ええがな映画
 

2011年 映画館で観た映画

独断偏見のとんぼ評

                                   2007   2008  2009  2010
タンタンの冒険

タンタンって、少年ではなくて
おとなだったということに驚きました
特ダネ記者だったんですね

アニメのはずなのに、実写なのかと
首を傾げるほど描写にリアリティがあって
おもしろく観ました

推理と、冒険と、対決とを
うまくからみ合わせているのですが
ストーリーはまんが的

船長はご先祖の宝を取り戻して
それで、どうだというの?
終わり方が惜しい
……かな
ミケランジェロの暗号  40

ミケランジェロの価値あるスケッチ画を
ナチスが狙っています
ユダヤ人である画商の父が
どこかに隠したはずなのですが
だれも知りません

収容所で亡くなった父が
メッセージを残していたのですが
その絵の在り処をめぐって、ナチとのかけひきが見もの
両親が、実の子のように育てた使用人の息子が
裏切ります。裏切りには策略

終わりよければすべてよし
静かな終り方が、後味のいい映画でした
アーサークリスマスの大冒険

子どもたちはふしぎでなりません
サンタは、なぜ、じぶんがほしいものを知っているの?
たくさんの子どもに一晩でくばるのは、たいへんじゃないの?
世界中の子どもたちに、どうやって配るの?
ほんとうにサンタはいるの?
なにか秘密があるの?
なぜ? なぜ?

子どもたちの疑問がとけます

サンタは、ほっほーといいました
いうだけで、すべてうまくいく……はずでした
サンタの上の息子がハイテクと妖精たちを駆使して
プレゼントはすべてイブの夜に配られたはずだったのですが
たった一つ残っていたのです
20億分の1は誤差のうちにもはいらなという兄にくらべ
弟のアーサーは、心痛めます

父親であるサンタは、もう眠っています

アーサーは、はちゃめちゃのおじいさんと昔のソリで
プレゼントを届けにいくのですが……

親子三代のサンタ
それぞれのノウハウは違っていても
子どもたちへの思いは
同じなのです
グッド・ハーブ

ハーブの専門家の母親が
鍵を盗まれたという思い込みから始まって
薬草のなまえが思い出せなくなったり
日常生活に支障をきたすような
本格的な認知症になり
人間性を失しなっていく過程が
リアルに描かれていた

が、願わくば、それまでの母親の活躍と
夫と別居することになったいきさつ、娘がシングルマザーに
なったときの母親の思いなどが描かれていると
物語がもっと深くなったように思う

ところどころで挿入される
回想らしきピンクのドレス姿の少女の正体が
後半になってそういうことかと
わかったが、わかるまでは
違和感があった

ラストが
ありえない娘の行動で
終わっているのが、なんとも
やるせない

それは
罪にならないのか
人間への尊厳が感じられない
結末だった

この映画が癒しだとは
とても思えない

キミとボク

捨て猫が、アメリカンショートヘアーの子猫?
それは、落し物として交番に届けなければならないのでは?
という疑問をもったまま、映画は進んでいきました

しかも
ねこの習性を考えると
首をかしげることが多すぎました

ベランダが開いたまま  → ねこが出て行く
去勢していないのに  → まるで人形のようにおとなしい 
→発情期にはオスねこはたいへん

ふすまも破れていないし、爪をといだあともない
ねこの抜け毛の心配をしていない
→部屋中毛はとびし、衣類につく

10年間いっしょに暮らしていたのに
キミ(人間)とボク(ねこ)との絆が 
→ みえてこない

キミとボクの感動のエピソード 
→ ひとつもない

病院に連れて行く 
→ バイト生活ではたいへんな出費だったはず

ねこの最後 → きれい過ぎる
トイレの世話・食べない・やせてくる。飼い主としては
いたたまれないはず

ねこ目線で描かれているせいか
ねこが死んだときの、喪失感が感じられない

オスねこの吹き替えがアニメ風の女声
しかも子ねこのときから同じトーン 
→ ありえない

最後のセリフ 
→ こびていてねこらしくない
ゲーテの恋〜君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」〜


