日々好日  2月度                  
    

2月29日(日) 「おまけの1日」

★今年は閏年なので、いうたら今日は、おまけの1日。しかも深夜から降り続けているめぐみの雨のおかげで大地も潤って、いい春が来そうな予感がします。良くないことばかり多い世の中、ぱっと明るいニュースが聞きたいものです。
★明日、春木カトリック幼稚園で講演をさせてもらうことになっているので、今日は、1日講演原稿をまとめていました。昨年10月、講演をさせてもらった賢明幼稚園鈴木園長先生のお口添えです。マンニ園長先生からは、「子どもとの会話の秘訣」について話してくださいと希望がありました。多分、賢明での講演の録音テープを聞かれてセレクトされたのだと思います。「絶対音感」は幼児期にしかつきにくいということは、お母さま方も良くご存知で、音楽教室に通わせたりされていますが、心の中に「想像するスペース」を育むのも幼児期が最適(もしかしたら幼児期でないとできない)ということは、あまり知られていません。どうすれば「想像のためのスペース」を子どもの心の中に確保しておくことができるのか、テーマにつなげてお話してきます。
★すごい早業。24日に送った単行本の原稿にチェックが入って、もう戻ってきました。手を加えて送れば、それがゲラになるそうです。いい本になるように気合いを入れ直します。おまけの1日は、とてもいい日でした。一方、かなり出版予定の遅れている本もあって(昨年中にでるはずだった)、確認したことろ、先々週末に校正を届けるということだったのですが……。1週間過ぎてもまだ届きません。ドキュメンタリーで、取材先10数人には、出版社の方から遅れているお詫び状を送っていただいてはいるのですが、本当にこの春、出版されるのか不安になってしまいます。

2月28日(土) 「しょせんは赤ちゃん」

★「山並み会」(小学校のPTAの同窓会)がありました。一年に一回の楽しいひと時でした。
★赤ちゃんの服がピンクやブルーなどの淡い色が主流だったのは一昔前のことかもしれません。ミリタリィ調、デニム地、ビンテージもの、カントリー風などなどティーン顔負けの小生意気でカラフルなベビー服がファッション雑誌にのっています。が、おかしいのは、どの服にも、「おむつの取り外しが簡単にできます」という注が入っていることです。どんなに決めてみても、しょせんは赤ちゃん。一番大切なのは、おしめの取り替えなのよね。それに洗濯。羽希ママと雑誌をみながら大笑いしました。

2月27日(金) 「アートな子ども部屋」

★猫のシンが、えさを食べるとき、ぎゃおっ!と後ずさりをするのです。唸りながらもいちおう食べてはいるし、赤ちゃん用のミルクをやってもいたので、かわいそうといいながらもそのままにしていました。というのも、とても人見知りをするので、病院に連れてはいけないからです(避妊をさせたときに、大変迷惑をかけました)。ところが、目に見えて痩せてきました。で、とうとう私が身代わりで問診を受けて、お薬をもらってきました。「多分口内炎でしょう。もしよくならない場合は、他のお薬に変えましょう」ということでした。猫エイズかもしれないと思っていたのですが、その心配はないそうです。「もしそうなら1か月ぐらいで死んでしまいますよ」ですって。マックのダニ・ノミ駆虫剤のフロントラインももらってきました。マックは、これを背中に注される気配がしただけで、逃げていきます。
★「オランダの子ども部屋」という写真集を見て、羽希ママが、ためいきをついています。「こんなセンスのある部屋で寝起きしてたら、感性豊かな大人になれるやろね」って。とにかくカラフルなのです。小物の使い方がおしゃれなのです。たいていのベッドにはお姫様カーテンがつけてあるのですが(それもブルーあり、ピンクあり)、それはおしゃれというより、運河の多いオランダでは、虫が多く必需品のようです。子どもたちが幼稚園や学校で描いてきた絵も張ってあるのですが、指導がちがうのでしょうか、芸術性豊かで、猫の絵一枚にしても室内アートとして最適なのです。「ほらほら、指をくわえて見ているだけでは、本に出会った甲斐がないよ」と羽希ママのお尻をたたきました。もともと器用な羽希ママは、さっそくかわいいオリジナルモビールを創りました。古いベビータンス(自分が使っていた)も、壁も天井もペイントしようかな、ですって。どうぞ、どうぞ、それで、羽希ちゃんの感性が伸ばせるなら、家中塗りたくってもオーケーよ。

