは、ずっと詰めていらっしゃるそうです。またとないチャンスですので、ぜひ声をかけてお話をきいてみてください。