詩人になる才能はないと父にいわれ
ゲーテは、いやいや法律の勉強をしに地方にいくのですが
そこでロッテに出会います

ロッテはゲーテの才能を信じ
ふたりは恋に落ちます

ところが家族のために
ロッテは、ゲーテの上司と婚約します

禁止されていた決闘を申し込まれたゲーテは
あべこべに牢に入れられます

ゲーテが牢で、ロッテへの思いを
綴った手紙。それが「若きウェルテルの悩み」です
ゲーテは暖炉にくべろといいますが
ロッテはそれを……

才能とは
人々と時代に受け入れられたときに
初めて開花する……
ものなのですね

ペン書きの筆跡の美しさに
感動しました
木漏れ日の家で

老女の余生を描いた物語だというので
観に行きました

古びた大きなお屋敷に
おばあさんが犬と住んでいます
ひとり息子がいますが、結婚して町に住んでいて
呼んでもなかなかやってきません
来てもそそくさ帰っていきます
お嫁さんや孫娘ともうまくいっていません
最初は、ずいぶん冷たい家族だと
思っていました

ひとり芝居のように
老女の目線で描かれているので
さみしさは、じゅうぶん伝わってきます
さぞかし、つまらない毎日だろうと
あわれに思いました

が、最後の決断で
この人の孤独は、自己中心的というか
典型的なわがままからきているのだと感じました

一見、善意を施した錯覚に陥りますが
そうでしょうか。わたしには
家族への腹いせとしか
思えませんでした

この老女は、家族をなんだと
思っているのでしょう

この映画の宣伝文句に
「最後の決断に拍手を」とありますが
わたしは拍手を送る気持ちにはまれません

考えさせられる映画でした

スパイキッズ

パパは仕事に夢中で
ふたごの娘と息子を、少しも
かまってくれません

ふたごは、パパの再婚相手の義理ママが大嫌い
ママは、そんな娘のごきげんをとるためにペンダントをくれるのですが
そのペンダントには秘密がかくされていたのです

チックタックという悪者が
時間をとめて世界を滅亡させようと
企んでいます。それを阻むためにママが
復帰することになりました、何にって、
義理ママは、スパイだったのです

事件に巻き込まれることになったのですが
好奇心旺盛なふたりは、ここで
本領を発揮します

ロボット犬、子どもたちに
大うけでした

スパイベビーはかわいくおかしかったです

父と息子の絆という
しっかりしたテーマもあって
おとなも楽しめました

4Dというのは3D+匂いです
観客はカードを持たされ、画面に出た数字を
指でこするミッションが与えられます
匂いは、8種類あるのですが
その差が微妙……
せっかくなのに
惜しいかな
小川のほとり

主人公朔之助は
背くことができない藩主の命で
脱藩した親友を探し出して
討たなければ
なりません

朔之助を苦しめるのは
藩を批判した親友の考えは正しいということだけではなく
彼が妹田鶴の夫だということです

剣にも心得がある勝気な田鶴は
夫を守るために、死に物狂いで
兄に手向かってくるにちがいありません
妹を傷つけないことを
両親も願っています

ストーリーとしては単純ですが
武士の隙のない立ち振るまいや
美しい日本の風景に
引き込まれます

ナンネル・モーツアルト 哀しみの旅路

天才モーツアルトには
ナンネルという姉がいた……
姉ぐらいいても当たり前なのですが
この姉の才能が、モーツアルトよりもすばらしかった
となると、どうやら話は別なようです
彼女の作品は、父の陰謀で
モーツアルトの幼年時の作品として
発表されています
というのも、当時、女性は
自分を主張せずに生きなければならない時代でした
たとえ王女として生まれてもそうでした
ナンネルの話し相手であった王女ルイーズも
自分を押し殺し、修道院に入ります
作曲を禁じられたナンネルは
……
キッズ・オールライト

レズビアンのカップルが
それぞれ人工授精をして子どもを生み
ふたりで育ててきました

女の子は18歳に男の子15歳になりました
どんな人が精子提供者なのか、弟が知りたいというので
15歳でまだ資格のない弟に代わり、姉が調べます
姉弟は母親たちに無断で父親に
会いに行きます