2月26日(木) 「講座」

★3月から職場に復帰する羽希ママが、羽希ちゃんを連れてミーティングに参加。そのため、朝からいっしょに、ばたばたしました。
★パンジョの講座の日でした。受講生のみなさんは、人の書いた作品がよく見えるようになってきました。あくまで人の作品が、です。自分の作品については思い入れがあることや客観的になれないこともあって、まだまだ見えにくいようです。合評の大切さを、毎回感じてもらっているはずです。作品が次々でるようになったことも大進歩です。教室に出す作品はうまくなくていいのです。こうしたらよくなる、ここがわかりにくい、ここが書けていないと合評しあうことが、お互いに勉強になるわけです。「おじょうずです」の一言で片付けては、何のための合評かわかりません。惜しみなく意見を言い合い、それに耳を傾ける広い心が大切です。幸いこの教室は、合評をするのもされるのも上手な人たちばかりで、毎回大いに盛り上がります。


2月25日(水) 「正常値」

★血液検査の結果がでました。尿酸値は正常でした(ただし発作直後は数値が下がることがあるそうですが)。膵・腎機能、肝機能も正常。栄養バラス最良好。何も問題はないということでした。でしょ、でしょ? でも、確かにレントゲン写真には、痛風を示すパンチアウト・シャドウという小さな穴が、親指の付け根あたりの骨に2つあいていました。原因はやっぱり、ストレス……? 民生児童委員でもある石上先生に、お役を引かせてもらいたい旨話したことろ、「診断書を書けてか? わしゃそんなんよう書かん。恨まれる」と笑い飛ばされて終わり。やはり委員長に直訴するしかないのかな。急に激しい運動をしたり、大量に飲んだ場合は気をつけてくださいということでした。
★月曜日の「お元気です会」を休んだため、参加者のおばあちゃんたちが心配してくださって、昨日、今日と入れ替わり電話がかかってきました。「あんたがいてへんと、頼んなかった」「元気がもらわれへんだ」「いつも病気のときにおかずを届けてもろてるので、なんかしたげたいんやけど」「休まんといてや、さみしいさかい」出かけたからと豚まんを届けてくれた人も。どのお気持ちもありがたいです。来週の月曜日は、幼稚園で講演会をさせてもらうことになっているので、「みんなカナリア会」も休むことになりそうです。ごめんね。わが道を行くために削らなければならないのがボランティア活動となると、辛いものがあります。
★昨夜送った原稿について、概ねオーケーが出ました。週末に手直しの指示がくるそうです。早い対処が、とてもうれしいです。
★たまっていた手紙の返事などなど、まとめて書きました。すっとしました。

2月24日(火) 「回復……」

★ご心配おかけしました。たくさんのお見舞いメールやお電話をいただきありがとうございました。今朝は、足の痛みもすっかりとれて、まるできつねにつままれたような思いです。ストレスをストレスと感じないまま抱え込んでいたということに気が付いてよかったと思います。痛みはとれても、内臓のことですので安心はできません。オーバーワークにならないために、身辺整理をしなければならないことは、かなり前からわかっていました。なのに、なかなか……。今の私に大切なことはライフワークの童話を書くことです。そして羽希をふくめた家族のことは手を抜くわけにいきません。以前からお願いしていた民生児童委員、校区福祉協議会理事の引退を、今回の痛風発覚をきっかえに、なんとかなえていただくつもりです。関係者のみなさん、どうぞご理解のほどよろしくお願いいたします。
★連載「とらちゃんつむじ風」の校正をすませて送付しました。作者自らがいうのもなんですが、二回目は、ちょっとどきん!も入っていて、ますます面白くなっています(自画自賛で申し訳ありません)。単行本「テント……」の書き直しも脱稿しました。深夜、メールで添付。担当者のお返事待ちです。

2月23日(月) 「痛風!」

★石上先生は、私の足を一目見るなり、「痛風です」とのたまいました。えーっ、痛風? うそお、まさか……。痛風って、贅沢病でしょう? 我が家の食事は、1日30種を目指しているのですから粗食ではないまでも、決して偏ってはいないはずです。肉類と魚を交互に、副菜もバランスを考えて何種類も作っています。どちらかというと、煮たり、和えたり、絡めたり、昔ながらのおかずがメインです。ビールも好きですけれど、毎日は飲まないし、さほど肥満でもないし。いったいこったい、なぜ痛風に? 尿酸の値などを調べて、今後の治療の参考にするために、血液検査をしてもらうことに。インターネットで「痛風」について調べてみましたが、けっこう大変なようです。研究会などもありました。どういう人がかかるかといえば、現代社会にあってさまざまなストレスと闘いながらも、それなりに元気に人生を送っている人の病気とありました。うんうん、まさしくそんな生き方をしています。忙しいことをできるだけ忙しいと感じないように、毎日を目いっぱい、それなりに元気に暮らしているのです。反省する点は、オーバーワークになっていたことでしょうか。痛風の症状が現れた場合、してはいけないことは、暖めること、マッサージをすること。どっちもたっぷりしてしまいました。まあ、なってしまったのもをとやかくいっても仕方がないので、一病息災、痛風をブレーキだと思って、摂生することにします。

2月22日(日) 「骨折?」

★日ごろの遅れをとらんばかりに、朝からパソコンに向かっていました。作品が見えてきたので拍車がかかっていたかもしれません。と、昼の3時頃、左足が吊ってきました。冷えたのだろうと、お風呂を沸かして入りました。足の先からふくらはぎにかけて充分もんで、お風呂からあがったとたん、なんと激痛が走り、歩けなくなりました。左足が、みるみる赤く腫れ上がってきます。立っていられません。もしかして剥離骨折? 昨日のゴムとびが原因なのかも。左足が床につけられないほど痛いので、這って移動。日ごろはのんびりしている羽希ママが、大奮闘してくれました。この日記は、2
3日の朝書いています。なんとか、足がつけるようになりました。9時になったら病院にいってきます。

2月21日(土) 「焼き芋あちち」

★今月の「竹とんぼ」は、体を動かす昔の遊びということで、「ねじりほどき」と「ゴムとび」をしました。「ねじりほどき」、最初は10人から始め、慣れてきたら20人で。最後は全員65名が手をつないで、大いにもつれました。それを、六年生が四人がかりでほどいてくれました。楽しく地域会館の二階で遊んでいる間に、スタッフが外で落ち葉を燃やして焼き芋にチャレンジ。紙芝居、お誕生会が終わる頃には、ほこほこの焼き芋ができあたっていました。帰りにみんな一本ずつもらってうれしそうでした。前回、靴が片一方みつからなかった子どもがいたので、今回から洗濯バサミで止めてもらうことにしました。すると、どうでしょう。何も言わなくても、きちんとお行儀よく65足の運動靴が並びました。
 ここをくぐって、くるりとまわる……。
 ゴムとびぴょーん! 私も見本にとんだので、明日以降が怖い?
 ♪ 焼き芋 焼き芋 あちちのち……。
 靴さん、迷子にならないでね。

★「おひなさま、ほんとうに久しぶり」というメールが、次女から届きました。「おひなさまより、お道具で遊んでいたのよね」というので(長女もそういっていました)、お気に入りだったお琴や焚き火、お茶道具、たんす、おかごなどをアップで撮って、転送しました。たんすの引出しもみんな開くようになっていて、お琴も、とんちんかんな音だけれど、鳴るのよね。羽希ちゃんも何年か経ったら、きっと喜ぶことでしょう。

2月20日(金) 「初節句」

★やっとお雛さまを出しました。二十数年前、母が孫たちにと買ってくれたものですが、母に無理やり誘われて、お雛さまの展示会に京都まで行った日のことを昨日のように思い出します。猫が雛壇に乗っかってお雛さまを蹴落として以来、もう十五年も出していませんでした。案の定、飾っている最中に、お内裏さまとお雛さまの間にチッチが乗っかってきました。部屋を締め切って猫たちを入れないようにしなければ。お琴などのお道具で遊んだことがなつかしいと、羽希ママがいっています。アメリカにいる妹娘に、せめて写真を添付しようと思っています。

私が子どもだった頃、母は私にお雛さまを買ってくれませんでした。今思えば、私と祖父母を抱えて、毎日生活していくだけで大変で、それどころではなかったのでしょうけれど、母が口癖のようにいっていたのは、自分が持っていた御殿つきの立派なお雛さま、あれを思えば、他のものを買う気になれないということでした。その御殿つきのお雛さまは、他の骨董品や着物といっしょに、疎開先の草津でお米に変わったそうです。今もだれかが大切にしてくれているといいのですが。羽希のおかげで、久々にお雛さまを出すことが出来て、母もきっと喜んでいることでしょう。
★夫が帰ってきました。真っ黒に日焼けして。今回は、あしたは、イノシシを食べにいくそうです。ほんと、お気楽な人。