ちょっと変わった家族の物語は
ここから始まります
ダンシングチャップリン   30

チャップリンを描いたバレーの舞台を
映画化するにあたり
さまざまな壁がありました
第1部はそのドキュメンタリーです
振付家ローラン・プティと周防正行監督とのやりとり
バレーダンサー ルイジ・ボニーノの指導と
バレリーナ草刈民代の反応
「空中バリエーション」ろいう踊りで
女性を支える男性の難しさを
痛感しました

それらを踏まえて鑑賞する
第2部のバレーはすばらしいです
ルイジ・ボニーノは60歳
すばらしきかな
ナンネル モーツアルト

モーツアルトには4歳違いの姉がいました
姉も、音楽家として天才的才能の持ち主だったのですが
弟がうまれたことで父は、弟に肩入れします
女より男が実力を持っている時代でした

時代の波に流されたとあり、いかにも不幸な女性として描かれていますが
70余歳まで生きたのですから、短命だった弟とくらべ
どちらが幸せだったのかと思います

才能もあり、美しくもあり、世界を旅し
結婚もし、当時としては、長生きだった
充分すぎると思えます
ヤコブへの手紙

ヤコブという名の盲目の老牧師は
長年、困った人からの手紙に手をさしのべ
人のために精一杯尽くしてきました
そのためには手紙を読んでもらう助手がいるのですが
終身犯のレイラが恩赦で釈放され、いやいや
牧師の手伝いに派遣されてきます

牧師は、人助けが神からの託されたことだと
それを生きがいにしてきたのですが
反発的なレイラがきたことで
平穏ではなくなります

牧師は孤独を感じ
己の傲慢さに気づきます
今まで、「してあげていた」と思っていたことは
神が、人のために「させてもくださっていた」ことだった
ということに
英国王のスピーチ


ジョージ六世は
幼いころからの吃音で
人前では言葉が出てこないのです
どんな医者にかかっても治りませんでした

スピーチ矯正の専門家ライオネルは、王の吃音は
心の問題だと感じとります

威厳を保ちたい法王は、肩書きで人を判断しているので
医者としての資格のないライオネルを見下します
ジョージ六世も同じです
王としての立場にこだわっているので
ライオネルの無礼が癇に障ります

が、第二次世界大戦が始まり
ヒトラー率いるドイツ軍が攻めてくるとき
国民が団結してそれに立ち向かいためには
指導者としての国王の言葉がいるのです

吃音だった王の克服物語は
実話だということで、それだけに地味ですが
職業選択ができない王の苦悩は
しっかり伝わってきます
兄王の生き方と
対照的です

いつ、どんなときでも共に悩み、支えてくれる妻が
いてこそかもしれません
ツーリスト

すっかりだまされてしまいました。というか
心地よいどんでん返しに、まいってしまいました

「恋に落ちる」というたとえがありますが
わたしは、このトリックに無条件で
心を奪われてしまいました

映画を観終わって何度も最初から
ストーリーを反芻しました

画面には姿を見せないアレキサンダーは
未納の莫大な税金のため、指名手配になっていて、しかも
マフィアのお金を横取りしたかなりの悪なのですが
彼ほど優しい男はいない
それを演じているのは……
それは、口が裂けても
いえません

最後にわかります

エリーズは、恋人のアレキサンダーの他に
身代わりのツーリストのフランクを愛してしまいました
その問題は一瞬にして解決するのです
まるでイリュージョンのように
冷たい熱帯魚

残忍極まりもない映画です

実直に生きていた熱帯魚店の主が、若い後妻をもらったことで
一人娘が反抗し、それがきっかけで人生が
どんどん変っていきます

万引きした娘を警察に引き渡してさえ居たら
こんなに恐ろしいことに巻き込まれなくてすんだものを

手を差し伸べてきたにこやかでなれなれしい男の話に
耳を傾けたばっかりに、男のしかけた罠にはまり
その罠は執拗で、どんなにあがいても
逃れることはできないのです

店主が守りたかったものは、妻と娘なのです
なんとか家族を守ろうとがんばっていた店主が
豹変してしまう瞬間が見もの
それ以降が、更に怖い
おぞましい

が、一番怖いのは……
ハープ&ドロシー

郵便局員の夫と図書館司書の妻の趣味は美術品の蒐集です。といっても
決して豊かとはいえないふたりの蒐集方法は、画家の家を訪れ
下描きや書き損じ、アトリエの床に落ちていたものなどを
ただ、または安価で手に入れるのです