2月19日(木) 「ロッシーニ」

★今日の「面白クラシック講座」は大入り満員でした。講師の新山さんの語るロッシーニ(イタリアロマン派)は、とても興味深い作曲家でした。というのも12歳ですばらしいオペラを作曲したのを手始めに(どんな曲が、もちろん聴かせてもらいました)、37歳までの20年間に39曲ものオペラを作ったそうです。それだけでも驚きなのに、その後はほとんど曲を書かず、パリの社交界の花形として、また美食家として華やかに76歳の生涯(当時としてはかなりの長寿)を送ったそうです。48歳にして、やっと童話を書くことに出会った私。天才と凡人のちがいはあるにしても、人の一生は、それぞれに面白いものです。
 用意した席が足りず、追加の席を。
 ゲストお二人の「サンタルチア」「灯火」「オーソレミオ」にうっとりと。

★夜、民生委員会定例会。
★創作については、深く潜航中、でも、確実に進んでいます。
★いやあ、二週間ぐらいあっという間ですね。15日の予定でプーケット島に行っていた夫が、明日帰って来ます。留守の間は、ほんと、楽でした。洗濯物、食器(特にグラス類)など洗い物が極端に少ないことには驚きました。部屋もいつも片付いていて、ふーん、散らかしていたのは夫だったのだと判明しました。はて、明日から、また元に戻ってしまうのでしょうか。


2月18日(水) 「雑巾贈呈」 

★毎月第3月曜日に、高齢者の皆さんといっしょに縫っている介護用雑巾が400枚たまりました。今日は、その雑巾を、高齢者の方といっしょに老人ホームなどの施設に持っていきました。特別養護老人ホーム「美樹の園」では、手洗いとうがいをしたあと、ホームの中を見学させていただきました。リノリュームの床はぴかぴかに磨かれて顔が映りそうでした。韓国の老人ホーム「故郷の家」では、「おじいちゃん、おばあちゃん、いつまでもお元気で」というハングル文字を教わってきました。ボランティアクラブの子どもたちが、今、故郷の家に持っていく壁かけを作っていて、タイトルをハングル語で書きたいといっていたからです。「愛和園」(ハートピア)では、思いがけない人に再会しました。娘たちが通っていた幼稚園の体育の先生。その方がなんと経営者でした。現在、幼稚園の園長先生も兼任されているそうです。障害者訓練所の「泉北作業所」では、おせんべいを焼いているところを見学させていただきました。どこでも職員の方が、がんばっていらっしゃいました。いずれも雑巾を差し上げたことをとても喜んでいただきました。



★雑巾を配って帰宅すると1時を回っていました。昼食のあと、お泊りさんを「リフレ」にご案内。「いやあ、いい温泉だったなあ」と喜んでいました。よかった、よかった。夜、娘にお礼のメールが届いたそうで、「浦島のような待遇を受け、もっとがんばろうという気になりました。羽希ちゃんには、癒されました」と書いていあったそうです。ね、いい子たちでしょ? またいつでも遊びに来てね。

2月17日(火) 「ぶつかる」

★童話仲間の自主合評会「Tの会」がありました。遠慮なく意見が言い合えるのは、何よりだと思います。人間と人間が入れかわる場合、どうすればすんなりいくかという話題もでました。よくあるパターンは、「ぶつかる」。そういえば、今朝、難波の高島屋前を歩いていたら、歩道を走ってきた無礼なおっさんのママチャリがぶつかってきました。もしかしたら、あの時、あの変なおっさんと入れ替わっていたかも。 まさか、絶対いやです。少々、足が痛いのは我慢しなければ。
★家に帰ると、羽希ママのお友だちが来ていて、すでに盛り上がっていました。夕方のマックの散歩は、おなかごなしということで、みんなで行ってくれました。8時に仕事を終えた別のお友だちがやってきて、四人そろったところで改めて乾杯。若いっていいですねえ。男の子二人は、明日バイトが休みとかで、泊まっていきます。今日は遅くなってしまったので、温泉は明日に持越しです。2時すぎまで、おしゃべりに花が咲きました。混ぜてもらって楽しかったです。

2月16日(水) 「温泉の効用」

★梅林で名高い荒山公園(こうぜん)まで足を延ばします。散歩の会発足当時は、みんなでぶらぶら歩いていっていたのですが、参加者全体が高齢化したために、ここ数年はタクシーで往復することになっています。23名もの参加者があり、6台のタクシーを呼びました。今年は寒かったせいか、梅はまだこれからといった感じでした。それでも和気藹々と楽しいひと時でした。石焼芋屋さんのいい匂いに、思わずふらふら。みんなで分けあっていただきましたが、寺田産の鬢付け芋で、べっとり甘く、「とろけそう」「あったかい」「ほっとする」と大好評でした。


★近くに「リフレ」という天然温泉があります。明日、泊まりのお客さんがあるので、家のお風呂よりそちらの方がゆったりできるのではと、今日下見にいってきました。おう、なんと立派なお風呂。露天風呂からジャグジー、アロマサウナまで13種類の浴槽がありました。急いでいたのでほんの20分ほどしかいることができませんでしたが、エステ浴やリラックスバスに浸かり、朝夕の犬の散歩や孫の子守りでギクシャクしていた腰が、すっきり回復しました。いつまでも体がぽかぽかしていて、さすが温泉だけはありました。

2月15日(日) 「あぐらの中」

★今日は祖父の祥月命日でした。たった一人の孫だった私は、とてもかわいがってもらいました。祖父のことを思い出すたびに、なつかしさとせつなさがこみあげてきて、死後40数年たった今も尚、私の心を揺さぶります。何のお返しもできないままなのが残念でなりません。幼い頃、「お話、してえな」と祖父にせがんで、断られたことはありませんでした。祖父のあぐらの中は、空想できる大好きな場所でした。私が童話を書いているルーツは、この辺りにあると、いつも感謝しています。

2月14日(土) 「春いちばん」

★羽希ママのお友だちが三人、遊びにやってきました。某放送局のバイト仲間だった人たちです。「だった」というのは、赤ちゃん持ちとなった身では、梅田まで仕事に出て行くことはまずないかな……と勝手に思うからです。生まれたばかりの赤ちゃんの世話でほとんど家の外に出るチャンスがない羽希ママは、久しぶりの華やいだおしゃべりに、とても楽しそうでした。
★嵐のような突風に洗濯物が飛び散ってしまったのですが、キッチンにいた私も友だちと歓談中の羽希ママも、全く気がつきませんでした。日ごろそういうことには全く無関心のひいばあちゃんが、みんな拾って取り入れてくれました。ありがとうね。お料理をたくさん作ったので、ご近所の老夫婦のご家庭(二軒)にもおすそわけして、喜んでいただきました。

2月13日(金) 「ハンディキャップ体験」

★泉北コミュニティさんの記者さんが自宅に取材に来てくれました。個人的な取材だったのですが、午後から小学校で、四年生を対象に地域のボランティアスタッフが「ハンディキャップ体験」をさせることになっていたので、それも取材してもらいました。「車椅子の乗り方・押し方」、「アイマスク歩行」、「お年寄りに変身」を指導したスタッフはボランティアといえ、日ごろから車椅子を扱いなれていたり、視覚障害者と交流がある者なので、子どもたちにとっても要領を得たわかりやすい説明だったと思います。子どもたちは、それぞれに感想を述べてくれましたが、いい体験だったと思います。
 車椅子は乗ってみて、初めて乗る人の気持ちがわかります。
 目が見えない不安な友を、肩を貸して支えます。
 足は曲がらない。目はみえにくい。腰は重い。腕は不自由。指先は鈍い。そんなお年よりの症状を装具をはめて疑似体験。
 財布から260円出してもらいましたが、なかなかうまく取り出せません。床に転がったコインが拾えない友を、心配そうに見守る子どもたち。 「お年寄りって大変やなあ。道であったら助けてあげたい」。体験は貴重です。

2月12日(木) 「ねんねこ」

★パンジョでの童話講座の日。最近は、講座が始まる前のおしゃべりがはずみ、開始時間が10分は過ぎてしまいます。が、このおしゃべりがあってこそ、そのあとの合評が盛り上がり、充実しているように思います。
★出かけたついでに、だっこひもと、ねんねこを買いました。最近のねんねこは、一見普通のコート風で、おんぶだけでなく抱っこの時にも使えるように、背中のゆとりの部分をファスナーでとり外して、前につけ替えられるようになっています。ふむふむ。
★明日、小学校の四年生を対象にハンディキャップ体験をさせることになっています。夜、お年寄りになるための手作りの装具を点検して、着脱しやすいように作り直しました。
★夫からまたもや電話。明日チェンマイに移動するそうです。


2月11日(水) 「おんぶ」

プーケット島に滞在している夫から三回目の電話がかかってきました。毎日泳いでいるそうです。物価は安いし、食べ物はおいしいし、のんびりと快適に過ごしているとのことです。せっかく浮世を離れているのだから、「おれに、電話がかかってこなかったか」なんてやぼな電話はしてこないでください。貧乏性ですねえ。そんなことでは、とてもご希望のロングステイは無理ですよ。   
★夕方はじめて、羽希ちゃんをおんぶしました。おんぶしたとたん、ぐっすり眠ってしまいました。しばらくそのまま家事をしたのですが、おろしてからも背中がぽかぽか、いい気持ちでした。きっと羽希も……。実はこのおんぶひも、羽希のママとアーおばちゃまを背負っていたもの。いやあ、おんぶ、いいですねえ。