ふたりの審美眼だけが頼りです

まるでネズミたちが食べこぼしを巣に運ぶように
1LDKのアパートに押し込まれていったそれらの作品は
驚くべきことに、いつしか2000点にもなったのです
それらの作品は画家たちが有名になるにつれて
驚くほどの値がつくのですが、儲けることが目的でないふたりは
それらを売らず、美術館にそっくり寄贈します
そして有名になりました

趣味の「骨頂」ともいうべき、ドキュメンタリーです
ただ「真髄」とはいえないところがあり
すとんと心には落ちませんでした
クレアモントホテル

高齢者たちが長期滞在し
余生を過ごしている小さなホテルがロンドンにあります
それがクレアモントホテルです

1か月の滞在予定でやってきた老婦人は
新聞広告に載っていたのとはまるで違う粗末なホテルに、がっかりします
滞在者たちは家族の愛情に飢えているようです
老婦人も然りでした

そんな中、老婦人は、作家を志している若者に出会います
孤独だった老婦人は青年からやさしさを
スランプに陥っていた青年は
老婦人と話すことで
作家への意欲を
甦らせます

人との出会いの素晴らしさが
自然に描かれています

ソウルキッチン

登場人物のすべてが個性的
これで物語がおもしろくならないわけがない


主人公
  倉庫でレストラン経営 ええかげんなジャンキーフードしか作られない
主人公の兄  服役中。弟のレストランで働く条件付で保釈。服役中を隠して恋をする
呼べばすっ飛んでくる危ない子分がふたりいる
主人公の恋人 上海に転勤。中国人の恋人が出来る。遺産転がる
雇い人のシェフ 腕に自信があるために、破天荒な行動をとる。アル中
ウエイトレス 兄が恋してしまう相手。画家志望
不動産屋 レストランがある海辺の倉庫を買い取りたいために
あの手この手で、主人公を追い詰める
ほかに、権力をかさに来た衛生局の女役人。ちょっとした悪で
結果、この女のために助かることに
家賃を払わない老船員
へルニアになった主人公の治療にかかわった女施術師

ギャンブル好きの兄がそそのかされてレストランをぶんどられ
それを取り戻すまでのはちゃめちゃ物語
私の愛、私のそばに

韓国映画です
死に至る難病であるALS
(筋萎縮性側索硬化症)の患者が
恋した場所は葬儀会場。相手は葬儀屋の娘
葬儀屋の娘は2回離婚しているのですが……

難病の青年を演じた俳優は、ALSいついて詳しく調べ
20キロも体重を落として、がりがりになった全身をさらけ出し
素直に愛を受け入れることが出来ないその苦悩と
もどかしさを見事に演じていました

昨今の韓国の葬儀事情も何となくわかります
韓国の格式のある死に装束を見て
「おくりびと」を思い浮かべました
死者を敬い、丁寧に弔うことは
大切なことだと思います
ワラライフ!! 20

「ちょっといいこと」があったときに、「やったね!」と口に出すことで
いろいろなことが好転するように感じることがあります
「ワラライフ」は、「やったね」と同意語のようです
(英語圏で使っているんですって)

部屋探しをしている若いカップルがいます
青年の脳裏をかすめるのは、自分の子どものころの出来事です
両親とのやりとり、兄弟とのできごと、家族で出かけた遠い日、日常のあれこれ
日ごろは忘れていても、ふとしたことで思い出すささやかなできごとが
その人となりを作っているのだと思いました

部屋が決まらないまま
いろいろなことを思い出しているうちに青年は
しこりとなって残っている少年時代の出来事にぶつかります
その問題をクリアーしたときが、青年にとって「ワラライフ!」と叫ぶ瞬間だったのでしょう
自分の住むべき部屋を決める決心ができました
ウォールストリート