2月10日(火) 「初節句」

★京都は中京区にある「花伝」は、通りからずっと奥まったところにあり、そこは町中と思えない静けさ。温泉に入ったあと、ゆったりしたお部屋でいただく昼食は、ぜいたくな気分が味わえるのとっておきの場所です。今日は、お世話になった友人二人をご案内しました。ゆず湯で温まったあとのお料理もおいしく、感激してもらえて鼻高々。そのあと一保堂茶舗に寄って、煎茶をいただきました。いいお茶をいただくと、いつまでも喉の奥がさわやかでした。友人が鳩居堂で買い物をしている間に、私は墓参(実家のお墓は鳩居堂のすぐそば)をすませて、めざすは天満橋の松坂屋。実は、そこで福井の物産展があり、友人のいとこさんが出店しているので寄ることになったのです。が、電車の中で気がつくともう4時半。このまま帰っても6時になるので、犬の散歩と夕飯の支度、孫の入浴の手伝いの待っている私は、お先に失礼することに。別れ際、「初節句、おめでとう」と二人から手渡されたものは、鳩居堂で買ったというお雛さまでした。あれれ、まあまあ……。友人のお孫さんとお揃いだというお雛さまをうれしくいただきました。そうなのよね、孫の羽希ちゃんのために久々にお雛様を出さなくてはと思いつつ、今日になっています。せめて、おびなとめびなだけでも飾らなくては。

2日9日(月) 「逆ご利益」

雑巾さんの会。おしゃべりも楽しく、古タオルで介護用雑巾を縫いました。粒餡とお餅の差し入れがあり、おぜんざいを炊いて、みんなでいただきました。縫いあがった雑巾は、近々老人ホームに持って行くことになっています。今日は少し暖かかったこともあって、久しぶりに顔をみせてくださったお年よりもいらして、なんだかほっとしました。
★住宅のはずれに小さな天満宮さんがあって、ほとんど知られていなかったのですが、地域の方がお掃除をしていただいていることを広報「ハロー」にのせたところ、「おかげで、お賽銭がいつもの5倍ほどもありました」という報告を受けました。「ハロー」が天満宮さまに……。逆玉ならぬ、逆ご利益のエピソードです。   

2月8日(日) 「ゆとり」

★久々にゆっくりした日曜日でした。溜まっていた自分の仕事をこなしました。師からのメールに、「とんぼちゃんなら、あと20年は書ける」とありました。そうだったらうれしいのですが。日々精進あるのみです。
★犬の散歩の綱を長くしました。夫が散歩させるようになってから、ぐいぐい引っ張る習慣がついてしまったマックは、好きな匂いがすると、溝でもいきなり飛び越えてしまいます。力のない私は、溝に落っこちそうになったり、つんのめってしまうこともしばしばなのです。綱にゆとりがあれば……と思いつき、ヨット用のロープが余っていたので、それにつけかえました。たっぷり3メートルはあります。所々結び目を作り、いざという時に犬を手元に引き戻せるようにしました。マックも自由感がうれしいのか、悠々と散歩を楽しんでいました。


2月7日(土) 「模索中」

★団地の某棟の101号と102号をドッキングさせて、高齢者のためのグループホームができました。少し痴呆症状の始まったお年寄り6人が、ヘルパーさんの手を借りつつも、出来ることは自分たちでしながら共同生活していく施設になっています。その方たちを、われわれ福祉協議会でしているサークルに参加させたいということで、ヘルパーさんが下見と称して、カナリア会に連れて来られました。突然という感じでした。こちらの受け入れ態勢がまだできていなかったことや、来ていただくからには、いろいろお願いしたいこともあります。時間を守っていただくとか、歌の本を買っていただくとか、それに、一度に大勢はとても無理に思いました。(1月はヘルパーさんを含めて九人もの方が来られました。ときたま、欠席者が多かったので座っていただけたのですが……。2月も多くの問題が残りました)。で、今日、各サークルのリーダーが集まって、グループホームの施設長さんを交えて、受け入れることを前提に話し合いをしました。
私たちが地域で高齢者のサークルを、一つずつ立ち上げていって7年が経ちます。子どもなら7年立てば、しっかり巣立っていってくれるのですが、高齢者は、いろいろな問題を抱えて年をかさねることになります。現在、施設や病院に入ったり、自宅で介護を受けられている方もいらっしゃいます。車椅子で送迎しなければならなくなった方もいらっしゃいます。介護保険が始まってからは、老人ホームに入らなくてもヘルパーさんの手を借りて、自宅で老後を過ごすこともでき易くなりましたが、高齢化に対する対策はまだまだです。元気に年を重ねていければ何も問題はないでしょうが、体や心の自由がきかなくなった老後、人間性を保ちつつ暮らしていくには、どうしたらいいのか、私自身、模索中の毎日です。

2月6日(金) 「駆け足」

★朝一番に、茨木の駅ギャラリーで開催中の梅花の絵本展へ。すると、なんとなんと、ご多忙の横山充男先生がいらっしゃるではありませんか。童話城の掲示板情報では、たしか9日に……。どぎまぎしつつ絵本を拝見。不思議ですねえ、いい作品は、本のほうから呼びかけてきます。横山先生にその旨伝えて、京都に向かいました。
★墓参。2月15日は、私の心に「想像するスペース」を作ってくれたおじいちゃんの祥月命日。本堂で回向していただくようにお願いしてきました。墓前に、菜の花とピンクのストックをお供えすると、春が来たようでした。しかし、春は名のみ……。「早春賦」は、母が好きな歌でした。祖父や母を偲びながら、クッキーの注文のため寺町二条の村上開進堂に寄ったのですが、なんと、今注文しても手元に届くのは、4月頃だそうです。一枚一枚、昔ながらの型を使ってのハンドメイドなのだから仕方がないにしろ(缶をあけると、小さな涙状のクッキーが散りばめてあって感動的ですが、その小さなクッキーも、一つ一つ搾り出して焼いているそうです)、いつものことながら唖然とします。その後は、東山にある一澤帆布店へ。あいかわらず混んでいました。ここでも、電話やインターネットでの注文は、はやり数ヶ月はかかるそうです。お気に入りのショルダーは、品切れですといわれて終わりでした。お遣い物のバッグをいくつか買い、祇園のごんべでおそばを食べ、高島屋で阿闇梨餅を買って、あわてて電車に飛び乗りました(お目当てのふたばの豆餅は、すでに品切れでした)。ほんまにもう、京都って、なんやねん。というか、悠長な京の町を、せかせか駆け抜けた私って、いったい……。

2月5日(木) 「雪……」

★いやはや、忙しい朝夕の隙間に、犬の散歩を組み込むのが、けっこうハードです。マックは散歩が大好き。夫がたっぷりさせていたので、シュートカットしようとするとごきげんななめになります。その分、早起きしなければなりません。
★昔遊びの会「竹とんぼ」(第3土曜日に実施)は、「体を使っての昔遊び」と「焚き火で焼き芋」をすることになっています。その打ち合わせをしました。手つなぎ遊び「もつれほぐし」を、40代から70代までのスタッフがお試しにやってみました。面白くって、みんな、はしゃいでしまいました。子どもたちも、きっと喜ぶにちがいないと、前評判も高いです。
★雪のちらつく寒い中、ホームタウンさんが取材に来てくれました。記者さんとは二度目の顔合わせです。生活感のない初々しい感じの方のなので独身かなと思っていたら、なんと、高校生と中学生のおじょうちゃんのお母さんだと聞いて、びっくりしました。余談にも花が咲きました。

2月4日(水) 「エキバン」

★朝、ドイツに行く友人を関空に行くバス乗り場まで送り、夜には、プーケット島へ行く夫を送りました。夫は、海のきれいな南の島で、ゴルフと釣り三昧の生活を15日間もしてくるそうです。ロングステイの下見だそうで、自分の生き方が最優先だという夫は、全くのマイペース。どんなに反対しても、結局はしたいことはする人なのです。友人は、「お互いさま。あなたも自由にしてるでしょ?」と笑います。そういわれてみれば、その通り。私たち夫婦は一心同体にあらず二心異体。それぞれが生きたいように生きていることは確かで、そうできることは、幸せなのかもしれません。
★老人会の空き缶回収のお手伝い。キリンビールから空き缶つぶし機をかしてもらってから、作業が楽になりました。作業後、みんなでお茶をいただき、世間話をしました。寒い中、快く手伝いに出てきてくださる方の気持ちがうれしいです。
★小学校のボランティアクラブ支援。老人ホームの壁にはってもらうように、「お元気カード」の作成に入りました。
★指先にひび割れができて痛いのです。郵便を出しに行ったついでに顔なじみの局員さんに、「お仕事柄、指先にひび割れなどできないですか」ときいたところ、「エキバン」というものを教えてくれました。エキバン、つまり液体のバンソウコウで、塗った瞬間はひりりとしますが、しばらく経つと塗った個所が透明に乾燥して、傷口が保護されるので、物に触れても痛くありませんし、バンソウコウのように、はがれてきたりしません。