株を自由に操るウォール街の人々が
ダイナミックに描かれていて
アクション映画を観ているように、脳内がどきどきします

犯罪すれすれの、いえ犯罪そのものかけひきでの中での成功は
ほんの一時的なものでしかないのです。陥れたつもりが、次は陥れられる
そんな渦の中に、若いふたりも引きずり込まれていくのでしょうか

ゲッコーの娘の芯の強さ、何物にも動じない頑なさが、素敵です

終わり方もなかなかいいのですが、物語の始まりがわたしは好きでした
服役を終えたゲッコーが刑務所から出るときに受け取った携帯電話の大きさで
彼が刑務所にいる間に、いろいろなことが進化して、変化していることが
よくわかる、いいシーンでした。出迎えがだれもいないということで
彼の置かれた立場、悔しさも伝わってきます
ジーン・ワルツ

閉鎖間際のマリア産婦人科で理恵が
こっそりかかわっている出産は
どれもわけあり

生まれたらすぐに赤ん坊が死ぬとわかっている出産
流産ばかりくりかえしてきてやっと授かっ命の出産
違法の代理出産。代理母は50代。しかもふたご
シングルマザーで堕胎を願っていた娘の出産

こともあろうに3つの出産日が同じ日になり
しかも、嵐のために停電
看護師は来れず
どの出産も
一筋縄ではいきそうにない

恋人の医師と肺がん末期のマリア院長とで
理恵は、乗り切れるのか

子どもを産むことも、産むことができないことも
女性にとっては、重い葛藤になる場合があります
個々の女性の気持ちに副うことが西院婦人科では一番大切だと
産婦人科医の理恵は思っています
今のままの医療制度では
女性が守られないと
訴えます
ヒアアフター

死で引き裂かれるほど辛いものはありません

突然、双子の兄を亡くした9歳の少年は深い喪失感のため
何も受け入れられず、孤立してしまいました
思うことは、兄に会いたい。話がしたい
そばにいたい……

霊能者なら願いを叶えてくれるのでは……

バカンスで津波に巻き込まれたニュースキャスターは、臨死体験をします
心ここにあらず。彼女は仕事も恋人も失ってしまいます
体験と取材をもとに本を書いたのですが……

一方、死者とコンタクトの取れる青年がいます
が、霊能者の青年にとっては、その能力はたいへん辛いもので
今は身を隠し、工場で働いています。が……

ロンドンの少年と、パリのニュースキャスターと
サンフランシスコの霊能者の青年が遭遇するまでの物語です
三人が出会うことで、絡まっていた糸がすーっと
解けるような開放感がして、癒されます

苦悩する霊能者の青年が心を落ち着かせるために
耳を傾けているCDはディケンズ
耳で聴く小説も素敵かも♪
幸せの始まりは

「幸せの始まりは不幸から」
といってしまえば、みもふたもないのですが
どんな不幸も、そのまま留まってはいないのです
マイナスをマイナスとしか受け取れずにそのままずるずる落ち込んでいくのか
マイナスをスタート地点を思うことができるのかが人生の決め手です

紆余曲折。人間万事塞翁が馬
禍転じて福と成す。待てば海路の日よりあり
明けない夜はない。急いてはことを仕損じる
苦労は買ってでもせよ(若いうちの)
かわいい子には旅させよ
果報は寝て待て
人生楽ありゃ苦もあるさ

要するに、人生経験で、無駄なことはひとつもない
ということです

それプラス
縁は異なもの味なもの
つながるはずのないふたりが
つながっていく不思議
ナルニア国物語

大好きなシリーズです
ファンタジーの世界があることを
信じることができる子どもだけが行ける国
それがナルニア国です

かって、兄のピーターもスーザンも
ナルニアに行って、王になるような冒険をしたのですが
おとなになった今は、そんなことがあったことなど
すっかり忘れています

今回、弟のエドモンドと妹のルージーが
ナルニアに呼ばれたのも、向こうで
ふたりの助けがいる何かが
起こっているのです

困ったことは
意地の悪い従兄弟のユーステスが
いっしょにナルニア国に
ワープしたのです

彼は確かに意地悪ですが
自分の思いを書きとめておくことが好きで
その個性的な感性は魅力的です

厄介者に思えたこのユーステスが
いわばこの物語の主人公だったんだと
観終わった後、思いました

どうやらエドモンドとルージーは今回で卒業です
次回の主人公は、たぶん……

そして、永遠に、ナルニア国物語は
子どもたちに夢と勇気を
与え続けていく
のです
白夜行

推理サスペンスなので
映画は、きっと原作に忠実なのだと思います
事件の核心にたどりつくまでの
どの辺りで犯人がわかるか
原作を読んでいないからこそ
楽しめたと思います

映画を観て
(ん?)と思ったのは
雪穂の住んでいる長屋の設定です
あれほど沢山の住人が路地に出ている場面を描けば
なぜ、あの人たちに聞き込みをしなかったと疑問を感じます
聞き込みすれば、雪穂の家を訪れる客のことは
すぐわかったはず

容疑者の娘と被害者の息子

「白夜行」は
200万部売れたとか
友人に東野圭吾さんの大フアンがいて
これ以外の何冊かは
読んだのですが
いずれも同じように
すごかったです
GANTZ

黒い謎の球体(GANTZ)に召集されるのは
自分は死んだと自覚のある人間たち
黒い戦闘服と閃光銃を与えられ
いやおうなく凶暴な異星人と
戦わさせられる。そんな世界に
ふたりの青年が引き込まれてしまった

現実ではない
それなら夢なのか、いや……

異星人との戦いぶりは
点数評価され、それぞれの持ち点になる
100点になれば、記憶をなくして開放されるか
死んだ命をよみがえらせるか
2つの選択が与えられる

が、ほとんどの人間が1点もとれないまま
惨殺されていく……。100点なんて
とても取れそうにない

黒い球体に表れる
メッセージのぎこちなさが
らしい……かな

コミックの映画化ということですが
映画がコミックを超えたのか、違和感がなかったのか
そのところがわたしにはよくわかりませんが
原作との違いを
分かりやすく比べているサイト
がありました
RED

彼らは元CIAの凄腕のスパイとはいえ
今は、年金生活者として平穏な生活を送っている
にもかかわらず、激しい狙撃を受ける
相手は、かっての職場CIA
なぜ?
殺された女性新聞記者が取材した
11人の人物たちのリストが手に入った
次々殺されていく11人の
つながりは……?

自分たちの命を守るためと
事件の究明に立ち上がった4人こそ
引退後も、コードネームRED(引退した・超・危険人物)と
恐れられているメンバーたち

CIAが必死になって隠そうとしている過去のミッションが
明るみになっていく過程と、ドンパチと、恋
その三つがうまく絡み合って
見事に楽しめます

リタイア後の初恋のような純粋な恋
片や、時を超えても深い絆で結ばれた恋
どちらも魅力的
わが心の歌舞伎座

東京の歌舞伎座の立替に伴う記念ドキュメンタリー映画ですが、
歌舞伎の世界が凝縮されていて、
一言でいえば圧巻でした。
今の歌舞伎を支える11人の役者さんの
歌舞伎座にまつわる話しや、
先代との思い出、
お家芸を演じることへの思い入れなど、
一般人が踏み込むことができない歌舞伎の世界を
じっくり知ることができました。
しかも11人の十八番を初め、
35演目の見所だけを見せてもらえるという、
なんともぜいたくな映画でした。

大画面からは汗も涙も、
そして息遣いも伝わってきて、
感動的でした。

たくさんの発見をさせてもらいました。
ノルウエイの森   10

キズキと直子は恋人同士だ。
キズキの親友であった「ぼく」も加わって、3人でつるんで青春していた。
ところが、突然キズキが自殺してしまい、
深い喪失感に襲われた「ぼく」は、
安保闘争にも関心が持てず、
ひとりで本ばかり読んでいた。
直子に出会ったのは、偶然だった。
驚きを隠しきれない直子は、「歩きたい」と言った。