2月3日(火) 「なんとかなる……」

★4時に来客があるとわかっていて、朝一(9時半開演)で「半落ち」を観にいってきました。ご近所の大先輩が観たいといってらっしゃったので、昼の12時に終るのなら、なんとかいけるかなと、ひいばあちゃんを誘って三人でバージンシネマまでひとっ走りしたというわけです。とても良い映画でした。アルツハイマーや骨髄移植のドナーの問題も考えさせられましたが、とにかく心地よいのです。どうしてだろうと考えました。そして思い当たったのは、信頼できる人たちが画面の中にいるということでした。主人公はもちろん妻の妹、刑事、検事、判事、裁判官、記者……。殺人、捏造が起こりつつも、それぞれがそれぞれの立場で自分以外の人たちを思いやる人間模様に胸が熱くなり、涙が止まりませんでした。物語というものは、このように「人間」を書くことなのだなあと、つくづく思いました。が、余韻に浸る間もなく、帰宅後は、掃除、買出し、料理と大変でした。今日のお客さまは、羽希ママのお友達で、ふたりとも芸大生。この春卒業して一人は東京に、一人はまだ未定の、お笑い仲間です。今日は引越しだったとかで、遅れてきてくれて、助かりました。

2月2日(月) 「ほっほっほの、へっへっへっ」

★「みんなカナリア会」の日。なにぶんにも寒いので、出席者は少ないと予想していたのですが、欠席者が多かったとはいえ50人近くの参加者がありました。冬の童謡、唱歌、ナツメロをたくさん歌いましたさん。2月生まれはふたりだけで、お好きな歌は、それぞれに「線路は続くよ」と「チューリップ」。みんなで歌って、お祝いしました。
★ほっほっほっ。笑いが止まりません。先日遊びに来た娘の友人がいっていたそうです。「さわっちのママは若いねえ。ひと時もじっとしてなかったし、なんか、はつらつとしているというか、うっとこのお母さんとえらい違いやわ」。へっへっへっ。実は、つい先日映画を観にいった時のこと、窓口で、「シルバー1枚ください」といったところ、こういわれました。「すみません、お若く見えるので、何か証明できるものをみせてください」。どや、どや、とやっ! ……とはいうものの、腰は痛いし、目もかすむよお。
★児童文芸に1年間(隔月発行)、連載が始まりました。「とらちゃんつむじ風」といいます。元気の出るお話です。粟田伸子さんのイラストが物語をグレードアップしてくれています。児童文芸には、創作やレポート、インタビュー、エッセイの他に、同人誌評、新刊紹介など盛りたくさんな情報が。購読のお申し込みは、日本児童文芸家協会まで。
★「お母さん、私に遠慮せずに映画観にいってね」。出産後二ヶ月が経って、育児に少し慣れてきたのか、娘がそういってくれたので、夜、「ラストサムライ」を観にいきました。渡辺謙さん演じる勝元の死は、侍の世から近代へ時代が大きく変るために払わなければならなかった代償というより、市場開拓のため日本に乗り込んできたアメリカとそれで一儲けしようとしていた大村の欲に巻き込まれてしまったと思えて、悔しくてなりませんでした。たか役の小雪さんが、はっとするほどきれいでした。失われたものは、武士道といわれる男の精神だけではなくて、日本女性の奥ゆかしさも、かな。

2月1日(日) 「い、いちめん!」

★お知らせをいただいて、はじめて気がつきました。朝日新聞の一面の書籍広告に『さとうきび畑の唄』(汐文社)が載っていました。ゴーストライターでも、朝日新聞の一面は、かなりうれしいです。「親子で今一度、平和を見直してみませんか」というキャッチコピーでした。
★おばあ業の忙しい1日でした。ママがお出かけだということは、おっぱいがお出かけしたということで、いつもと違って子守りも大変でした。もちろん粉ミルクは用意してあったのですが、肌の暖かさというか、お母さんのぬくもりも授乳時の大切な栄養なのですね。おっぱいのでないばあばは、かわりに抱っこ。腰は痛いし、腕はパンパン(もう5200グラムもあるのです)。肩こりは……? 教えてもらったスポーツ選手も愛用しているというチタンのネックレスのおかげで、だいじょうぶかも。少し街の空気を吸って気晴らしできたママは、「うーちゃん、ごめんね」と何度もいいつつ、我が子を抱きしめていました。