(直子の歩き方に、彼女の動揺がうまく描かれていました)。

「ぼく」は直子にひかれ、ときどき会うようになり、
直子の20歳の誕生日に結ばれたが、
「ぼく」の不用意な言葉をきっかけに、
彼女の心のバランスが崩れ始める。


やさしさって何なのでしょう。
「ぼく」は直子を愛していたとは思いますが、
相手に合わせてしまうだけのやさしさが、
直子を更に孤独という深みに引きずりんでしまったように思えてなりません。
友人永島との遊びにも断りきれず、結果、永島の恋人ハツミにも、
同じ思いをさせることになったのではないかと思います。
だれにでもやさしく、望まれれば体を交えるころができる「ぼく」は、
父親を失ったばかりの緑だけを一筋に愛して、
彼女を癒していくことができるのでしょうか。
緑の未来にも不安を感じます。

20数年前にこの本を読んだときは、不思議な感動が心を締めつけました。
その感動を独り占めしていたくて、
しばらく人に本を貸すことができませんでした。
あの時の、あの想いは一体何だったのでしょう。
(もういちど、読もう)
そう思いつつそのまま今日に至っていました。
ふーん、こんな話だったのかと
意外に思いました。

直子を演じていた菊池凛子も、
「ぼく」を演じていた松山ケンイチも適役というか
とてもよかったです。
アンストッパブル

傲慢な運転士の人為的ミスで、
危険物を積んだ列車777が、無人で本線を走りだした。
自動制御装置は外れたまま、列車はスピードを増していく。
列車に飛び乗るほかは、制御するすべはない。
併走する車かから飛び乗る、
ヘリから降りる、
線路のポイントを切り替える、
列車の燃料タンクのボタンを射撃する、
脱線させる……。

すべての試みは失敗に終わります。
777の走行速度では曲がりきれない急カーブあります。
その脇には石油タンクがたくさんあり、このままでは、
町を巻き込んだ大惨事が予想されます。
官制室ではやっきになっています。
何とか止めなければ。

一方、気難しいベテラン運転士と傲慢な新米車掌が、
1206列車を走行させている。
ふたりはお互いに反発しあっていて、
しっくりしていない。
しかも、プライベートな悩みを抱えている。
そんな中、777と接近中ということがわかる。
管制室の指示で脇線に逃れたくても、
車両が長すぎて不可能だ。
あわや正面衝突!

だれが列車を止められるのか、
果たしてその方法はあるのでしょうか……。
適切な判断と、信頼関係の大切さをひしひし感じます。

実話だそうです。
ぼくが結婚を決めたわけ

ロニーとニックは大学時代からの親友で、
自動車のエンジン会社を共同経営しています。
幸せそうな結婚生活を送っているニック夫妻は、
しきりにロニーに結婚をすすめるのです。
ロニーは恋人を愛しているのですが、
なかなか決心がつかない理由のひとつに、
彼が賭け事依存症を克服中
という現実があります。

仕事の契約もうまくいき、依存症も克服でき、
いよいよサプライズなプロポーズをしよう計画していた矢先、
大変なことが発覚します。
ニックの妻が浮気をしていたのです。
それをニックに伝えるべきか……。
伝えるには、隠していた過去の出来事も
告白しなければなりません。
結果、友情が壊れてしまうかもしれません。でも、
それをクリアーしなければ、自分の結婚にはたどり着けないと
ロニーは思います。

結婚生活に起こりうるさまざまな深刻な問題が
コメディタッチで描かれています。
相棒

コンビが変わりました。
新しい相棒を一言でいうと、「静」です。
右京のあとを静かについているだけという物足りなさを感じますが、
それでも俳優の持っている魅力で、
それなりに存在感はあります。

時代劇に、「お主も悪だよな」という悪代官のセリフがありますが、
まさに、警察の幹部は悪人だらけです。
観るには面白いですが、
警視庁や検察庁からクレームが来ないのでしょうか。
ということは……。

小澤征悦、セリフもほとんどないのですが
存在感がありました。
ソシャールネット

コンピューターを駆使できるということは、
人の心をも操ることもできるわけです。
失恋の腹いせに彼女のことをネットで暴露したことをきっかけに
大学内の女子学生の品評に走り、非難を受けますが、
そのことがますますネットワークを広げ、彼のサイトは、
アクセス数がうなぎのぼりになっていきます。
人のプライバシーを踏みつけにしながら、
彼のサイトフェイスブックは何億というお金を稼いでいきます。
ライバルサイトを蹴落とし、のしあがっていくうちに、
大切な友人をも切り捨てることにもなります。
それでも、止めることはできないのです。

インターネットの世界は、
底なし沼のように不気味なばかりです。
何もわからないまま毎日使っているのですが、
恐ろしいことです。
僕と妻の1778の物語

癌のため、余命いくばくと宣告された妻。
「笑うことで癌細胞をやっつけられる」と医師から聞いたSF作家の夫は、
妻のために楽しい短編を毎日書くことにしました。
「これは物語でなくエッセイね」と手厳しい妻の言葉に、
なんとか物語をひねり出そうとする夫の努力は、
妻への愛から生まれています。
物語のひらめきは、日常のささいなことです。
完成度はともかく、
妻がよろこんで元気になってくれればいいわけなのですが、
いかに作家といえども毎日毎日物語をひねりだすことの
たいへんさが伝わってきます。

妻は5年生きることができたのですが、
それは、きっとその功果があったのだと思います。

3枚×1778話=5334枚+1778枚(表紙)=7112枚。
原稿用紙7112枚積むとあれだけの高さになるのですね。
原稿を積み上げていく作業は新鮮でした。
SF作家眉村卓さんの実話。
最後の忠臣蔵

亡き君主(大石内蔵助)との密なる約束を遂げるために、
16年もの間あらゆる非難に堪え忍び、
目的を果たした武士の物語です。
武士の心の強さ、忠義心、ひたむきさを
ひしと感じました。

赤ん坊だった香音(かね)を凛とした娘に育て上げ、
嫁がせたあと、主人公がとった行為を礼賛できませんが、
16年前に討ち入った君主と同志の元に、
という思いは理解はできます。

もうひとり、同じく君主からの使命をうけ、
16年間、目的遂行のために全国を駆け回っていた武士がいました。
彼も君主に対して忠義を果たしたのですが、彼とは孤独感が違います。
約束を果たすために生きる力のすべてを注ぎ、耐え、
燃え尽きたのでしょう。

香音がこの悲しみにどのように耐えていくのだろうと思いを馳せると、
新たにもう一つドラマができそうです。
人生万歳

価値観が同じで、心の通じ合う相手、
そしてお互いの可能性を引き出せる相手といっしょに暮らしてこそ、
人生が謳歌でするのですね。
その相手を見つけるには、
自分に正直になることが一番なのだと教えてくれました。
辛抱して結婚生活を続けるなんて、
愚の骨頂なのかもしれません。
枷に縛られず、自分に正直に歩んで行く道にこそ
素敵な人生が待っている……。
クリスマスストーリー

幼い長男が白血病になり、
骨髄移植をするための血液検査が行われたのですが、
家族のうちだれも血液が適合しません。
そこで、もしかしたら次の子が……と、
意図的に妊娠、生まれたのが三男。
しかし、彼も適合者ではありませんでした。
結果、長男は6歳で亡くなってしまいます。
そのことが根底にあるのか母親と三男はしっくりいきません。
更に、三男は、莫大な借金を抱え、肩代わりしてくれた姉から、
「顔を見るのもいや」といわれ、追放されてしまいます。
10数年後、母親が白血病だということがわかり、
骨髄移植の適合者がいないかと家族が全員招集されることになったのですが……。
問題を抱えているのは、母親と三男、姉だけではありません。
家族の葛藤とは何か。
それは、解消されるのでしょうか。

それにしても立派な家です。いったい寝室はいくつあるのでしょう。
チェブラーシカ&くまの学校

2本立てでした。
単調というか、古いタイプのアニメーションでした。
わたしの年代には、これもまた良しなのですが、
今の、子どもたちにはどうなんでしょう。